アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母が作った貼り絵たち。

鋭い聴覚

 

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(2017年6月18日 アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)


 物音に敏感は不安から?

  カタッ……。

「何かしら?下に誰かいるの?」


ちょっとの物音でも、おママは気になります。
2階のダイニングでテレビを見ていても、玄関や階下の小さな気配に意識が向くのです。

大抵はジジが1階の廊下を歩いているとか、
オネコが玄関で鍵を開けているとかです。

 

そう誰かが説明すれば安心しますが、

1人の時は何度も階段を上がり下がりしながら、原因を突き止めようとするでしょう。でも、きっとそうしているうちに、自分が何を探しているのか分からなくなる事も多いと思います。

 

多くの方は高齢になると聴力が弱くなると言われています。
しかし、おママは年々研ぎ澄まされていくように思います。


これについてジジの見解は、
「記憶が残らないという不安感が強いから、すごく物音に過敏になっているのだと思う」
でした。なるほど…。

 

認知症になって短期記憶も長期記憶も失われていく中で、それを補うかのように、聴力が鋭敏になるとしたら、人間の機能って、:なかなかどうして捨てたものではないですね。

しかし、おママの場合は元から耳の聞こえが良かったのかも知れません。

 

不安でない時も音に敏感

今日、こんな事がありました。
私はおママと並んで千代紙を切っていたのです。
すると…、
「あなたのハサミの音が良く響くわ。」
おママはそう言ってニコッと笑いました。


要するに、私がハサミで紙を切る音が(心地)良く響くという事でしょう。
もしかして、いつも貼り絵のために紙を切る時、そのシャキッ、シャキッという音も楽しんでるの?
今日はおママと私のハサミの音が重唱するように感じたのかしら?

 

不安でない時も音には敏感ですね。


私はささやかな感動を覚えました。
鋭い聴覚というより、
繊細な聴覚と言うべきでした。

 

おママの貼り絵を見てくださり、有難うございます。