(2020年10月2日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年8ヶ月)
*あざやかな…
この貼り絵、パッと明るくて元気がいい。
一眼見た娘のアズキは開口一番、
「おめでたいねぇ」(^O^)
との評でした。
赤と黄緑の反対色関係でインパクトがあり、雌しべの黄色と中央下部の茶系パーツが互いに呼応している画面。心憎いものがあります。おママ若いわ…。
今回の貼り絵、おママはあっという間に構成を決めましたが、制作にはちょっと手こずっておりました。
*残りもの
ハートを射抜かれた?黄緑の四角形は、9月28日の(↓)こちらの作品の残り物でした。
クラフトパンチで型抜いた跡です。
おママはこれまでもクラフトパンチの跡をしっかり貼り絵に利用していました。
それで、今回も恐らく「お題」にしたらおママは楽しめるかなと予想していたら…。
9月28日の夕方に、おママはひっそり1人作業机に座り、
ハートの痕跡を同じ大きさの四角に切り揃えていました。(↓)
「揃えているんですか。」
「そう…、でも、もう,いまはおしまい。」
「それなら、次に取っておきましょうね。」
「そうね…。」
おママはハートの痕跡を名残惜しそうに見つめていました。
その背中を見ていると、
(おママは本当に型抜きの跡が好きなのだな…)
と、私はつくづく思いました。
過去にもその作例は多いです。(↓)これはここ数年のもので、十何年に亘るおママの貼り絵制作の中ではほんの一部です。
*若い頃の残影か
おママは20代に数年間、染色を習っていました。
それは沖縄の紅型染の技法を用いた芹沢銈介先生の「型絵染」です。
最近、私はその頃の染色の道具やノートなど資料が入っている箱を調べていたので、
ふと思ったのです。
(あの渋紙の型紙…文様が彫られた型紙に似ている…。)
昨年ご紹介した写真ですが、こちらです。(↓)
その残されたおママの型紙をかざすと、私には切り抜かれた模様が楽しげに見えたのです。
多分,私の思い過ごしでしょうけれど…、
クラフトパンチの跡と、20代の型紙は、おママの記憶の深いところで交差しているのではないかしら?(^O^)
*制作過程
勿論、次に実家へ行った10月2日、私はそれを「お題」にしました。
作業机にあった細かい切れ端も一緒です。(↓)
しかし、おママは私が用意した切れ端など目もくれずに、興味を示したのはテッシュボックスでした。(^◇^;)
四角いハートのは扇形に配置するそうです。そして、赤い花を切り抜き始めました。
テッシュボックスは厚紙なので、細かいカットは結構難しい。頑張っていました。(↓)
<制作動画>
赤い花を一生懸命切っています。テッシュボックスなので厚紙です。そのため細かいカットには向かないのですが、おママは花の形に沿って丁寧に切り抜いています。
(↓)小さいハサミに持ち替えて、作業を続行。
「もう、これでいいわね。」
全体のデザインは決まりました。
糊付けは順調に進みました。
(↓)最後に何か物足りなくなり、更に小さな赤い花を切り抜くおママ。
本当に頑張りました。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。