(2021年4月17日 アルツハイマー形認知症の診断から約14年1ヶ月)
*事前準備は抜かりなく
今週の月曜日(6月14日)、ジジとおママは無事にコロナワクチンの2度目の接種を済ませました。
ホッとするやら緊張が解けるやら、付き添うオネコも私もどっと疲れました。
遡ること3日前の金曜日にオネコと私は事前準備をしました。
まずは問診票の記入です。前回会場で手間取った自署欄は、あらかじめ家でジジとおママに署名をしてもらいました。
「天気予報では、月曜日は雨だって。」
「えーーー。」
シルバーカーがないと外歩きが出来ないジジ。
付き添いの私達が傘を差しかけても良いけれど、やはり濡れそうです。
本人は「レインコートを着て行くから大丈夫」と強気でしたが、コロナワクチンを受けに行って風邪を引いたら馬鹿らしいです。
「やはり車が無難だよ。」
タクシーを予約しようと何軒かネットで当たってみましたが、不思議と1台も手配できませんでした。
こういう時に、車があると良いのですが、我が家もオネコの家も現在自家用車はありません。
雨に降られると、足弱のジジと認知症のおママを同時にワクチン摂取させるのはやはり大変です。
結局、ありがたい事に、オネコの旦那さんがレンタカーを借りて送迎してくれる事になり、往復の足は確保されました。
*問題の2回目
一般的に高齢者は副反応が出にくいと言われます。
ジジもおママも1回目は全く副反応がありませんでした。
しかし、何事も絶対ということはありません。
2回目に副反応で頭痛や発熱する方もいて、男女で言えば、女性の方が多いそうです。
当日、一応、私は泊まる準備をして実家へ行きました。
私は接種後がかなり心配でした。
問診票に自署はさせましたが、本当のことを言えば、認知症歴14年のおママが自らの意思で接種を決めたわけではありません。
(もし、重い副反応でおママがどうかなってしまったら…。)
突き詰めて考えれば、その責任は、おママにワクチン接種を強いた家族にあります。
(お前にその覚悟はあるのか。)
「大袈裟だ」と娘のアズキには言われましたが、
自らに問いかけて続け、私は数日前から胸に鉛を抱えたような気分でした。
それでも、電車で実家通いをしている私が、コロナの運び屋になるかもしれません。
様々な感染リスクを考えると打つしかないと思います。
無料でワクチン接種を受けられる。これは本当にありがたい事です。
しかし、ある意味、自己判断ができない重度の認知症患者の家族にとって、
ワクチン接種は踏み絵のような気がしました。
*当日
私がこれほどナーバスになっていたのに、実家へ行くと、ジジは前回よりも寛いでいました。やはり、娘婿が自動車で送迎してくれる安心感があったのでしょう。
おママときたら❗️W(`0`)W
ベットで横になり、寝息を立てているではありませんか。
ワクチン接種の予約は14時です。
13時過ぎにはレンタカーが実家の前に到着します。
だから、正午頃から昼食を摂らないと余裕が持てません。
なのに、11時半の時点で熟睡しているなんて❗️(°_°)
「朝起きて、ご飯を食べて、また寝ちゃったんだよ。」
ジジの話によると、体調が悪いわけではなさそうです。
しかも、昼食の支度ができて「ご飯ですよ」と声をかけたら、
「はーーい」とノコノコ起き出して、ほぼ完食。
良かったです…。(^◇^;)
そして、定刻にはレンタカーを運転して義兄が到着。
「問診票と接種シールは入っている。保険証とお薬手帳も持った。」
再度確認して、私達は車に乗り込みました。
*会場にて、そして接種
受付開始は14時からなので、会場に着いてから20分ほど待機していました。
それでも、おママは前回のようにハイテンションになりませんでした。オネコがずっと側に居てくれたので、大人しかったのでしょう。
椅子は用意してあっても、それは接種を受ける人のためです。付き添いの皆さんは立って待っていました。私は立ち続けているのも疲れるので、ジジとおママのすぐ近くを時々歩いていました。
すると、初老の男性スタッフが声をかけてきました。
「ワクチン接種の方ですか?」
「いえ、付き添いです。」
現在、接種対象者は65歳以上の方です。見回したところ、来場者のほとんどは70代から80代が多いように見受けられます。
(それなのに、私がワクチン接種をしに来たように見えるのか…。)
まぁ、一応来場者には、そう声をかける決まりなのでしょう。悪気がないのは分かるし、彼は職務に忠実なのです。
モヤモヤしながら、私は自分にそう言い聞かせました。(°_°)
しかし、5分もたたないうちに、同じスタッフから言われたのです。
「ワクチン接種の方ですか?」
さっき、私は付き添いだと答えたばかりなのに。
「付き添いです。」
今回は不快感をあらわに答えてみました。
全く、なんなんでしょう。(°_°)
私は全然、印象に残らない風貌をしているのか?
影が薄いのか?
それとも、私は高齢者に見えるのでしょうか?
(まだ55歳ですよ。心外だわ❗️)
ただでも親のワクチン接種でナーバスになっているのに❗️
私は極力動かないようにおママのそばに立っていました。でも、ほんのすぐ目の前のチラシボックスが気になって、ちょっと動いたら、背後から声をかけられました。
「ワクチン接種の方ですか?」
振り向けば、同じ初老の男性スタッフです。
これは、ホラーか?(°_°)
15分もたたない間に、同じ人から3度も同じ事を聞かれたのです。
相手が認知症なら、仕方がないでしょう。でも、そのようには見えません。
私はあまりの事に言葉もなく、呆然としてしまいました。
(そんなに私は老けているんですか?納得できません❗️)
私の心の中の叫びが聞こえたのでしょうか。
もしかしたら、私は凄まじい形相をしていたのかも知れません。
このスタッフさんもマズイと思ったのか、「申し訳ありません…」と言い、すごすご去って行きました。
悪気がないのはわかります。
どうせ私が老けて見えるんでしょう。でも、気分悪い。納得できない。
私がオネコにそう訴えると、彼女はお腹を捩って笑っていました。
「きっと、心配そうな感じに見えて、声をかけなきゃと思ったたんじゃない?」
そんなの、大きなお世話だわ❗️(T_T)
ワクチン接種自体はスムーズでした。
前回は注射の時に「イターーイ❗️」と叫んだおママでしたが、今回はぼんやりしているうちに済みました。
受付から終了後の待機時間を含めて25分くらい、あっという間に終了しました。
義兄の協力があったので、すぐに実家に戻れました。(^O^)
*副反応は…。
1回目の時より、移動は車ですから、絶対に楽だったはずです。
なのに、私は実家へ着くとどっと疲れが出て、頭がズキズキ痛み出しました。(T_T)
極度の緊張の後、気がホッと緩んだ隙に発生する頭痛です。ひどくなる前に鎮痛剤を飲んだものの、すぐには効きませんでした。オネコも相当疲れたようです。
精神的な疲れも大きいと思います。(°_°)
かたや、ご当人達はケロリとしていました。
ジジとおママは注射の痕が痛くなる事も、腫れる兆しもないようです。
二人はおやつも夕食を普通に完食しました。
私は頭が痛いのに…、本人達は至って元気。(°_°)
それはそれで良いのです。ジジとおママに目立った副反応がないのですから。
でも、まさか、もしかして…、私の方が代わりに副反応になったの?
なんだか真面目に殊勝な娘をやっていて、馬鹿らしくなってきました。(°_°)
万が一、熱が出たり頭痛が起きたら飲めるように、カロナールとアルカリ飲料を用意して、私は帰宅することにしました。
「薬は効いてきたけど、まだ頭が痛いし、私は今夜は泊まらない。帰るわ。」
「どうぞ、そうして。お大事にしてね。こっちは大丈夫だから。今日はありがとう。お疲れ様でした。」
全く、ワクチン接種をした93歳の父親に心配されながら帰宅する私って…。
(やっぱり、弱っちいのね。
だから、高齢者に間違われても仕方ないんだわ…。)
私は脱力感と敗北感でこの日を終えました。
その後、ジジとおママは副反応もなく、翌日は通常通りにデイサービスに行きました。つくづく、親が丈夫で助かります。
私の方も、翌日には頭痛は治りました。
やれやれ…。これで両親のワクチン摂取が完了しました。
大袈裟ですが、一大事業を終えた気分です。(^O^)
*本日アップの貼り絵
おママが「お題パック」を使って制作した貼り絵です。
(↓)その「お題」はこちらです。
私としては、あまり時間もなかったので、おママが使い残した紙片を適当に寄せ集めてセットした手抜き「お題パック」でした。
おママが興味を持ってくれるかどうかも、疑問符付きの「お題パック」。
でも、おママは紙片をそのまま張り込んだり、丁寧に切り抜いたりして、楽しんでくれたようです。
おまけにパックには入っていなかった緑の花や細々した切れ端を自分で選んで貼り込みました。
おママさん、考えましたね。v(^O^)v
まだまだ、おママの閃きは健在だったんだ…。
春くらいから症状が進んだ印象があるので、この作品を見た時は感無量でした。
私がいない時の作品なので、制作途中写真や動画もなくて残念です。
3月に切り抜いた包装紙の残りをパックに入れました。
去年の12月に一緒に切り抜いて遊んだテッシュボックスの花‼️(↓)
これ,まだ残っていたなんて❗️(^。^) おママはどこから見つけたやら…。(๑˃̵ᴗ˂̵)
関連作品です。(↓)
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。