(2020年10月2日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年8ヶ月)
*「お紅茶」と言いますか?
もしかしたら、私が育った家庭は「お」をつけるのが好きだったのでしょう。
そんな事を思ったことがあります。
なんせ、母親の隠れ愛称が「おママ」で「お」が付きます。
おママが長年つけてきた簡易家計簿は「お帳面」ですしね。
「お」をつける傾向にあるのはおママを代表として、我が家の女達でしょう。
私ら姉妹の祖母曽祖母あたりが「お」の愛好者だったのかも。(^O^)
一般的にも、お醤油、お塩、お砂糖、お酢から、お菓子、お煎餅、お寿司。
お魚、お肉、お野菜、お豆腐、ご飯、お台所などなど、食に関する単語が多いような気がします。
あ、でも、おトイレ(お手洗い)、お風呂もありますね。
食品で言えば、「おソース」はアリですが、「おケチャップ」や「おマヨネーズ」はないし、「お茶、お紅茶」はあっても、「おコーヒー」とは言わないんじゃないかしら。
私が物心つく頃から、朝の定番飲み物は「お紅茶牛乳」でした。
文字が示す通り、お紅茶に牛乳を入れただけの、ホットミルクティーです。
オネコは中学時代に友人の前で「お紅茶牛乳」を話題にして笑われたそうな。
「お紅茶というのもなんなのに、それに牛乳をつけて『お紅茶牛乳』って⁉️(笑)」
という感じだったそうな。
でも、「お紅茶」ってあまり言わないのかしらね。
因みに、現在26歳の娘アズキは「言います!」と断言しています。(^O^)
*お袋の味
おママが琺瑯のティーポットで淹れてくれた「お紅茶牛乳」と、チーズ、トースト、季節のフルーツが毎日定番の朝食でした。
郷愁の一種だと思います。でも、今も私ら姉妹にとって、おママが淹れたのは「ミルクティー」ではありません。「お紅茶牛乳」としか表現のできない飲み物でした。
オネコは大好きだった「お紅茶牛乳」。
私は小さい頃に牛乳が苦手だったから、朝の「お紅茶牛乳」が少し重かった。でも、中学生頃からは楽に飲めるようになりました。
なぜ、これを朝から飲ますのか?おママに聞いたことがあります。
「朝は牛乳を少しでも摂ったほうが栄養になるでしょ。牛乳そのままより飲みやすいからよ。」
なるほど、おママは家族の体力と健康を気遣って淹れたのです。
もしかしたら、おママも子供の頃は牛乳が苦手だったのかしらね。
紅茶の開き切った茶葉がポットの中で沈澱した渋みと、牛乳が煮詰まったコク、それが綯交ぜになった美味しさの「お紅茶牛乳」。
私とオネコには、まさにお袋の味です。
もしかしたら、紅茶好きの方からすると「え⁉️」と思われるミルクティーかも知れませんね。
*その淹れ方は?
オネコと久しぶりに「お紅茶牛乳」のついて話をした後、私は懐かしくなって自分で淹れてみようと思いました。
ところが、そのやり方が思い出せない❗️(^◇^;)
オネコに聞いてみても、
「中学生の時に友達に笑われるほど染みついていた「お紅茶牛乳」なのに、結婚してからは一度も作ってないものね。」
こんな具合ですから、おママの出来の悪い娘達は、お袋の味を懐かしんでも、全く継承していないのです。
私は朧げに思い出しながら、何度か再現を試みました。すると、「お紅茶牛乳」の味に近いティーを淹れることができました。
<多分こんな感じだった淹れ方>
①ポットに紅茶の茶葉大さじ2杯(ティーパックは3つくらい)投入します。そして「お紅茶牛乳」を淹れる総量に対して、1/3の分量の熱い湯を入れます。じっくり濃く紅茶を抽出します。
②残り2/3の分量牛乳を加えます。茶葉はそのまま、ポットを弱火にかけて温めます。
沸騰すると牛乳と茶葉が溢れてガスコンロが悲惨な事になるので、沸騰する寸前に火を止めます。
「沸騰させたらダメよ。噴きこぼれたら後始末が大変。目を離さないで見ているのよ。」
私はおママにそう教わりました。でも、当時の私はよく確率で噴きこぼしていましたわ。
③そして卓上の保温プレートに載せて置く。茶葉は入れたままです。分量が少なくなった場合は牛乳を再投入して温め直します。
ジジは淹れたてを飲んでいました。オネコや私は1時間近く経過してから飲んでいました。「お紅茶牛乳」は保温プレートの上で段々に濃く渋みを増していくでしょう。
きっと、ジジと娘達の飲んだ「お紅茶牛乳」は味が違っていたと思います。
私の淹れた「お紅茶牛乳」を娘のアズキと飲みました。
「これも美味しいじゃん。」
アズキにそう言われて、私は嬉しかった…。
「きっとね、おママ流の淹れ方なんだと思うよ。」
自己流、我が家流、それが世間一般で美味しいかというと、そうでもないでしょう。
でも家族にとって懐かしくて美味しい。
お袋の味ってそういうものかも知れませんね。(^O^)
(↓)姉妹揃ってお袋の味を忘れ果て、チャーコはそれを友人から教わるという情けないお話でした。この時はおでんです。
*本日アップの貼り絵
「お紅茶牛乳」のイメージに合うかなと思い、選んでみました。
おママは(↓)の貼り絵を制作した直後に 、その残りを使っています。
この日のおママは調子が良かったのでしょう。まさに怒涛の勢いで制作していました。
主たる材料はこちらにティッシュボックスです。(↓)
残り物でも充分使えます。
おママは「勿体ない❗️」の世代ですから。
こんな感じになりました。以前使った折り紙の残りが再登場です。(↓)
おママの勢いは止まりません。面白い形を見つけて、直ぐに取り掛かりました。(↓)
いい感じになりそうです。おママも楽しくて仕方がないようでした。
<制作動画>15:40〜
机の上にある自作を目にして手に取り、「いいなぁと思う」と喜んでいます。達成感は気持ちを上向けますね。
糊付けしながら、デザインが更新されていきます。その試行錯誤の過程が楽しいのだと思います。
チャーコに「真ん中から貼ったら如何ですか!」と言われても,全くおママの耳には届きません。(^O^)
(↓)「こうしてもいいかしらね。」
(↑)やはり最終的な飾り付けはには、お好みの千代紙を選ぶのでした。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。