(2020年1月14日 アルツハイマー型認知症の診断から約12年11ヶ月)
*コリンエステラーゼ阻害薬
先月、おママは新たに認知症専門外来に行きました。
その時、お薬が一部変更になったのです。
長年服用していた「アリセプト」を中止し、「イクセロンパッチチ」という貼り薬にしてみました。
おママは「イクセロンパッチ」ですが、同じ効能で「リバスタッチ」というお薬もあります。
これらの貼り薬は「コリンエステラーぜ阻害薬」です。
アルツハイマー型認知症では、脳内で情報を伝達する働きを持つ「アセチルコリン」が減少して、脳の神経細胞の働きが低下して記憶障害などの症状が現れるといいます。
この「アセチルコリン」を分解して減少させてしまうのは何なのでしょう。
それは、「アセチルコリンエステラーぜ」と「ブチリルコリンエステラーゼ」という2種類のコリンエステラーゼという酵素の働きです。
つまり、この舌を噛みそうな名前の2種類の酵素の働きを阻害して、脳内の「アセチルコリン」を減少させないようにすれば、アルツハイマー型認知症の進行を遅らせられるのではないか?
そんな効果のあるお薬です。
「コリンエステラーゼ阻害薬」は飲み薬でもあります。
「アリセプト」と「レミニール」です。
貼り薬を使うにあたって、「コリンエステラーゼ阻害薬」が重複してはいけないので、おママは「アリセプト」を中止しました。
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/guide/ph/300242_1190700S1029_1_00G.pdf
*メリット・デメリット
貼り薬は薬効成分が皮膚から吸収され血液の流れに乗って脳に達します。
貼り替えは1日1回なので24時間効き目が持続します。
私からすると「へぇ〜」と雲をつかむような話ですが、やはりメリット・デメリットの両方があると思います。
まずメリットは…
- 1日1回の簡単な貼り替え。(なるべく貼り替え時刻は毎日同じ頃が良い)
- パッチ薬に日付を記入できるので、介護者が目で見て貼ってある状況を確認できる。
- 高齢に方は認知症のお薬だけなく血圧などのお薬も多数服用している場合があります。パッチ薬なら飲み薬の数を増やさずに済みます。
- 飲み薬の服用が困難な方でも貼り薬なら大丈夫な場合もあります。
- もし、副作用が出たら、パッチ薬を剥がせば更なる薬の吸収を避ける事ができます。
デメリットは…
- 認知症の患者自身では貼り薬を管理して毎日貼り替える事は難しく、それをやってくれる介護者が必要です。
- 副作用が出る場合もある。主に貼り薬なので皮膚が赤くなったり痒みが出たりする皮膚症状。嘔吐や吐き気、食欲不振などの胃腸症状。(これらが出たらすぐに主治医に相談すること)
*おママの場合
この貼り薬は容量が4.5mg、9mg、13,5mg、18mgと4種類あります。ほとんどの場合、容量の少ない方から試して、大丈夫なら容量の多い方へ変えていきます。
おママは最初、9mg(直径約26mmの円形)を28日間使ってみました。皮膚炎などの副作用はなく、胃腸も丈夫なので吐き気なども見られませんでした。
それで、現在は18mg(直径37mmの円形)を使用しています。
このお薬はいくつか注意点があって、1度に必ず1枚だけ貼られた状態でなければなりません。貼り替える時にうっかり古い方を剥がし忘れたら、新旧の相乗効果でお薬が効きすぎる事があります。そして皮膚炎を避けるために毎回ある位置を変える必要があります。
おママの場合は自分で手の届かない背中の上部に貼っています。背骨を挟んで左右交互にしています。
それで、問題の効果のほどですが…。
「ちょっと反応が良くなったかな?」
「ご機嫌に過ごしているよね。」
「ハサミが使えた!」
という感じで漠然としています。
まぁ、おママは末期ですし、目に見えて効果が分かるという事はないかもしれません。今までもお薬は「副作用がなくて穏やかに過ごせれば効いているかも?」という感じに捉えていたので、当面、「イクセロンパッチ」をつ受けていこうと思っています。
相変わらず、ケセラセラな私達です。(^o^)
*本日アップの貼り絵
「イクセロンパッチ」の円形を連想するような過去作の貼り絵を探してみました。
でも,なかなか見つからず、完全な円形ではありませんが、涼しげなので選んでみました。(^O^)
2020年1月14日の作品です。2年以上前ですね。
(↓)ネピアのテッシュボックスを使っています。
(↓)そして資生堂の包装紙
正方形はマーブルペーパーでした。
(↓)関連作品です。
(↓)同じ2020年の1月14日に制作された作品です。」
おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。