2007年1月下旬、私達4人は再び「物忘れ外来」の診察室に居ました。
まな板の鯉みたいに、オネコと私は冷静でした。
ただ、おママがどこまで自分の事として認識していたかは分かりません。
そして、ジジはというと…。
恐らく認知症とは思いながらも、そうでない事を願っていました。
(2007年 1月 診断前)
おママのMRI画像は横輪切だけでなく、縦輪切もあったように思います。
でも、素人が見ても良く分かりません。
「脳の画像を見ますと、全く萎縮はありませんね。」
お医者様は淡々と仰います。
「年齢(73歳)を考えても、萎縮のないしっかりした脳です。」
それならば…。
「認知症ではないのですか?」
と尋ねれば、
「アルツハイマー型の認知症です。
脳に萎縮は見られませんが、血流は明らかに良くありません。
特にアルツハイマー型認知症の場合に血流低下する事の多い場所が良くありません。
テスト結果や日常の症状から判断しますと、既に初期ではなく、中期に入っています。火の付けっ放しで鍋を焦がしたりしてませんか?」
それは今までなかった。
「そろそろ、そういう事があってもおかしくありません。」
初期ではなく…、すでに中期…。
おママはまだ初期だと思っていたので、私達は言葉を失いました。