(2018年7月16日 アルツハイマー型認知症の診断から約11年5ヶ月)
* 有り難うございます。
前回の記事でおママがガスコンロで火傷しそうになった事を書きました。
ブックマークで暖かいコメントを頂き有り難う御座います。
相互読者の かこさん (id:kozikokozirou) がコメントの中で、IHのお話をされていました。それを読んで、私は11年前の事をふと思い出したのです。かこさん、そのキッカケを下さり、ありがとうございます。
実は、おママがアルツハイマー型認知症の診断を受けて間もない頃に、実家ではIHコンロを検討したことがあるのです。
言い出しっぺはジジだったと思います。
「IHコンロは安全らしいから、おママにどうかね…?」
この時、オネコも私もかなり真剣に考えました。その結果、IHにする事を見送ったのです。
*ガスコンロを使い続けた理由
11年前、おママはまだ今とは比べ物にならないほど症状が軽く、毎日台所に立って料理をしていました。
その頃の私達が望んだ事は「おママの症状の進行を緩やかにして、少しでも長く今の日常生活を送って欲しい」でした。その為にも、おママには出来る事を続けてもらいたかったのです。
台所仕事もそうです。
IHコンロはガスとは全く見た目が違います。炎が出ないのでとても安全です。私は今現在自分の家で使用しているので、この点は太鼓判を押したいくらいです。
しかし、当時読んだ認知症の本(今となってはだいぶ時間が経ち、著者もタイトルも分からないです)には、『炎が見えないからこそ患者は混乱してしまい、結果的には炊事から遠ざかってしまう例が多い』のような事が書いてありました。
おママを見ていてもそうですが、認知症の患者は因果関係が目に見えてハッキリとしていないと、理解できずに不安になるようです。
おママが長年使い慣れたガスコンロなら
スイッチを入れる。➡︎炎が出る。➡︎鍋が沸騰したり、焼いたり、煮たり出来る。
それがIHだと、
スイッチを入れる。➡︎ ? ➡︎鍋が沸騰したり、焼いたり、煮たり出来る。
普通の人だったら、この「?部分」が欠落していても、「磁気で熱を発生するのよね」などと言いながら何とか受け入れていくでしょう。でも認知症のおママには難しい事…。
もし、IHにしていたら、
「どうして炎が出ないのに沸騰するの〜⁉️」
「どうして火が点かないのに熱くなるの‼️』
おママは台所に立つ度に何ヶ月もこう言い続けて、一緒に暮らしているジジを悩ますでしょう。それは容易に想像がつきました。
しかも台所は結婚以来おママの大事な領域です。
IHに取り替えるに当たって、何度おママに説明しても記憶には残りません。それに、今まで愛用してきた鍋などは、IHでは使えませんから殆どが買い替えです。おママがこれらの変化を受け入れられるとは到底思えませんでした。きっと、おママは台所に入る度に、
「私にも言わないで、どうして勝手にこんな風にしちゃったのよ‼️」
と長期にわたっってジジを叱責したでしょう。当時、ジジもオネコも私も仕事が忙しかったので、その相手をするのはキツかったのです…。
(実際東日本大震災直後にガスコンロが故障して取り替えたら、大変な事になりました。⬇️)
そして、 別の観点から見れば、絶対安全とは限りません。
炎が出ていれば、鍋やフライパンは熱いと分かります。
しかし、全く火の気が無ければ、熱いと思わず手を近づける可能性もあります。(前回の記事と同じです)
そんなこんなで11年前はIHにしませんでした。
以後8年間、おママは簡単な野菜スープなどを調理し続けました。
これは慣れたガスコンロだから出来たのかも知れません。
それとも当時のおママなら、最初はブーブー言っていても、最終的にはIHに慣れることができたかしら?
想像と仮定の話なので何とも言えませんね…。
絶対安全は無くとも、今回の件で怖い思いをしてみると、次回買い替えの時は、IHコンロにした方が良いかなとも思いました。
*本日アップの貼り絵
到来物は夏に美味しい水ようかん。
その容器に正方形で透き通ったラベルが貼ってありました。涼しげで綺麗なので、おママは何枚か残していたのです。それをドカンと中央に配置したのですね。
周囲は下記のティーパックからです。
私も頂くのに夢中で、水ようかんのお店やメーカーは把握できませんでした。
m(_ _)m 不覚だったわ〜。美味しゅうございました。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。