「あの頃は大変だったよ。」
10年経った今でも、ジジは2007年の2月から3月を振り返って言います。
(2007年2月〜3月頃)
初診から3週間後、アリセプト5mgを処方されて服用すると、なんだかおママの雲行きが怪しくなってきました。
新たに処方された日、おママの日記に
「……薬は続ける事になった。ガッカリ‼︎……」
とありました。
本人は
(もう飲まなくて良いですよ〜)
と言われる事を期待していたのでしょう。
普通に暮らしているのに!(本人はそう思う)
誰だって納得できませんよね。
そして、5mgに増量されると、多少副作用の頭痛や気持ちの高ぶりが起こりました。
夜中や明け方に寝ているジジを起こして問い詰めたりします。
「どうなっているのよ。」
「あの薬はなんなのよ。」
おママは気性が強いので、夜毎ジジはきゅうきゅうと糾明されて、身が持ちません。
アリセプトの副作用で暴力的になる事はありませんでしたが、その舌鋒は執拗でかなりなものです。
そこでオネコが再びおママに手紙を書きました。
今の現状、お薬は症状の進行を遅らせるためのものだという事、私達がサポートしていくから心配いらない事。
それをもう一度おママに自覚してもらいたかったのです。
なぜなら、おママは記憶に持続性が無いだけで、その時々の判断力は衰えていませんでした。
手紙を読めばきちんと理解できるからそうしたのですが、
おママは何度も読んで傷ついたでしょう。
今思えば、可哀想だったかも知れませんね。
手紙を渡された日の日記にはその事は触れられていませんでした。忘れたか、書きたくなかったか?ただ、それから数日、
「気分がすぐれない。」
「体調が良くない。」
と記していました。
(2007年2月〜3月頃)