アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

叱られたい❗️

(2022年3月21日 アルツハイマー認知症の診断から15年1ヶ月)

 

チャーコ大失敗

皆様、ゴールデンウイークをいかがお過ごしでしょうか?

久々の何の行動制限もない連休です

どこかにお出かけになるのも良いですね。(^○^)

楽しんでいらっしゃいますか?

 

実家も私も平常運転でございます。

高齢世帯にとって、この平常運転というのはとても有難い事です。

宅配弁当もデイサービスも平常道り。

本当に、本当に有難いです。

 

そんな、長閑なゴールデンウィークに、私も少々頭が長閑になっているのでしょう。

昨日は実家へ行く途中に、ちょっとやらかしました。(^◇^;)

 

PASMO入りのパスケースをズボンのポケットに突っ込んで、電車に乗り込み座席シートの端に座った私。若干ズボンのポケットあたりにパスケースの異物感がありました。

流石に世の中は連休中ですから、車内は空いておりました。どっかり座ってすっかり気が抜けた私はスマホTwitterを眺めておりました。画面に没頭している割には下車駅手前で気が付きました。

(ちゃんと降りられた事を、自分で褒めたい。)

が、しかし❗️

ホームに降り立った時に、腰回りに突っ張るような異物感があるはずでした。ところが、それがない。私は慌ててズボンのポケットに手を突っ込むと、

あるはずのパスケースがない❗️

その時、無情にも電車はホームを出ていったのでした。

おそらく、パスケースは私が立ち上がった瞬間に、ポケットから落ちてしまったのでしょう。私は目の前が真っ白になりました。(°_°)

 

それから改札口で相談して、「お客さまサポートセンター」に電話しました。

下車駅と下車時間、おおよその乗車位置、パスケースの形状と特徴、PASMOに残っている残高などなどを説明して、捜索をお願いしました。m(_ _)m

 

「車内捜索をしますので、1時間以上はお時間がかかります。発見されましたらこちらからご連絡いたします。お忘れ物は本日でしたら、発見駅でお受け取りいただくことになります。」

 

貴重品や身分証明書、個人情報のあるカードは入っていませんでしたが、PASMOの残高は8000円くらいなので、私は諦められません。即答でお願いしました。

空いているとはいえ、座ったのは誰もが座りたくなるシートの端です。車内捜索をしてもらうとしても、そこにお客さんが座っている間は無理でしょう。

(もしかしたら、終点まで行かないと発見されないかも…。)

終点までは片道1時間以上かかります。取りに行くのも大変だわ。(°_°)

(それに、見つからない場合もあるよね。)

 

これは、私が上の空で、ぼんやりしているから起きたことです。

チャーコのばかばか。

実家に着いた時、私は意気消沈しておりました。

 

喝が欲しい

そんなこんなで実家に着いた時、私はすっかり意気消沈しておりました。

ジジに事情を説明したら慰められました。94歳になる父に労られる私って、本当に情けないと思いました。

おママはそれを聴きながら、

「そうよね、そうなのね、そう、そう、たいへんだったのね」

と訳もわからず慰めてくれました。

こんなこと言ったら、私のわがままだとは思うけど、

そうじゃないんだよ、おママさん。(T_T)

 

私がまだ実家で暮らしていた若い頃、同じことがあったら、厳しいおママならこう言ったと思います。

「注意力散漫よ。気が抜けているんじゃないの?」

「上の空で電車に乗っているから、そんな事になるのよ。」

きっと、若い時は「うるさいな」と感じたでしょう。でも、もう50代も半ばになると、注意や意見をされる事は殆どありません。

むしろ、おママに叱られたい。

(嗚呼、喝を入れないと、このまま私はボケるだろう。)

誰か叱って。

ボーっと生きてんじゃねぇよ❗️

NHKのキャラクター、チコちゃんじゃないけど、叱られたい。

私は一人、叫びました。

「チャーコ、しっかりしろ。

ボーっと生きてんじゃねぇよ❗️」

私はこの番組をそれほど見ていませんが、人気があるようです。

きっとね、もう誰からも叱られなくなった大人の深層心理の中に、叱られたい願望があるんだと思いますわ。

 

因みに、実家到着から1時間半後、パスケース発見の電話をいただきました。

「車内捜索をするまでもなく、他の下車したお客様が改札に届けてくださいました。」

しかも、その駅は実家の2つ先。

届けてくださった方、心から御礼申し上げます。

そして、鉄道会社の皆様、お世話になりました。

ありがとうございました。



 

www.nhk.jp

本日アップの貼り絵

「お題方式の貼り絵」です。

*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について

一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。

 

2022年3月21日月曜日

この日のおやつは業務スーパーで買ったお菓子でした。このお菓子は舶来で、おフランスからやったもの。サクサクしてとても美味です。

ジジは自分が食べた後の包装紙をおママに差し出しました。

「これ、金色で綺麗だから、使ったらいいよ。」

おママは何の事やらさっぱり分からない様子で首を傾げておりました。

でも、せっかくジジがそう言うので、私は貼り絵の「お題」にしてみようと思いました。(↓)

おママは一生懸命、金色の包み紙を指で擦って平らに伸ばしております。

(↑)上の写真に切れ端を入れている箱が写っています。この中からおママはデイサービスからもらってきた桃の花の断片を選びました。

(↓)そしておママは合わせる髪を選びました。3月に小津和紙で買ったばかりの友禅紙です。とても綺麗です。おママはこの中で、真ん中あたりの花模様がお気に召したようです。

私は(端から使えば良いのに❗️)と思わないでもなかったけど、口には出しませんでした。

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画①>

20220年3月21日 16:19〜(2分38秒)

おママは花柄の千代紙を2枚の小さな短冊上にしました。そして、これを対角線で分割し直角三角形を4枚拵える計画を立てました。しかし、おママは直角三角形を2枚作ったらそれですっかり満足し、もう一度同じ作業をする事を忘れておりました。

作業を再開した時、おママは直前に行った手順を見失ったようです。先ほどは目見当で対角線で二つ折りにしていましたが、今回はその自信がなかったのか。

マ「こっちもね、ちょんちょんちょんとね、本当にあるんですよねって、言っているんですよ、」

マ「あ、これ❗️❗️こういう事しましょう、ここをね、ここ❗️」

おママは長方形の対角線を指で指し示しました。(↓)

おママさん、身振り手振りで定規を要求するではありませんか?

チ「定規が欲しい?」

なぜ、直前できた事を忘れるのに、定規で線を引くなどと言う高等技術を思い出すのでしょう。

私は定規を出すために動画は中断されました。

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画②>

2022年3月21日 16:23分〜(4分23秒)

見返すとなかなか興味深い動画です。

冒頭はおママが一生懸命定規を使って対角線を引いています。

後半はカットと構成です。

私は最近、おママがどのくらい見えているのか、その視野をつかみたいと観察しております。そのため、おママの左側に置かれているハサミが見えるか、私は何度もおママに聞いております。

チ「ハサミ見えますか?」

マ「ハサミしらない。ここ?ないよ。」

しかし、おママはハサミの事は全く関心がない様子で、あまり私の言う事を聞いていません。ハサミが見えないのではなく、ハサミというものが分からない可能性もありそうです。

チ「ハサミどこにあるでしょう?」

今度はおママは無意識に手を伸ばすと、ハサミに手が触れました。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。