(2021年4月9日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年2ヶ月)
*ジジに言われてしまった
今日(2023年5月8日)、
昼に実家へ到着して、バタバタ昼ごはんの用意をしました。
ジジと一緒に食べる段になって、私はようやく腰を下ろして落ち着いたのです。
すると、ジジが一言。
「チャーコさん、髪の毛が逆立っているよ。」
また余計なこと言って、癪に障るわ❗️
「そうでしょう。必死でお昼ご飯を作っていたからよ。」
イジワル娘はやんわりと、恩着せがましく返答しておきました。
とは言え、出かける時に鏡を見てわかってはいたのです。ショートカットなのに髪は伸び放題でボサボサ。白髪染めを怠っているから、毛根から5センチも白髪が見えて、かなり悲惨な状態です。
(そろそろ美容院に行かなきゃ。)
そういえば、認知症のおママを美容院に連れていくのは結構大変でした。
おママの場合、元々は美容院に行って髪を整えるのは好きだったと思います。
認知症の症状が進んで「美容院」という言葉の意味が理解できなくなったから、
(分からない所へ連れて行かれるのはイヤ)
という拒否だったと思います。このブログでも、おママと美容院のネタは繰り返し記事にしていました。
*今更ですが…
ブログを書こうとして、久しぶりに「下書き」を見たら、美容院ネタが1つ残っていました。2年前の私は完全にジジの言葉に逆らっていました。
それに比べれば、今は素直な娘になったものです。(^◇^;)
タイトルは「お天気雨」です。
<2021年4月16日金曜日>
実家に行くとジジが開口一番、
「朝ね、お母さんは自分で髪の毛を触って、伸びたから切りたいというんだ。頼むよ」
そうですね。今年になってから一度もカットしていません。流石に伸び放題です。
昼食後に「美容院に髪を切りに行きましょう」と勧めたら、
「私は今日はいいの。行かないわ。」
やんわり拒否られました。朝に自分が言った事の記憶は既に喪失していますから、仕方ありません。(^。^)
別に今日でなくても良いけど、試しに10分後にまた誘ってみました。
「これからお出かけしますから、お手洗いに行って下さい。美容院にも行きますよ」
と声を掛けたら、あら不思議。すんなり家を出られる運びとなりました。
10分前の記憶も失くなっていたのですね。(^O^)v
すると、玄関でジジが唐突に言いました。
「天気予報で雨が降ると言っていたから、傘を持って行った方がいいよ。」
でも晴れているではないか。
だから、私はジジの言葉を退けました。それでもジジは「傘を持って行け」と言うから、私は申し訳程度の気分で、傘を1本だけ持って出ました。
でも、歩いていると、晴れているのに雨がぽつぽつ。
(傘を2本持ってくればよかった。)
私はジジの意見を真面目に聞かなかった事を後悔しました。1本の傘では2人ともそれなりに濡れてしまいますもの。
でも、おママは相合傘も楽しいようです。
そして、お日様が照って暖かいのに、時々頭やら額やらに雫が当たるから、不思議そうにしていました。
雫が顔にあたるたびに
「あら、どうしたのかしら。」
と言い、それが引き金となって
「あら、私、何も持ってないわ。お財布なくしちゃった」
と繰り返していました。まるでお天気雨の雫はおママのスイッチを押すようです。
数分おきにスイッチが入り、
「あら、どうしたのかしら、あら、私、何も持ってないわ、お財布なくしちゃった」
を連呼するから、私は空のエコバックをおママに持たせてみたのです。
それでも、雫にあたると「あら、どうしたのかしら」と笑顔で声を弾ませていました。
お天気雨の雫は嬉しいスイッチだったのですね。
おママがちょっぴり可愛く思えてきました。
因みに、帰りはお天気雨ではなく、本当のお天気になりましたとさ。
*本日アップの貼り絵
2年前の「お天気雨」と同じ時期の貼り絵です。
まだおママが「お題パック」を使って一人で制作していたので、途中写真も動画もありません。(↓)「お題パック」の中身はこちらでした。」
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
2019年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意するようになりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらう。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
しかし、202年にはおママは一人では貼り絵ができなくなったので、この「お題パック」は終了しました。
おママの貼り絵を見て下さり,有難うございます。