(2017年11月10日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年9ヶ月)
*ジジとおママ、デパートへ行く。
12月はお歳暮の時期ですね。
これは先月の事、お二人さんは仲良くお歳暮の注文をしにデパートへ行きました。
いつものお歳暮コーナーに行ってはみたものの、時節柄混んでおります。
2人は椅子に腰掛けてしばし待つ事となりました。
おママの膝の上にはバックが乗っておりますした。
*緊急事態
座って順番待ちをしていたら、突然おママが言うのです。
「おトイレに行きたい。」
「え……⁉️」
どうも小の方らしい…。
せっかく並んでいるのに…。もう少しなのに…。
しかし、おママは紙パンツではなく普通の布パンツなのです。
天秤に掛けるまでもありません。
ジジは杖をつきつき、おママと席を立ちトイレを探しました。
尿意を前もって認識して知らせてくれるだけで有難い事だと思います。
しかし、どのくらい時間の猶予があるのかジジには分からない。
間に合うのか⁉️ しかも「トイレは何処だ〜!」という状態です。
売り場の人に聞きながら、無事に辿り着いた時には、ジジはヘトヘトになっていました。
「ここ(トイレの入口の外)で待っているから、行ってらっしゃい。」
「はーい。」
繰り返すようですが、おママはまだ紙パンツを履いてくれません。こういう時の緊迫感は齢89歳のジジには結構こたえます。
ま、今回は間に合ったので、取り敢えず、胸をなでおろしました。
*やれやれ…。
おママがにこやかに出てきた時、ジジはある事に気がつきました。
「バックはどうしたの⁉️」
どうしたも、こうしたも…。何処かに忘れたのです。
「あら、バックなんて、持っていないわよ。」
おママには記憶がないから仕方ありません。
一難去ってまた一難。
しかし、こんな時こそ冷静に!
過去にも同じような事件は何度か経験しているのですから!
ジジは自分に言い聞かせました。
そこで、ジジは考えました。
忘れた可能性のある場所は2カ所。
お歳暮コーナーの椅子。そして今入ったトイレの中。
お歳暮コーナーの椅子なら随分時間が経っているから、なくなっているかも。
もしかしたら、スタッフの人が気付いて預かってくれているかも…。
(今やるべきはトイレを探す事だー!)
すぐさまトイレに飛び込んだのですが、少しの間に何人もの人が並んでいました。
個室は4個ですが、何処に入ったかおママに聞いても、分かりません。
仕方ないのでジジとおママは女子トイレの中で、個室が空くたびに中を覗き込む事になりました。
お待ちになっている淑女方で、察しの良い方は分かって下さいますが、
老女とその夫の行動を不審に思う方が普通でしょう。
まして、高齢とはいえ男性であるジジが女子トイレでバタバタしているのですから。その白い視線にジジは冷や汗が出ました。
そして、3つ目でおママのバックが見つかったのです!
鍵や重要なキャッシュカードは入っていませんが、お財布には現金が入っています。大した額ではないのですが、やはり、見つかって良かったです。
⬇️診断前の話ですが、この時もトイレに忘れています。
*今後は…。
翌日、ジジはお疲れ気味の表情で私に言いました。
「こういう時は…、分かったよ。」
「はぁ、本当にお疲れ様でした。」
「おママがトイレに入る直前に必ずバックを預からないとね。トイレに入る時は、何も持たせちゃいけないんだ。」
そうですね。
しかし今までも何回かトイレに忘れていますから、預かった方が安心です。
ハンカチ1枚を持たせ送り出すのが一番かも。
大丈夫な時もある。
大丈夫だろう。
おママは年が明けるとアルツハイマー型認知症の診断から11年になります。
付き添う側がそのような希望的観測を持つ時期は過ぎてしまったのかも知れません。
アルツハイマーではありませんが…。
私…、デパートのトイレに買ったばかりの物を入れた紙袋を忘れています。(戻って回収)
私もおママのことは言えません。外のトイレでは気をつけなきゃ。
*本日アップの貼り絵について
MOTEMASCARAの広告写真を切り抜いて作成したようです。
ここにも きびだんご のイラストが使われています。
マスカラと可愛い顔のイラスト。このギャップが新鮮かも?(^。^)
今日は長くなってしまいました。
読んでくださりありがとうございます。
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。