(2022年4月11日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年2ヶ月)
*セカンドキーというよりこれがメイン?
認知症の症状でよくあるのは徘徊です。ほとんど認知機能も衰えて見当識障害も進んでいるというのに、なぜか不思議と閉まっている鍵を自分で開けて出て行ってしまう方も多いのではないでしょうか。
アルツハイマー型認知症歴15年のおママは性格的にビビり(慎重派)なので、今まで徘徊をしませんでした。それでもおママなりに気になる事が有ると玄関から飛び出してしまうこともありました。
(↓)デイサービスのバスが待ちきれなくて
(↓)ひ孫が気になって
大事には至っていませんが、おママは人間だもの。時折一人でも外に出たい衝動に駆られるのも自然な事だと思います。
しかし、自分の名前も覚束なくなったおママが一人で外出したらどうでしょう。
やはり、一人で家から出られないような対策は必要だと思います。
実家の建物は築80年以上、リホームしてから45年ほど経つ古い木造家屋です、玄関の鍵は簡単なドアノブ錠で防犯上も心もとない。今のおママにも室内側から簡単に開けられてしまいます。
しかし、暗証番号を知らないと開けられない厳重な鍵をセカンドキーとして取り付けてあるので、これを必ずかけておけば、おママ対策は万全だと思います。
(↓)それがこちらの鍵です。長沢製作所の「キーレックス047」
まだジジが損害保険の仕事をバリバリやっていた20年ほど前に、防犯のためにつけた鍵ですが、今はおママ対策として役に立っています。
四桁の記憶番号を設定する鍵です。
この鍵、たとえば記憶番号を「1234」と設定したとしましょう。
【1】のボタンを1回押す。
【2】のボタンを2回押す。
【3】のボタンを3回押す。
【4】のボタンを4回押す。
解錠にはこの動作が必要になるのです。
うっかり番号をド忘れしたらどうしようもありません。
しかも、セキュリティが高いので、しっかりボタンを押す必要があります。
たとえば、せっかちに急いで「パッパッパッ」とボタンを押すと開きません。
重い買い物袋を腕にかけている時などは、上手くリズミカルにボタンを押せないから何度もやり直してようやく解錠する事もしばしば。
セキュリティと手間は比例するものなのでしょう。(^_^;)
*鍵を新調しよう
20年以上の酷使に耐えた優れ物の鍵なのですが、ジジ、オネコ、私も罠にハマったように開けられない時があります。
最近はちょっと気になる事が増えました。
雨の日に多い現象なのですが、押したボタンの戻りが悪くて上手く次が押せなくなる事があります。これは経年劣化なのでしょうか。
それとも、的確にボタンを押せなくなるという、私たちの老化が原因なのでしょうか。
ある雨の日、デイサービスから帰った時に、ジジは上手く開けられずに大変難儀したそうです。
「こりゃ、いかん。」
ジジは即、新しい鍵に付け替える事にしました。そして自分で鍵屋さんに電話をかけ、同じタイプの鍵に付け替えを依頼したのです。
この事をオネコからのLINEで知った私、まず思ったのは
(ジジは上手くボタンが押せなくなってきたのに、なぜ新しい鍵も同じボタンを押して暗証番号を入力するタイプにしたのだろうか)
という事です。でも、ジジ本人は慣れた鍵なら使えると思っての事でした。
「暗証番号も同じに設定すれば大丈夫❗️」
ジジは自信満々でしたが、時々、内側から開ける暗証番号をド忘れしてオネコに泣きつくのは何処のどなたなんでしょうか…。
それに、オネコが翌日に解錠した時は別に問題なく解錠できたし、その翌日も私がボタンを押せばスルリとクリアできたのです。
「晴れた日にはすんなり開けられるんだよね。でも、雨の日に開けられないと困るから付け替えもアリかもね。」
とは言え、本当に付け替える必要があるのか?
鍵が経年劣化したというより、単にボタンの押し方の問題なのではないか?
しかし既に鍵は発注済。
それで、私達はジジの意向を尊重する事にしました。
オネコや私の懐疑的な意見を聞いて、ジジは更なる事を思い付くのでした。
「まだ鍵が使えるんだったら、台所の出入り口も不用心だから、(玄関から)外した鍵はそちらに付け替えてもらったらどうだろう。おママが台所から外に出てしまう可能性だってあるじゃないか。そうしたら外した古い方の鍵も無駄にはならない」
要するに、玄関の鍵は新調する。外した鍵を破棄したら勿体無いから、台所のお勝手口に付けちゃいましょう。そういう事ですね。
「あぁ、そうね。おママは台所のドアは認識していないみたいだけど…。」
いつ、発見して開けるとも限りませんしね。
「そうでしょう。ついでに付け替えてもらってよ。」
「この鍵は税込で商品代、取り付け工事代一式4万円くらいなんですけど。
鍵屋さんに問い合わせたら、付け替え工事は別途1万円ですって。」
その旨、ジジに伝えても「台所にも付けてもらって」の一点張りなので、
私はジジの意思を尊重する事にしました。
「それで、新しい鍵の暗証番号はどうする?」
今までより簡単な番号にすれば楽に解錠できるでしょう。
四桁で私が絶対忘れないのは「1600」です。そう、関ヶ原の合戦の年号ですわ。
「1600なら【1】と【2】のボタンだけ設定すればいいし…。」
しかし、ジジには却下されました。
「前と同じの方がいいよ。」
そうですね…。
一番使うのはジジだから、
私はジジの意向を尊重する事にしました。
*一抹の不安が…
取り付け工事は1時間くらいで終わりました。勝手口の方の付け替えは、部品が足りなかったので後日になりましたが、それも順調に終了しました。
かくして玄関の鍵は新調され、無事に台所の勝手口にも古い方の鍵がつきました。
これでおママは玄関からも勝手口からも自分からは出ることはできないでしょう。窓から出たら困りますが…。(^◇^;)
しかし、考えてみれば、もし緊急事態が発生したらどうなのでしょう。
ジジだけでなく、私だってパニックになれば、焦ってボタンをうまく押せなくなるかもしれません。
そんな時は頭が真っ白になるから記憶番号(暗証番号)をド忘れするかも知れません。
出入りできないのは、おママだけでなく、私達もということだってあり得そうです。
今回はジジの意向を尊重したけど、
セカンドキーはあまりセキュリティが高くても…、
如何なものか…。(^◇^;)
*本日アップの貼り絵
2022年4月11日
昼ご飯の準備でテーブルの上を片付けていたら、本と本の間から1枚の紙片が出てきました。(↓)これです。
これって…、去年の我が家の引越の際に見つけた包装紙の一部分です。
(↓)元はこのような華やかな包装紙でした。以前、クリスマスの頃に買いました。
昨年、おママは何枚かの貼り絵に使いました。(↓)
折角、思わぬところから出てきたので、「お題」にしてみました。
小津和紙で購入した友禅紙「波紋」の赤を斜めに配置して、メインピースを左下に貼るようです。
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年4月11日 14:42〜(1分05秒)
おママは2本の赤い「波紋」の間に緑の「波紋」を配置しようとします。しかし、緑は短かったようです。3本の付け根がピッタリと合わせられないので、おママとしては美的に宜しくないのでしょう。かなり悩んでおります。
動画終了後、おママは3本の波紋の付け根がどうしても気になり、上から何かを貼って目隠しをしようと思いました。
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年4月11日 14:46〜(3分23秒)
目隠し役は小さな紙片を貯めた箱の中から見つけました。紺地に白い花菱模様です。
チ「あと、何か付けたら?」
おママも少し物足りないと感じたのか、画面を指差しました。
マ「こっち。」
その後、他にも何かつけてみたらとチャーコに勧められて選んだのは丸い模様です。
マ「どっちにする?」
チ「どっちでも。」
おママは左側の上下に貼りました。(↓)
そして、さらに増やす計画を思いつきました。
(↓)いっぱい飾りがつきましたが、おママの目には少々うるさく感じたようです。
そして、考えた末に1つ減らして、1つ位置を変えて完成させました。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。