(2017年11月20日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年9ヶ月)
*90の手習い?
長年、悪筆で家族(特におママ)から不評だったジジ。
90歳を前に新たな決意をしました。
「きれいな字が書けるようになる❗️」
結構な事だと思います。
今でもおママに、
「あなたの書いた字は汚くて読めません‼️」
と言われていますからねぇ。
まぁ、私からすると、最近のおママは字を忘れています。
綺麗な字だって読めませんが…。
おママは自分が書いた字だってスラリと読めたりしませんが…。(笑)
それはともかく、
ジジは一念発起してペン習字の練習帳を購入し、デーサービスに行った時に取り組もうと決意したのです。
*書店にて
「なぞり書き出来るのが良いね。」
書店の書棚に立つと、ジジの希望通りの本は幾つも有りました。
手頃なのを選んで、もう一度見上げると、百人一首をなぞり書きする練習帳が目に入りました。
(おママは百人一首が好きだった。)
おママにとって、カルタといえば百人一首。
昔は上の句の最初の2、3文字くらい聞いただけで、
「ハイッ‼️」
取り札を叩いていたものです。
でも、最後におママが百人一首をやったのは何時だったろう。
娘のアズキが小学生の時だったか…。
アズキの小学校はとても熱心で、3年生から盛んに授業や行事に取り入れていました。それで、お正月におママVSアズキの対戦をやりました。
(もうおママは自分が好きだった事も忘れちゃったかな?
百人一首というものが分からなくなっているかも。)
おママの脳は字を失いかけています。
もしかしたら、百人一首のなぞり書きなら、その気になってくれるかも。
一応、おママ用にそれも購入して実家へ持って行きました。
*見せてみると
おママは私が手に持っている練習帳に興味津々でした。
「どうしたの、それ。」
「お母さんにどうかと思いまして、買ってきたのよ。」
「まぁ、悪いわ。あなたにそんなにして頂いたら…。」(極めて他人行儀な口ぶり)
「大丈夫、お父さんに頼まれて買ってきたので。」
「おとうさん…ねぇ…。そうなの?」
どうもお父さんと言われてもピンとこないようです。
そこで私、直球で聞いて見ました。
「これ百人一首の本なの。お母さんは百人一首って知ってる?」
すると、おママは一呼吸置いてから、
「ハイッ‼️」
まるで取り札を叩くように、右手を机の上に伸ばしました。
「お母さん、百人一首を覚えていたのね…。」
感動している私を白い目で見ながら、おママは言いました。
「当たり前でしょ❗️」
*そうは問屋が卸さない
しかし、書かれている和歌を一緒に読んでみると、
第1番の天智天皇ですら覚束ない状態でした。
『秋の田のかりほの庵の苫をあらみ、我が衣では露にぬれつつ』
漢字にふりがなが振ってあるのですが、私と一緒に読み上げるのも頼りなげです。それでも、おママはちょっと楽しそうでした。
だからといって、なぞり書きをやる気にはならないようです。
「歌をなぞり書きする本なのよ。」
「ふーん…。」
おママは「そんなの意味あるの?」とでも言いたげで、私を胡乱な眼差しで見つめておりました。
図形とか色は大好きなのに、今は文字に興味は持てないのかも。
まぁ、それでも又進めてみましょうかね…。
こちらの思うようにはなりませんね。(笑)
*本日アップの貼り絵
中心部は今年の秋あたりの『銀座百点』の広告ページから取ったと思われます。
それがこちらです。⬇️
なぜなら木の香のブログを見つけたからです。⬇️
松宮真理子さんの万華鏡❗️素敵ですね。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。