(2022年11月22日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年9ヶ月)
*7月10日〜18日の『個別記録』
7月におママに面会に行った時も、特別養護老人ホームから『個別記録』のコピーをいただきました。毎回、ドキドキしながら読んでおります。
ええ、過去には他の利用者さんをビンタするという武勇伝(⁉️)もありましたからね。
ざっと目を通して、ホッとしました。(^◇^;)
この期間はさほど問題もなく穏やかに過ごしていたようです。
ただ1箇所,特記事項がありました。
それは7月12日の就寝時の事です。
7月12日
20:30 トイレ誘導促すが「しない」としっかりと返答拒否あり。その後、職員の後をついてくるが、指示通らず臥床できず。
21:30 廊下のソファーに座っており、トイレに促すが「行かない,ダメなのよ」と拒否。
22:30 しばらくソファーに座っていたが、再び徘徊する。居室に誘導しようとするが、眉間に皺を寄せて「今ダメ」と返答あり拒否。23:30 トイレ誘導し臥床。
スタッフさんは20:30に誘導しても拒否、21:30、22:30と1時間おきに働きかけをしているのですが、おママは頑としてトイレも就寝も拒否していたようです。
これを読んだ時、私はおママの様子がまざまざと目に浮かびました。
私が実家に泊まった日の夜、これと似たような事が頻繁にありました。
*晩秋の夜
昨年の11月ごろ、おママはいっそう言語能力が落ちて、私は通じないジレンマを抱えていました。
夕食を終え、20時を過ぎるとジジは自分の寝支度を始めます。
「ほら、もう寝るから、あなたもベッドで寝なさい。」
ジジはこう言って、自分のベッドに入ってしまいました。これはジジが身勝手なのではなく、既に歩行も困難ですから、おママの誘導は口で言うしかないのです。
私が泊まった夜は、私がおママを寝かしつけていました。
おママは食後に歯を磨いてしまうので(娘のどちらかがが磨いてあげた)、就寝前はトイレに行くだけです。既に「寝巻きに着替える」という概念はなく、着替えそのものを強烈に拒否しますから、セーターだけなんとか脱いで貰えば寝支度は終わり。
しかし、ソファーでうとうとしているおママをベッドに誘導するのは難しかったです。
「お母さん、もうベッドで寝ましょう。」
「お父さんはもう寝てしまいましたよ。」
そう声かけして、機嫌が良ければ「そうしましょう」と動いてくれることもありました。しかし、基本的には全く私の言葉を聞き入れませんでした。
「寝る前にトイレに行きましょう。」
リハパンツを履いているから、まぁ大丈夫なのですが、一応声かけしました。
時として、おママは「寝ましょう」「寝る前」「トイレ」「ベッド」が理解不能なだけではなく、「お母さん」と言われても自分の事だとは思わないのです。
おママにしてみたら,全く理解できないのですから拒否した方が良いと思うのでしょう。
「いいです❗️私はやりません。」
「今はダメなの❗️」
「どうして,そんな事なのよ❗️」
「いやったら、いや❗️」
私はなるべく冷静に対処して様子をみようと心掛けましたが、声掛けをしても拒否される事が多いと、だんだん疲れてしまいます。しまいには修羅場になる事もしばしば…。
私は強引におママの手をとって引っ張れば、おママも頑としてソファーから腰を上げません。
「ベッドで寝てください❗️」
「いやぁーーーー❗️」
今思えば、私も余裕がなかったのだと思います。
いえ、告白しますと、
早くおママにも就寝してもらって、私はなるべく多く自由時間が欲しかったのです。
私の居ない夜はどうしていたのでしょう。
ジジに聞くと、照明と暖房ををつけたまま、おママは夜中まで1人でソファーで寝ていて、ふと目覚めて自分でベッドに潜り込むこともあったようです。そして朝までソファーにいる事もごくたまにあったらしい。
あんなに青筋を立てておママを強引にベッドへ追いやらなくても、もっと時間をかけて声掛けすれば良かったのね。おママの気分に任せれば良かったのかもしれません。
スタッフさんたちは1時間毎に声掛けをして、4度目の正直でおママを就寝させています。本当にありがたいと思いました。
(↓)まさかのビンタ事件。(^◇^;)
*本日アップの貼り絵
2022年11月22日の作品です。
おママの貼り絵の中では最末期の作品です。
ちょうど、私が夜な夜なおママの手を引っ張って、
「ベッドで寝てくださいよ❗️」
と言っては拒否されていた頃の作品です。
(↓)この日はこんな紙片を集めて「お題」にしてみました。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
2019年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意するようになりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらう。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
(↓)「お題」の紙片では満足できなかったようで、おママは自分で手毬模様とそろばん模様を選んで使い始めました。
(↓)おママは全体のイメージを決めずに行き当たりばったりで糊付けを始めました。
それでも、中央にメインピースが貼られているので、何とかまとまるでしょう。(^O^)
<おママの貼り絵制作動画>
2022年11月22日 9:14分〜(4分19秒)
上半分の絵ピースの配置が決まり、さぁ糊付けです。
一度画面から持ち上げると、どこに貼るのか記憶がなくなるので、おママは慎重に考えながら作業をしています。(๑˃̵ᴗ˂̵)
(↓)2017年5月末、おママとオネコと3人で小津和紙に行った時に,この手毬模様を購入しました。
おママ本人が「これが良い」と言って買っただけのことはあります。本当によく使って使い倒した友禅紙です。
(↓)半年ほど楽しんで、おママはもう手毬模様が無くなったと思ったようです。
でも、自分でしまい込んで忘れていただけで、ちゃんと残っていました。
(↓)再購入してからも、見れば必ず使いたくなっていました。記憶はなくても好きという感覚に触れはありませんでした。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとう御座います。