(2017年5月13日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年3ヶ月 草間彌生様の折り紙を使用)
*夜の出来事
「最近、何度か続いたので面白いなぁと、思ったんだけど…。」
ジジが言う面白いは、笑える面白さではなく、興味深い方です。
夜中や朝方に、おママが急に目を覚まし、
「お兄ちゃん❗️」とか
「お兄ちゃん❗️どこなの⁉️」
と呼吸とともに軽く叫ぶ。
寝言で兄を呼ぶこともあるらしい。
それで、ジジは目を覚ましたついでにトイレに行こうと起き上りました。その動く気配におママはすかさず聞きいたとさ。
「お兄ちゃんは?」
「あなたのお兄さんはもう、随分前に亡くなりましたよ。」
すると、おママは驚くでも嘆くでもなく、
「ふ〜ん、そっか…」と言い、また眠ってしまったとか…。
*夢でも見たのか?
「どうしたのかな…。」
「夢でも見たのかも。」
おママの兄、つまりオネコや私の伯父さんは10年ほど前に亡くなりました。
子供の頃の伯父さんとおママは普通に喧嘩したりじゃれ合ったりする兄妹だったと思います。
夢の中で一生懸命「お兄ちゃん」の後を追いかけていたのでしょうか?
何か「お兄ちゃん」に腹を立てて、見つけたら怒ってやろうとしたのかしら?
それとも実家を訪ねて「お兄ちゃん」が居ない夢でも見たのかも。
いくら想像しても、おママの夢は分かりませんね。
*夢と記憶
おママは長期記憶も衰えてきています。
その記憶を司る海馬の奥に沈んだ遠い過去の情景が、夢に出てくるのも不思議です。
あれこれネットで探してみると、確かに夢と記憶は密接な関係があるようです。
夢はレム睡眠中に見る。
その夢を見ている間に記憶の整理整頓されているとか…。
整理される記憶は新しいものが多いようですが、古い記憶も整理するらしい。
などなど。
アルツハイマー型認知症の人は新しい記憶はほとんど無いから、整理整頓しようもないでしょう。
でも、古い古い深部に残った記憶を一生懸命整理していると考えると、この一件の辻褄が合いそうです。
子供の頃や若い頃の「お兄ちゃん」の思い出の数々が、レム睡眠中に湧き上がって整理された。そしておママは「お兄ちゃん」と、寝言や寝起きに言う。
この1、2ヶ月、おママは結婚してからの田中姓より旧姓の方が自然と意識にのぼっています。今は子供時代から結婚前の記憶が夢で整理整頓されているからかしら。
そんな事をつらつら考えながら、私も夢を見るのでしょう。(笑)
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