アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」& おママの一瞬

(2022年5月16日 アルツハイマー認知症の診断から約15年3ヶ月)

 

特別展

本日、ご紹介した貼り絵を見て、

「何の特別展やら?」

と思われた方も多いと思います。はい、こちらの展覧会でした。(↓)

hoseki-ten.jp

展覧会の公式サイトの概要からの引用です。

宝石の歴史は古く、古代から魔よけやお守り、地位や立場を示すシンボルとして世界中で用いられてきました。現在では、宝飾品としても広く親しまれています。
特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」では、各地の博物館や、比類なきアルビオン アート・コレクション、ヴァン クリーフ&アーペル、ギメルなどの作品から、多種多様な宝石と、それらを使用した豪華絢爛なジュエリーを一堂に集め、 科学的、文化的な切り口からご紹介します。

 

私は天然石が大好きです。石には熱を感じるのです。ま、それは完全に私の気のせいというもので、娘に言わせれば「あたおか(頭がおかしい)」だそうです。

今回の展覧会は宝石の原石を科学的に考察し、加工の工程、そして王侯貴族たちの権威の象徴にもなった宝飾品が展示されています。

単純に鉱物としての石好きにも、煌めくジュエリーがに興味のある人も、それぞれ楽しめる構成となっていました。

 

展覧会冒頭から高さ2.5メートルの国内最大級のアメジストドームに圧倒され、

天然石好きの私はテンション上がりまくりでした。(^O^)

 

(↓)そうそう、こういうのが見たかった❗️展示前半は写真撮影OKだったので、スマホでパシャパシャ撮りましたが、ガラスケースとライトの関係で、まともな写真は少なかったです。

私はクリコソーラの緑(青緑が多い)が好きです。原石が見られて嬉しいです。

ラピシラズリは「瑠璃色」。この石から抽出した顔料は「ウルトラマリン」ですが天然物はとても貴重で高価です。

因みに日本画の「群青」はアズライトから抽出した色だそうです。

私はヘマタイトやパイライトのような一見金属的なイメージの石に熱い情熱を感じる(自分で言っていながら、もしや私は変人?って思いますが…)ので、パイライトの原石が見られて良かったです。

 

(↓)奥さま❗️ルビーですってよ❗️(^O^)v

鉱物の色って神秘的❗️

 

(↓)幻想的に輝く色彩にもうっとりしました。ボルダーオパールです。

 

(↓)こんな巨大な宝石も❗️

中央で煌めいているのはダイヤモンドではなく、巨大なロッククリスタル(水晶)です。目の前に立っているだけで吸い込まれそうな透明感と輝きでした。

 

展示後半では歴史的に価値のある宝飾品の名品が並び、実に煌びやかでした。そちらは撮影禁止でした。

 

国立科学博物館の会期は

2022年6月19日(日)まで。

その後、名古屋市科学館で開催されます。

2022年7月9日(土)〜9月19日(月・祝)

ご興味のある方は是非❗️

 

上野に行ったついでに、こちらの記事でご紹介したムクノキを見てきました。

harienikki.hatenablog.com

パンダ橋の袂にあるムクノキは青々とした葉を茂らせて、元気に生きています。(^。^)

 

本日アップの貼り絵

この特別展「宝石がうみだすキセキ」のチラシです。私はこれを3月に上野駅界隈でもらっていて、いつ展覧会に行こうかと機械をうかがっていました。

あまり綺麗なチラシなので、おママの貼り絵の「お題」にしてみました。

*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について

一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。

 

実は遡ること3日前の5月13日におママはこのチラシを使ってすでに2枚の貼り絵をこしらえていました。

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画①>カット編

2022年5月13日 14:27〜(2分33秒)

この動画の冒頭でおママは既に今回ご紹介した貼り絵のメインピースの形をかなり意識していました。「特別展」を含むイメージがおママの頭の中にあったのに、ハサミを動かしているうちに見事に忘れてしまいました。

そして、「宝石」を含む円形オブジェクト全体を切り抜いたのです。

 

それが、今回の「お題」でした。(↓)

同じ紙を見て、おママは3日前と同じことを考えました。

やはり「特別展」の文字を含む上の部分に興味を持ちました。

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画②>カット編

2022年5月16日14:28〜(1分47秒)

おママは今回のメインピースの形を整えています。

マ「こっちが、こうなっているから、こっちがこうだから…。

  これでいいんでしょ。」

おママはいらない部分をパチンとハサミで切り落としました。

ところがどっこい。切った刹那、おママは自分で切った事をお忘れになりました。

マ「あらっ?」

何で切れちゃったのか腑に落ちない様です。

チ「だって、切ったんでしょ。」

マ「いつ?」

今でしょ❗️

おいおい、おママさん。しっかりしておくれ。パチンと切り離した瞬間に忘れないでよ。(°_°)

 

(↓)おママは星の輝く背景部分を三角形にしようと考えました。

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<おママの貼り絵制作動画③>構成編

2022年5月16日 14:36〜(1分03秒)

マ「ふんふ ふんふ ふ〜ん

おママは鼻歌まじりに2枚の三角形を画面に載せて配置を考えています。

とても綺麗です。チャーコ、思わず感嘆。

 

(↓)そしてお気に入りの市松模様を缶から選んだおママ。

 

最後の〆はこれ又、金色の市松模様でした。

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画④>

2022年5月16日 14:57〜(1分20秒)

おママは三角形にした金の市松模様をメインピース「特別展」の文字の下に貼ろうとしています。折り目をつけて貼る位置をしっかり確認しているのですが…。

おママは糊を付けた刹那、その計画をすっかり忘れてしまいました。(^◇^;)

 

おママはどんなに拘った事でも、

他の動作が入ると完全に忘れてしまうのです。

 

こんな様子を見ていると、貼り絵制作はそろそろ限界なのかも知れません。

ただ、おママの記憶には残らないのですが、

その瞬間はちゃんと考えようとしています。

もうしばらく、おママの一瞬、一瞬を大事に考えてあげたいと思います。

           一瞬のひらめきは、一瞬で消える…。

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。