(2019年10月16日 アルツハイマー型認知症の診断から約12年8ヶ月)
*いつまで経っても…
これは1年以上前、昨年秋の話です。
2019年10月中旬のとある昼御飯時。
私が冷凍中華麺で焼きそばを作っていると、おママは側ににじり寄ってきました。
おママったら‼️
私は咄嗟に「コラッ❗️何すんの⁉️」と叫んでしまいました。
だって,おママはまだ焼く前の解凍したばかりの麺を手で摘んで、つまみ食いをしようとするんですよ。
「ちょっと、やめてよ。火を通さないとお腹を壊すわよ」
私は少し冷静さを取り戻してたしなめました。
すると、おママは不敵な笑みをうかべて、怯まないどころか言い張るではないか。
「そんなの大丈夫よ。平気なの私は‼️
あれの時からすぐにお腹を壊すお兄ちゃんとは違うの‼️」
私、思わず笑ってしまいました。
「あれ」とは「子供の頃」
でしょう。
スゴイ‼️急に子供時代の兄妹か蘇ったんですね。
認知症歴12年のおママは古い古い長期記憶も薄れています。何せ戦争体験というものが消滅しているんですから。
それが、既に鬼籍に入って10年以上経つ「お兄ちゃん」との子供時代を思い出したのですから…。
大学教授だった伯父さん。私にはずっと素敵な伯父さんでした。
認知症になった妹に、未だに「お腹が弱いお兄ちゃん」呼ばわりされる。
兄妹の縁も記憶も深いようですが、些か伯父さんが気の毒でもあります。(^○^)
*チャーコの言い訳
実はこの記事の文章は昨年中に出来上がっていたのです。
それでも1年以上寝かせてしまったのには、少し理由があるのです。
認知症の症状が重くなっても、おママが「お兄ちゃん」と口走る事はよくありました。
そして、私はこれまでに何度も書いてきました。
でも、この日は、
「すぐにお腹を壊すお兄ちゃん」
と実際にお腹が弱かったらしい「お兄ちゃん」をしっかりと形容しているところに、
私は心を打たれたのです。
昭和一桁の兄妹ですから、学力の高い兄は妹より家庭内で尊重されたでしょうし、気の強い妹はそれに反発もしたでしょう。
もしかしたら…、兄妹のちょっとした衝突の末に,
「お兄ちゃんなんて❗️すぐにお腹を壊すくせに❗️」
なんて捨て台詞を吐いていたのかも知れません。(^O^)
でも、おママは何のかんの言いつつも、「お兄ちゃん」が好きだったのでしょう。
それで、私は昨年春からブログにイラストを載せ始めたので、少々欲が出ました。
(兄と妹が写っている古い白黒の写真を元に描いてみたいなぁ。)
のんびり屋の私ですから、写真を決めたのは今年の2月。
描き始めたのは今年のGW頃。
7割がた描けていたのですが、クレバァの闘病などで途切れてしまい、今ようやく仕上げるきとができました。
元の写真は不鮮明になっているので、兄妹のポーズ以外は私のイメージで描きました。
似ているかどうか?
似てないと思います。なにせ画力が足りませんから。(^◇^;)
でも、子供の頃の伯父さんは、こんな感じで優しく妹を見ていたのではないかと思いながら描いてみました。
*本日アップの貼り絵
ブログ内容の時期と同じく、昨年10月の貼り絵を選んでみました。
これも「お題方式の貼り絵」です。
「お題方式の貼り絵」とは…。
昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。そして、他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
「お題」はこちら。
同じ日に2枚の貼り絵を制作しました。
1枚めは「お題」から。
2枚めは「お題」とは関係なく、おママは自分で素材を選びました。
歌舞伎座の袋もおママのお気に入りです。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。