アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

行方不明…⁉️

 

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(2017年6月15日  アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

時々、実家で不思議な事があるのです。

有ったものがいつの間にか消え失せ、そして忘れた頃にひょっこりまた現れる。

私は狐につままれた心地がします。(実際は狐に遭遇していませんが…。(笑))

これは超常現象か⁉️

 

暑いから怪談話でもしましょうか…。いえ、そういう話ではないのです。(笑)

 

おママはアルツハイマー認知症ですから、何処にしまっったかは全く分からなくなるし、毎回違ったところに納めてしまうので、物が無くなりやすい。

 

そして、今回の消え失せたり突然現れたりする例は、おママの貼り絵の材料。

包装紙や千代紙類です。

 

オネコも私も綺麗な紙やおママが興味持ちそうなのが手に入ると、おママに進呈しています。

ところが一度に使い切れなかった残りや、お気に召さなかった場合は、どこかに仕舞い込んでしまうのです。そして、消え失せてしまう…。

 

 上の⬆️貼り絵に使われている、印影のようなロゴの入った紙もそうでした。

 

5月24日にアップした「合作‼️」にも使用した、川越のくらつくり本舗さんの紙袋です。

合作した時(5月2日   5月8日)には別段、おママは興味も示さず、その後行方不明になっていました。

何処に仕舞ったかも分からず、捨てたのかもしれないと思っていたら、

1っヶ月以上経って、突然現れたのです。

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 しかし、貼り絵の文字は⬆️の印とは違いますね。

元は紙袋を私が平面に解体しているので、反対側に別の印影が有ったのでしょう。

貼り絵の2文字はおそらく「越」「武」もう1つは多分「州」ではないかと思います。「武州川越」? かも知れません。でもすでに1文字行方不明。(笑)

 

下は⬇️  制作途中の写真です。

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(2017年6月15日に撮影)

初めの構成はこんな感じでした。⬆️

ずいぶん変化しました。

おママの手元に「蔵造本舗(たぶん?)」の印影が見えますが、

現在、これが行方不明になっています。(笑)

近いうちに出て来てくれると良いなぁ。

 

くらつくり本舗  HP  http://www.kuradukuri.jp   

 

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  おママの貼り絵を見てくださり、有難う御座います。

 

  

予防?

 

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 (2017年7月14日  アルツハイマー認知症の診断から約10年5ヶ月)

 

www3.nhk.or.jp

  昨日でしたか、NHKで上記の ニュースを見ました。

「ほほ〜❗️」

私はその後、気になって上の⬆️の記事を興味深く読みました。

 

イギリスやアメリカなどの専門家24人のグループが、生活習慣の改善や治療によって認知症の予防がどれだけ可能か研究、分析した結果を医学雑誌ランセットに発表したそうです。

 

取り除ければ予防できたであろう要因は全部で9項目です。

 

上記のNHKのサイトに紹介されている図は、それを取り除いたら何パーセントの人が認知症を予防できたかを示しているそうです。

仮に全部の要因を取り除ければ、発症者の35%の人が認知症の予防出来たらしい…。予防できなくても発症は遅らせられるとか…。

 

(Birth)

    ApoE e4 allele  7% ➡️リスク遺伝子

 

(Early life)

    Less education   8% ➡️ 低学歴  

 

(Midlife)

    Hearing loss   9%  ➡️  聴力がなくなる。

    Hyper tension  2%  ➡️  高血圧  (過度の精神緊張?)

    Obesity  1%  ➡️  肥満

 

(Late. Life)

    Smoking  5%  ➡️  喫煙

    Depression  4%  ➡️  うつ病

    Physical inactivity  3%  ➡️  運動不足?

    Social isolation  2%  ➡️  社会的孤立

    Diabetes  1%  ➡️  糖尿病

 

訳は私が辞書を引き引き書いたので、自信のないところは?が付けてあります。

 

つらつら思うに、全部の要因を取り除けたとしても、遅かれ早かれ、65%の人はやっぱり認知症になったのでしょう…。

いや、3分の1は予防可能なら素晴らしいとも言えますね。

う〜ん。でも、この研究発表って、なんだかな〜。

私的には希望の光とは思えないわ〜。(テンション低くてすみません。)

 

おママはどうだったかしら?

 

△リスク遺伝子があったかどうかは不明です。

◯戦前生まれで高卒ですから、低学歴ではありませんね。

◯耳は今だによく聞こえます。

✖️血圧は高め。

◯タバコは吸いません。

うつ病ではない。

△若干、運動不足かも? でも、割と歩いている方だと思います。

◯社会的孤立はしていません。

◯糖尿病ではない。

 

リスク要因は少なかったと思います。

でも、おママはアルツハイマー認知症になりましたね。(涙)

進行が緩やかだったのはそのせいかしら?

 

私は9つの要因をなるべく取り除いて、予防しようかなと思います。

でも、なる時はなってしまうんだろうな〜。

そう、思うこの頃です。(笑)

 

おママの貼り絵を見て下さり有難うございます。

 

 

 

シャワー

 

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(2017年6月21日 アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

暑いのに入浴拒否

これは今週月曜日の夕方の事。(7月17日)


このところの暑さです。

一日中、おママが暑い寒いとエアコンを点けたり消したりするので、ジジはかなりバテていました。
聞けば金曜からお風呂をやっていないそうです。Σ('◉⌓◉’)

土日の間、さすがのジジも上手くおママを入浴に導けませんでした。


「まぁ、暑いからシャワーでも。」


オネコと私はそう主張しましたが、

おママはカランとシャワーの切り替えも覚束ない人です。湯船のお湯があれば、それで身体を洗うのでしょう。でもシャワーでは、誰かのサポート無しでは難しいかも知れません。

(私がお風呂の掃除のついでに、おママの介助をするかな?)


しかしながら、私は介助は初めてです。御当人に拒否されればダメですね…。

 

シャワーはいかがですか?

 

「お母さん、暑いから汗かいたでしょ。シャワーを浴びたらいかがですか?」
「大丈夫よ。まだ時間が早いし。」
「夜になると疲れて面倒になるから、今いかがですか?」
「だって、お父さんが…。」
「お父さんはお父さんで浴びるそうですよ。」
「ご飯の支度をしなくちゃ。」
「今日は冷凍のハンバーグにするとお父さんが言ってますから、お任せしたら?」
「えーっ。お父さんに出来るのかしら?」
「大丈夫ですよ。汗流しましょう。お手伝いしますよ。」
「良いのよ。あなたにそんな事して頂いたら悪いわ。」
「気にしないで、シャワー浴びてスッキリしましょう。このままでは汗臭くなりますよ。」
「冷たい水は浴びたくないの!」
「お湯ですよ。気持ちいいですよ。」
「今、頭が痛いのよ。無理して浴びたら、具合が悪くなるわよ!」

こんな押し問答の末に、おママは強い拒絶を示しました。私、撃沈。

(仕方ない引き下がるか。)
そう思いましたが、私も何時ぞやのジジの真似をしようかと…。


それで、おママの着替えを用意して、出直しました。


「お母さん、これからお風呂場の掃除をするので、脱いで手伝って下さいな。」
「……⁉️」

私がそそくさとズボンを脱いで浴槽を洗い始めれば、
「申し訳ないわ…。」
おママもその気?になってくれました。


結局、ご機嫌でシャワーを浴びて、スッキリ。

ほとんど自分で身体を洗えました。👏👏👏

しかし、一度、自分で出したカランのお湯を止めることが出来ずに、叫んで待機していた私が出動する1コマもありました。

 

掃除するはずが、何故自分がシャワーを浴びているのか?
そこをおママに追求されなかったので助かりました。
おママも、掃除の事は覚えていませんでしたしね。

 

曽孫ちゃんも同じ。

 

初めてシャワーの介助をしたので、オネコにLINEで報告したら、
「桃ちゃんも同じ」ですって‼️それで、こんな話をしてくれました。


先月、オネコは2歳になる孫娘の桃ちゃんを数日預かりました。
実は桃ちゃんもお風呂やシャワーが苦手なのです。
それで、オネコは
「お風呂ゴシゴシしようか〜と誘って、ブラシでお風呂を擦りながらいれちゃったのよ。」

掃除で吊られるのはおママと同じですね。(笑)


ところが、桃ちゃんは賢く、翌日にはその手に乗らなかったとか。
2歳の桃ちゃんには彼女なりの記憶力があるから、

大人のやる事を見抜いちゃうのですね〜。


さて、おママはどうでしょうか?

次は嘘なしでシャワー浴びてもらうのが、1番なのですが…。(笑) 

 

いつぞやのジジの……とは⬇️これです。

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他人事ではない…。

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 (2017年6月10日  アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

   昨日あたりからテレビやネットでも訃報が流れていますが、

俳優の砂川啓介さんがお亡くなられました。

 

心からご冥福をお祈り申し上げます。

 

2月にこのブログでもご紹介しましたが、砂川啓介さんは妻である大山のぶ代さんのアルツハイマー認知症を公表されていました。

砂川さんがご病気になられるまでは、御自宅で大山のぶ代さんを介護し、その事をずっと伏せていらしたそうです。

 

   今日、この件について、ジジとあれこれ話しました。

「1人で抱え込んで、無理をして、病気になってしまったのだろう…。」

ジジのつぶやきに実感がこもっていました。

 

「他人事ではないよね…。」

この訃報を聞いて、こう思った方は多いのではないでしょうか。

 

   オネコや私も昼間は顔を出しますが、夜から朝は2人きりです。

おママの安心な暮らしは、ジジの存在があるから成り立っているとも言えます。

「先には死ねない。」

ジジもよく言います。

これは認知症の介護者の悲願でもあるのですが、

世間的にはそんな例ばかりではありません。

 

  夫か妻が認知症の場合、介護している連れ合いの方が先に亡くなったり、病気になるケースは少なくないと思います。

実際に私の知人の中で、そのような話を聞いています。

 

  どんなに介護保険のサービスを利用しても、介護を担う家族の負担を完全に取り除く事は出来ないでしょう。

今後、国は在宅での介護を勧めていくそうですが、アルツハイマー認知症の患者だけでなく、介護者の心身共へのサポートはより重要になるのと思います。

 

  ジジは今年介護認定の申請を行い、要支援1になりました。

立派な(?)老老介護です。

仕事にも区切りをつけ、福祉の支援を積極的に取り入れていこうと、

心も新たな今、

「今年の夏さえ無事に越えられたら、なんとかなるのではないか、良い目も出てくるのではないかと思うんだ」

ジジはそう言っています。

 

   オネコも私もサポートするから、まだまだ元気でいてくださいね。

100歳過ぎても現役のお医者様だった日野原重明さんとまではいかなくても、

長生きしてくださいね。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

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仮面

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(2017年6月21日 アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

上⬆️の貼り絵は6月のヘビーローテションだった千代紙を使っています。

『宇宙人か⁉️』の記事で紹介した貼り絵の連作とも考えられますね。

おママ自身はその自覚はないと思いますが。(笑)

 

 仮面舞踏会のマスクか⁉️

よく見ると中央の鼻もどきがユーモラスですね。

濃紺に白とえび茶のドットで構成された千代紙は、

貼り絵にするとモダンな雰囲気になるのが面白いところ…。

 

7月に入って⬇️の貼り絵もできました。

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(2017年7月2日 アルツハイマー認知症の診断から約10年5ヶ月)

う〜ん。フクロウ型の、こんな仮面があるかも⁉️

 

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 おママの貼り絵を見てくださり、有難うございます。

 

冴えてる⁉️

 

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(2017年5月2日  アルツハイマー認知症の診断から約10年3ヶ月)

 

  そういえば、これはちょっと前の、

今年のゴールデンウィーク頃のエピソードです。


オネコに聞いた話ですが…。(笑)

 

  気分の良い午後のひととき、おママは2階でオネコと語らっていました。
そして、いつものように
「お父さんどこいったのかしら~」
とジジが気になるようです。ところがこの日はちょっと違いました。


「お父さんといったって、私のお父さんてわけじゃないけど」
と言いながら、ニコッと笑ったそうです。

この日は冴えてましたね。

《お父さん=自分の夫=田中太郎》

瞬間的にしても、この図式がおママの頭の中で組み上がっていたかは定かではありません。でも、ジジとおママは親子関係ではない事は確かですね〜。良かった‼️

 

  その日は暑かったので、寒がりのオネコも靴下を脱いでいました。

実はオネコの足の指は、まるで手の五本指のようにしっかり開くのです。

(私だったらムリ❗️足がつる❗️)


それでおママの前で足の指をぱっと開いたり閉じたりして見せびらかしました。
「ほらほら〜見て〜。」
おママは目を丸くして見つめていました。興味津々。
「スゴーイ❗️」
おママはすっかり感心したようですが、
やおら自分でも靴下を脱いで、おママもやる気になってしまいました。

(やれやれ…。)

 

おママがやってみたら意外によく開いたのですって❗️
オネコの目もまん丸です。
「よく開くじゃない?」
「あなたは私に似たのよ。」
ですって!やっぱりおママ、この日は冴えている‼️(親子関係を自覚している❗️)

 

  親子である記憶が薄れてしまっても、こんな何気無いひと時は、その欠落した穴を埋めていく…。そんな気もします。
微笑ましいといえば、そうなのですが…。
足の指をパカッと開いている2人を思い浮かべると、なんだか可笑しいですね。

 

おママの貼り絵を見てくださり有難うございます。

 

 

そんなの、いいのよ、私がやるわよ〜。

 

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(2017年6月28日  アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月  

かなり以前にクラフトパンチで桜の花弁を型抜きした後の、残りを再利用しています。)

 

母娘の戦い(笑)

「そんなの、いいのよ、私がやるわよ〜。」

「はいはい。私がやりかけていますから、大丈夫ですよ。」

 

よくおママと私が台所で交わす会話です。

いえ、「交わす会話」なんてものではなく、どちらかと言うと静かな攻防戦です。

 

おママ➡️台所は長らく私のテリトリーでしたから、私がやります!

チャーコ➡️熱い作業などは危なくて、おママには御遠慮いただきたい!

 

お互いの思いは上の様な感じですね。⬆️

 

先週の金曜日も一戦交えました。

昼食の献立は魚の粕漬と蒸しキャベツ、ブロッコリー、冷麦です。

(バランスは取れていそう。✌️)

 

でもこの中でおママには出来そうな事はあるかしら?

魚は焦がしやすいし、洗い物も大変。

冷麦を茹でるのは一見簡単ですが、大きな鍋に湯を沸かして麺を入れるのです。

噴きこぼれやすく、茹で上がった麺をザルに上げるのも、

アルツハイマー認知症のおママには危険!

 

それでも、私が台所で作業していると、

「そんなの、いいのよ、私がやるわよ〜」

そう言って、おママは狭い台所に割り込んできます。

「熱いから私がやります。」

するとおママは不機嫌になり、

「私はこうゆう事は何十年もやってきたのよ!」

と、まるで私がおママの仕事を奪ったかの如く不機嫌になりました。

 

おママに仕事を

おママに頼めるのは熱くない作業です。

そこで私は考えました。

「お母さん、キャベツを刻んで洗ってください。」

ブロッコリーの小房を切り出して洗ってくださいな。」

 

するとおママは嬉々として俎と包丁を取り出しました。

その包丁さばきは堂に入ったものです。まだ出来る…。

 

その後は、麺つゆをガラスカップに用意してもらいました。

2倍希釈の市販の麺つゆですから、水で薄めるのには少々難儀したようです。

 

それでも、おママには「やったんだ」 という充実感のある顔をしていました。

 

たとえアルツハイマー認知症であっても、おママは出来る事はやりたい性分です。

 

しかし問題は、おママが出来ると思っている事と、本当に出来る事は違う点です。

その見極めはこちらがしなければなりません。それが難しい。

 

おママと2人で台所に立つと結構、神経使ってしまいます。

本当は、全部私がやった方が楽なんですが…。(笑)

 

 過去にもこんな攻防がありました。⬇️(笑)

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 おママの貼り絵を見てくださり、有難うございます。