アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

粗忽な親子。それでも夕日は輝いていた…。 (^O^)

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(2018年9月25日  アルツハイマー認知症の診断から約11年7ヶ月)

 

富士山の写真を撮るとな…。(^。^)

11月2日 金曜日。東京地方快晴でした。

「よく晴れているから、夕方富士見台の公園から富士山を撮ろうと思うんだ。今日の日没は4時50分だから、4時半くらいを目指して行けば良いと思って。チャーコさんは一緒に行って、そのまま帰ったら?」

ジジは行く気満々ですし、おママも散歩と聞いたら「行く行く」と喜んでいました。

せっかくジジがネットで日没時間も調べたことだし…。静岡県も快晴らしい。こっちも見事なまでの秋晴れです。まぁ、ジジの思うようにして下さい…。

 

おママこそ大丈夫か?(°_°)

 私は出かける前に夕飯の支度を済ませて全部片付けなければなりません。バタバタしていますと直ぐに3時を回ってしまいました。なんとなく陽は西に傾むいて、私は気がせいて仕方ありませんでした。それで、早めにおママの出かける準備に取り掛かりました。

ジジも準備完了。後はおトイレだけです。

しかし、諸事情から(⁉️)時間がかかるのです。

まるで立て籠もり状態のジジを心配して、おママはトイレのドアの近くで必死の声掛けを試みました。

 

「お父さん!大丈夫?」

「大丈夫、まだ生きてるよ!」

「あら!生きてるだなんて、たいへんじゃないの‼️」

いやいや、おママ。°_°)

死んでたら余計に大変でしょ。しっかりしてー。笑笑

そりゃぁ…たしかに人間、生きていくのは大変だが…。

絶妙に噛み合っているような、噛み合ってないような?

 

 

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さぁ、満を持して出発

ジジの用意は万全らしい。

それで私が玄関に向かうと、シルバーカーが何処と無く変です。

「え…、マジか⁉️」(°_°)

一眼レフを設置する大きくて頑丈な三脚が括り付けられているではないか❗️

(よく倒れないわね。ウチのシルバーカーは安定性が高いのかも…。)

中には御自慢の一眼レフデジカメが入っているそうです。無邪気に笑うジジでした。

気合い入ってますね…。(^。^)

 

嗚呼、撃沈。

えっこら、えっこら、3人で20分以上かけて歩いて、富士見台に着きました…。

なんと…、ここでジジは大きなミスに気がついたのです。

「あゝ、これは…。」

「眩しくて目が焼けそうよ…。」

富士山は西の方向です。

快晴の夕方、東から西の空を見ればどうなるか。日没までは夕日が容赦なく降り注ぎ、富士山が見えるどころか、そっちを見ていること自体ムリ。

 

「そう言えば、今までここに(写真を撮りに)来たのは朝だったよ。」

 あゝ、朝日を背に西を向いて撮影するなら眩しくないわ。

 

私も迂闊でした。

夕日を背にした富士山のシルエットが撮れたら…。ジジはそう目論んでいたそうです。残念でしたね〜。

それでもジジは日没直前にカメラを三脚にセットしましたが、あいにく雲が掛かって富士山はお隠れになっておりました。

 

⬇︎これは私がスマホで撮った写真です。

ちょうど線路の先の遠くに富士山が見えるらしいのですが、暑い雲の壁に阻まれています。(°_°)

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夕焼け小焼けで日が暮れて🎵

夕日が沈んで薄暗くなる道を歩きながら、おママは非常に不安げでした。

「ここどこかしら?」

「おウチに向かっているから大丈夫よ。」

「そうかしら。」

散々歩いて草臥れ果てて、日が暮れたら心細いですよね…。

でも、しばらく歩いて駅に通じる商店街に差し掛かると、急に表情が明るくなりました。

「分かった。なぁーんだ。」

どことなく見慣れた風景だと感じたのね。

良かったわ。おママもジジもお疲れ様でした。(o^^o)

 

本日アップの貼り絵

橙色が夕陽の色に似ているので、アップしてみました。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。