おママはアリセプト服用の副作用で頭痛や不眠、不快感がありましたが、徐々に落ち着いてきました。
<広告写真から切り抜いて貼ったとみられます。>
(2007年6月24日 診断から約5ヶ月)
季節は移ろい春から初夏になり…。
ジジの趣味は写真撮影です。
以前から気が向くと、おママを誘い写真を撮りに出掛けていました。
この年も歩いていける距離の公園やお寺だけでなく、
巣鴨の刺抜き地蔵、原宿、井の頭公園…などなど。
おママは
「どうせ荷物持ち」
と文句も言いますが、小ぶりの三脚を持ってジジの後を付いて歩く。
そんな微笑ましい姿が思い出されます。
この頃から、おママのお出掛けには誰かが同行したり、送り迎えをするように心掛けました。
当然の事ですが、診断から日が経つにつれ、アルツハイマー型認知症であるとの自覚はおママの頭から消え失せて…。
そうなると、本人のプライドがこれを認めません。
「1人で行けるわよ。大丈夫よ。いつも、行ってるんだから。」
そう言い張ります。
そして、私達の都合が付かない時は、1人でも出掛けてしまいました。
親交の深い友人宅。行き慣れたデパートで開催される旧友の個展。
どちらも自宅から30分から40分くらいの行程で、帰り一緒のお友達がいれば、
まだなんとかなります。
しかし、肺癌の手術跡の診察のため東京医大の整形外科へ1人で行った時は、先生のお話を家族が確認する事もできず、本当に困りものでした。
なにより、無事に帰れて良かったです。おそろし〜。(笑)
女学校時代から続く仲良しさん達、古典講読会の友人。
皮工芸や工芸金箔のお仲間…。
おママには多くの方々とのお付き合いがありました。
そして、集りや会食のお誘いは多かったと思います。
おママがこれまで培ってきた人間関係は、なるべく断ち切りたくない。
だから、私達はおママが参加できるようにしたいと思いました。
それで、事前に会食会の幹事さんにおママの現状をお話しして、ご理解を頂いてから参加する場合もあったのです。
「付いて来なくても大丈夫よ。」
「私もその近くのお店で買いたいものがあるから、ついでなのよ。」
オネコはそう言いくるめて、おママをさり気なく送り迎えしました。
<ストールでしょうか?マフラーでしょうか?上の貼り絵と対になっています。>
(2007年6月24日 診断から約5ヶ月)