アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

良い紙ね〜。(再アップ)

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(2017年9月7日 アルツハイマー認知症の診断から約10年7ヶ月)

 

昨夜は頭痛で、ブログをお休みしました。毎日更新が目標だったので残念です❗️

今回は、23日の午前0時半から午前11時までアップされていた「良い紙ね〜。」に大幅加筆して再度アップしております。読んだオネコから、この貼り絵について新たな話も聞けたので、出直し致します。m(__)m

 

私が旅行に行っている間に…。

おママは精力的に貼り絵に取り組む日もあれば、何日も1枚もやらない事があります。

それは何によるのか?

体調か?気候か?単なる気分か?

他に何か理由があるのか?

何をどう考えても、それは私達の推測の域を出ません。

 

私は今月思い切って九州に行きました。

旅行中とその後の土日を含めて、私は1週間実家に行きませんでした。

その間、おママはほとんど貼り絵をしなかった…。かろうじて日曜日に1枚やっていたようですが、6日間ブランクがあったのです。

 

おママはアルツハイマー認知症歴10年ですから、何日も制作から離れていると、もう出来なくなるかも知れません。今は食事も排泄も自立していますが、切ったり貼ったりする作業をしなくなったら、どうなるのでしょう…。不安…。

 

帰途の羽田空港からジジに電話して、無事戻った事を報告しますと…。

「こっちは元気なんだけど、おママは全然❗️貼り絵をしなかったよ❗️」

その後、オネコにも電話すると、やはり同じ話でした。

「それとなく白いハガキをおママの机に出して置いたんだけど、やらないで仕舞ったみたいよ。」

白い真っさらのハガキを見ると、おママは貼り絵をしたくなる傾向があるのです。(笑)

でも、やらなかった…。

オネコも心配だったのか、私の旅行中実家へ行った時に、貼り絵のファイルを開いて、おママと一緒に眺めたそうです。

その時、おママは今回アップの貼り絵を指差して、⬆️

「私はこれが好きなの」

と言っていたそうです。オネコは水色の花が気になったのですが、その出所は分からずじまいでした。

 

その後、貼り絵は復活してきましたが、ジジは不安なようです。

「チャーコさんが来ないと、おママはもう貼り絵が出来ないんだよ…。」

そんなこと言われたら、私としてもプレッシャーですよね〜。

私に出来る事は声掛けと制作のキッカケ作りだけですから。

 

でも、私もジジと同じ事を心配しています。

今のおママが貼り絵をする気力を無くしたら、症状は一気に進むのでなはいか…。

 

おママが貼り絵をする原動力は?

先週の金曜日 (9月22日)に実家に行ってみると、ジジが私を見るなり何か言いたそうでした。

「面白いんだが…。(笑)」

ちょっと、ドヤ顔ですね。はい。なんで御座いましょう。

「おママに聞いたところ、言ったんだよ。

貼り絵は良い紙があったら、やるんだって❗️

無ければやらないらしいよ。」

最近のおママは何日も貼り絵をしなかったり、反対に1日に3枚も4枚も制作する事があります。

ジジはそのムラが気になって、おママに聞いたようです。

それで、上記の回答を得たらしい。それも聞いた瞬間かぎりの答えですが…。

要するに…、良いなぁと思う紙がなければやらないと、おママは言いたかったようです。

(予想通りだわい❗️)

ジジの話を聞いて、私はそう思いました。でも、具体的におママの口から良い紙があれば…」と言う言葉が出るとは思いませんでした。

「良い紙ねぇ〜。」

 

どんな紙が良い紙なんだぁ〜⁉️

本当のところ、おママの考える「良い紙」が私にはよく分かりません。

 

高級なお菓子を包んでいたような綺麗な包装紙か…?

おママの趣味に合う千代紙か…?

最近、写真はあんまり使わないし…。

今まで、雑多な紙を使っていますよね…。

 

アルツハイマー認知症のおママは、かなり記憶障害が進んでしまっています。

毎日、同じ紙を手に取ったとしても、新しい発見と出会いを繰り返し、違って見えるでしょう。

昨日ステキだと思った紙が、今日はそうでもなかったりして…。

そんな事はよくあるはず。

 

おママにとって良い紙の定義は?

定義といっても…。(笑)

例えば、今日アップの⬆️の貼り絵ですが、一見すると可愛いデザインだと思います。

 

細かいパーツは今までも使われていて、作業机の上にある千代紙やリボンです。

しかし、メインの水色の花はどこから取ったのか?

私にはずっと分かりませんでした。

目新しいぞ❗️5個も貼ってある❗️

 

それが折しもこの日(9月22日)、分かってしまったのです。

⬇️これです。

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おママはティッシュの空き箱を手に取り、ゴミ箱に入れる前に、

これを「良い紙❗️」と思ったのですね。

無心に箱を解体して、厚い紙を一生懸命切り抜いている姿が目に浮かびます。

 

おママにとっての「良い紙」の物差しは、私とは違うし、一般ともかけ離れているのでしょう。

薄々分かってはいましたが、何だって良いのですね。

その時、おママが良いなぁと思えば、それが「良い紙」です。

他の誰が決めるわけでもない。

 

つまり、おママが自分なりの「良い紙」を見付けられなくなったら、

貼り絵は出来なくなるのだろうなぁ〜。(溜息)