アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

「チキン」と「おかず」

 

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(2017年7月3日  アルツハイマー認知症の診断から約10年5ヶ月)

 

暑い毎日です…。ため息しか出ません。

先日のこと。

   実家に向かう途中、オネコはコンビニでおにぎりとチキンを買いましたとさ…。
もちろん、ジジとおママのお昼用。
例によって、買って来たものをおママに見せながら、「お帳面」(※注)を付けてもらい、立替え分をもらいます。

「『おにぎり』って書いてね」

とオネコが言ったら、おママが書いたのは「おちごり」でした。

そんな時はさりげなく声掛けです。
「あれー『おにぎり』よ」
するとおママは「あらら〜」とか言いながら、ちゃんと直せたそうです。

 

  確かに、おママは言語能力が落ちてきましたから、耳で聞いた単語を平仮名で描くのが難しくなっています。

最初は言語を司る脳の回路が混乱したようですが、2度目はちゃんと繋がったのですね。

 

買った物はもう1つありました。

  チキンですね〜。
オネコも忘れてはいません。
チキンも書いてね。」
そう言ったら、おママは小首を傾げました。
「……?」

そして、おママがお帳面に書いた文字は、
おかず
でした。

あれ〜〜?『チキン』が『おかず』に化けましたね。


いえ、化けたのは文字上のみの事。確かに『チキン』はお昼の『おかず』ですもの‼️

 

  おママの場合、割と平仮名はすんなり書けるのですが、片仮名は苦戦しています。
目の前にチキンが置いてあり、耳から「チキン」と聞いても、すんなり書き取る事は難しかったのでしょう。

でもでも、
チキン」と言われて、すぐにお昼の「おかず」なんだと認識できるなら、その場の判断力は上々ですね〜。

 

脳の回路の調子はいかがですか?

  脳の中には数え切れないほどの回路があるそうです。
アルツハイマー認知症のおママを見ていますと、

少し調子の悪い回路、
流れの良い回路、
全く動く気のない回路、

などなど色々ありそうです。
しかも、その好不調は時と場合で、変化しているように思えます。

その時々で、入れ替わり立ち替わり、それらが補い合っているとしたら、

脳って面白いですね〜🤣

 

 (※注  おママはアルツハイマーになってからも簡単な家計簿をつけています。本日の支出合計を出し、前日の残高から引くだけのものです。ただ、やっているうちに、どこからどこまで足したか忘れるので、誰かが見てあげないと堂々巡りになってしまいます。私達家族は止めてくれても良いのですが、本人のやる気のあるうちはサポートしようと思っています。)

 

以前も脳の回路や引出しについて考えています。⬇️ 

harienikki.hatenablog.com

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おママの貼り絵を見てくださり有難う御座います。