(2022年7月11日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年5ヶ月)
*目の見えるうちに
今日のブログタイトルを見て、
「おママさん❗️今更ですか?」
そう思われた方、ごもっともです。
おママが近い将来、失明する事が分かった。私達はそれを知らずにその日を迎えてしまうより、辛いけど事前に知る事ができて良かったと思います。
おママの目が見えるうちに、やっておくべき事はなんだろう。
私がまず思ったのは、今年に入ってからの懸案事項でした。
それは、認知症専門のクリニックにおママを連れて行く事です。
おママは2007年に東京医大の老年科(認知症外来だったか?)でアルツハイマー型認知症と診断されました。それから「アリセプト」を処方してもらいつつ定期的に通院していました。
2012年に当時まだ新しかったメマリーをアリセプトと併用することになりました。しかし、この時メマリーはまだ1ヶ月分をまとめて処方してもらうことが出来ませんでした。大学病院に月に2度も行くのは大変です。
それで,東京医大の主治医から地元のかかりつけ医に処方箋の依頼をしてもらいました。
これ以後、薬をかかりつけ医に処方してもらえるようになったので、東京医大には行かなくなってしまいました。
怠慢と言えなくもありませんが、おママの症状はゆったりと進行していたので、それで何とか過ごせていたのです。
しかし今年に入ってから、おママの認知症は急速に進み始めました。
「かかりつけ医の先生は内科ですし、やはり認知症専門の先生に相談なさるのも良いかも知れません。」
ケアマネジャーさんからこう勧められて、同じ23区内にある認知症の個人クリニックを紹介されました。
とは言え、そのクリニックは公共交通機関を使えば2度乗り換えをしなければならず、おママを連れて行くのは大変そうでした。結構患者が多いようで、予約も1ヶ月くらい先でないと取れません。もし、その日にもし雨が降ったら…タクシーが拾えなかったら…と考えると、なかなかお神輿を上げられませんでした。
しかし、おママの目のことを考えると、ボヤボヤしている時間はありません。
予約の電話を掛けた時、直近で7月中旬の予約を取り、義兄(オネコの夫)にレンタカーで連れて行ってもらう事になりました。
初診なので、これまでの経過や症状と日常生活の事など4ページに及ぶ問診票を記入し、かかりつけ医からの情報提供書、お薬手帳、保険証を持参して、
いざ❗️おママさん、参りましょう。
*クリニックにて
受付を済ますと、まず初診の患者は頭部のMRIを撮ります。20分以上かかるので、その間に家族と看護師の面談があり、そこで詳しい状況などをお話しします。
「おママ、ちゃんとMRIを受けられるかな?」
ちょっと状況が飲み込めないのか、おママは挙動不審でした。案の定、5分も経たないうちにMRIを撮影する部屋からおママが飛び出してきました。
「あらら…。ダメだったのね。」
「逃げ出すとはね…。」
私とお猫は顔を見合わせました。
しかし、看護師さんは慣れたもので、もう一度おママに促したりはしませんでした。
「まぁ、見てみないと分かりませんが、使える写真もあるかも…」
と、ごく普通の反応でしたから、おママのように逃走する患者さんは案外多いのかもしれませんね。
結果、1枚だけ使える画像があって、本当に良かったです。
しかし、先生の診察時にその画像を見せてもらいましたが、あまりに脳が萎縮して小さくなっていたので、私はショックを受けました。
そして、先生はおママの様子をじっくり見て、
と、仰いました。
言葉を失っている状態は末期です。
そして、先生はおママの手足の微妙なすくみと震えに気が付き、パーキンソン症候群を併発していると言われました。認知症とパーキンソン病はかなり関連があるようです。
「色々わからない事が多いけど、真似っこはできる。だからデイサービスで他の人と一緒に体操をしたりできたりします。」
なるほど❗️
食事も食べ方がわからない時に、私が見本を示すと、食べられたりしますから。
もし、今後施設を考えるなら、長期の入院ができる療養病棟のある病院か、本当に寝たきり状態になってしまったら特別養護老人ホームか。
ジジが在宅でという希望があるので、後悔のないように出来るところまで在宅で介護するのも良いかも。
そのようなお話がありました。
そして、薬の見直しをしました。
アリセプトを止めて、それと同じ作用のあるイクセロンパッチ(貼り薬)にしてみることになりました。当面、かかりつけ医から処方されていたアリセプトは中止し、メマリーは続ける。その旨、先生からかかりつけ医にお手紙をお手紙を書いて頂く事になりました。
介護保険の区分認定を見直す場合、意見書はこちらのクリニックの先生にお願いすることになりました。実はこの事が認知症専門のクリニックを受診しようと思った一番の理由でした。
5月に認定調査を受けて要介護3のままでした。
しかし、新たに目の事もあります。認知症も末期と診断されました。
この先、どのように推移していくかわかりませんが、
とりあえず、私達はおママの介護保険認定区分見直しを目指そうと思いました。
逃げたくなる気持ちもわかるが…。逃げないでほしい。
*本日アップの貼り絵
2022年7月11日に制作した貼り絵です。
実はこの日は、おママが認知症専門クリニックへ行った日でした。
14時45分頃、出発予定でしたから、その前にささっと出来る様に「お題」は決めてありました。(↓)こちらです。
遡る事10日前の7月1日に、おママは4枚の赤いピースを切っていました。
これ、元は小津和紙で購入した友禅紙です。(↓)
華やかですね。朱色の地に黄色い点で青海波模様が描かれています。
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年7月1日 14:10〜(2分2秒)
おママは黄色の点の流れに沿うように弓のようなピースを切り抜きました。
2枚目は黄色の点にとらわれず、もう少し自由に切っていました。
そして最後はその列の数を数えています。
「 いち,にー,さん、し、でしょ。」
「にー、しー、ご、なのよね。」
「これも、にー、いち…だから、ここが…。」
少々混乱しているようです。(^O^)
さて、7月11日の昼過ぎになりました。
認知症専門クリニックへ出かける前に、おママは1枚仕上げられるでしょうか?
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年7月11日 13:43〜(3分55秒)
4つの赤いピースの配置から糊付けまで。
2022年8月19日現在からこの動画を見直すと、おママはなんと上手に糊付け作業をしている事でしょう。今はこんな風にはいきません。(^◇^;)
(↓)グリーンで小さな飾りとつけるそうです。
<おママの貼り絵制作動画③>
2022年7月11日 13:47〜(1分57秒)
(↓)もうすぐ完成です。
(↓)グリーンの市松模様の友禅紙も小津和紙で(2022年5月に)購入したものです。
おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。