(2020年10月9日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年8ヶ月)
*勝敗の行方
これは先月のこと。
昼下がりの眠い時間に、おママは漠然と掌を開いたり結んだりしていました。
左右で交互にグーとパーを繰り返すのは、今のおママにはもう難しいのです。
私も一緒にやってみました。
その時、私はふいに思いつきました。
「お母さん、ジャンケンって知ってるよね。」
「え?ゲンケン?」
「ジャンケン」
「う…、ザンケン?」
「ジャンケンよ」
「ゼンケン?」
余程、私の口跡が悪いんでしょうか?
ジジにも言われますが、私は声は小さくないの、どうも高齢者には聞き取りにくい周波数で喋っているのではないかと思います。(^。^)
「ジャ…ケン?」
「じゃぁ、ジャンケンしましょう。」
ジャン,ケン,ポン‼️
そのリズムと掛け声で、おママも勢いをつけて
ジャン、ケン、ポン‼️
音がつくと体が動くんですね。
私がチョキで、おママはパーよ。
「勝った❗️」
すると、何を思ったのか?おママは笑いながら私の頬を軽く叩きました。
「私、勝ったんですけど…打たれるんですか?」
「あ、そっか❗️」
つまり、私が「勝った」と言ったから、おママは自分が勝ったと思ったのね。
そんな愛おしい午後のひと時でした。
*本日アップの貼り絵
これも「お題方式の貼り絵」です。
「お題方式の貼り絵」とは…。
昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。そして、他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
10月9日金曜日の午後。
おママ、何を見ているんですか?
あ、箱の中に入っているのは貼り絵の残り物、切れ端ね。(↓)
それで、この日の「お題」ここから選んでみましょうか。(^O^)
(↓)「お題はこんな感じです。
青が鮮やかな因州板締め染め和紙はおママのお気に入りです。今回も組み合わせたいそうです。
そして大きなパーツを組み合わせたデザインが決まりました。
決まったのですが、小さなハートや尖った三角の配置はまだ納得はしていないみたい。
<制作動画>
糊付け編です。
パーツが大きいので概ね順調に構想通りに進んでいました。私は恥ずかしながら、全編通じて「糊の付け過ぎーーー❗️」と叫んでおりました。
やはり、途中で小さなパーツは変化しましたね。(^O^)
笑っているような、不思議な作品になりました。
(↓)
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。