アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

とにかく貼り絵を…。(2007年2月)

    また、10年前の診断直後の話になりますが…。

 

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                                              (2007年2月   診断直後)

 

    初診でアリセプト3mgを3週間処方されたおママは、目立った影響もなく服用しておりました。これには私達も胸を撫で下ろしました。

    しかし、おママ自身は当時の短い日記に
『イライラする』とか、『気持ちが晴れない』と書いていました。これはどちらかと言うと、薬の影響というより、
「何故この薬を飲まされるのか?」
忘れる度に日記を読み返しては、奈落の底に突き落とされたからだと思います。

 

   2007年の2月は不安定な気持ちを紛らわすように、同じパターンの貼り絵を幾枚も作りました。

『今日は3枚作った。』
『今日は2枚だ。更にまだ使える材料の用意もしておくが…。』
『そろそろマンネリになったから、一段落してやめようか。』
などと記しています。

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    これがその頃の貼り絵です。12枚の連作の中の3枚です。

同じ花模様の写真(テキスタイルの写真かしら?)を切り貼りしています。(注)

考えるより、兎に角、枚数をこなす事で、

自らの尊厳を確認していたのかも知れません。

 

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 (注)2018年4月8日追記

材料として使われたのはテキスタイルの写真ではなく、植物模様の紙です。

白っぽいラインや花の内側はフワッとした素材で若干盛り上がっています。