アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

時と場合によって


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       (2019年2月20日  アルツハイマー認知症の診断から12年)

 

昨日(4月10日)は寒かったですね…。

関東では雪やみぞれが降ったところもありました。

寒暖の差が激しく、身体がついていきませんわ…。(°_°)

 

衝撃の事実

先週の事ですが…。

私が昼前に買い物をしながら実家へ行くと、なんだかおママはボンヤリとしていました。無気力状態でロッキングチェアに身体を預けているのはよくある光景です。

だから私はもう驚いたりしません。

でも、こういう時は何か一緒にやって、おママの意識を刺激しないと、そのまま廃人化しそうで怖いのです。

(だって…私が娘だという認識は既にないし、名前だって分からないし。)

取り敢えず、昼ごはんが終わったら、一緒に綺麗な紙を切ったり貼ったりしてみましょうか…。

そう考えて、私はおママの作業机の周辺を物色して、面白そうな紙を探しました。

同時に、ハサミと糊も確保しておこうと考えました。

ところが作業机の上を見回しても、ダイニングテーブルの上を見ても、

糊がない❗️行方不明になっていました。(°_°)

 

一般的に(もしかして、私だけでしょうか⁉️)なくし物というのは、探し回っている時は不思議と見つからないものです。

後でひょっこり現れて、

「あら❗️こんなところに❗️」

なんていう事が多い様に思います。

 

今回もそうでした。それも直ぐに見つかりました。

私が探すのを諦めて、台所に昼食の準備をしに行った時、

おママの糊は台所で塩と醤油の間にあったのです❗️

 

この時は、私も珍しく衝撃を受けて、声も出ませんでした。(^O^)

実家でこんな事をするのは、おママしかいませんよね。

 

おママよ…。

この糊はね…、あなたが貼り絵をする時に使っている糊なんですよ…。

断じて調味料ではないのです。

 

認識の違い

私は黙って糊をおママの作業机に戻しました。でも、この事はじんわりと私の気分を暗くさせていました。

これも見当識障害の症状の1つなのでしょう。

 

おママが貼り絵をしている時、糊はおママの頭の中で「糊」とはっきり認識できていると思います。まさに紙を貼るものです。

 

しかし、この同じ糊を見ても、貼り絵をしていない時のおママには紙を貼る「糊」として認識できなかったのだと思います。

例えばダイニングテーブルの上にポツンと置かれていたとします。おママは「何かしら?」と思ったのでしょう。そして、よく分からないなりに台所で使うものかと考えて、塩の隣に置いたのかも知れません。

 

つまり、おママは物を見た時、

本来の目的に合致する場合や場所に在れば、その物の用途をを認識できるが、

関係ないところで見た時は、その物が何であるかさえも認識できない。

そんな状態の時が、増えてきたのかも知れませんね…。

 

おママ、くれぐれも糊を舐めたりしないでくださいな。(๑˃̵ᴗ˂̵)

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本日アップの貼り絵

おママの好きなバッチリ決まったシンメトリーを意識したデザインです。

2種類の千代紙を使っています。両方とも小津和紙で購入したものです。

 

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おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。