アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

恵方巻を切る‼️

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(2020年1月18日 アルツハイマー認知症の診断から約13年11ヶ月)

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2020年1月18日 アルツハイマー認知症の診断から約13年11ヶ月)

 

納得いきません

今年の節分の日、私は丁度寝込んでおりました。

 

それでも大好物の福豆を1袋だけ買っておいたのです。しかし、気が付いたら全てアズキの胃袋に入ってしまったらしく、空袋が虚しくゴミ箱に投げ込まれていました。

(娘よ❗️クソッタレが💢)

 

 こんな調子だったので、私はスーパーやコンビニに恵方巻が並んでいるのを見る事もなく、漫然と節分をやり過ごしたのです。

 

恵方巻‼️

毎年、私はこれを考えると、ちょっと腹が立ちます。

ハッキリ言って、この得体の知れない風習が妙に広まったのは、平成の御世になってからです。50代の私が若い頃には影も形もありませんでした。だから、節分の豆撒きと同列に扱って欲しくないです。

その由来はコンビニ起源から下ネタまで幾つかあるようです。

しかし❗️私が一番気に食わないのは、

太巻や海苔巻きを切らずにかぶりつくという点です。

これはまさに暴挙に等しい❗️

 

私は太巻が大好きです。

スパッと切り分けられた断面は具材が美しく見えて、食欲をそそられます。

いく種類もの具材がまとめられて、一つの円い世界を形作っているのですよ。

 

それをガブッと噛み付いてしまったら、折角の寿司職人さんの技を見る事なく、断面は潰れてしまうじゃないですか。

しかも、本当に食べにくいわ。

節分に南南東を向いて食べるのは結構ですが、

お願いですから、太巻は切って食べましょうよ。(^◇^;)

 

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鬼の姉妹  昔、パンタロンって流行りましたねぇ。描いていてふと思い出しました。

節分を前に

おママにはなるべくハサミを使って紙を切る作業をして欲しい。

おママは本来それが好きなのですが、時として自分の好きな事も忘れがちなのが認知症の悲しいところです。

(今日は何を切ってもらおうかな?)

そんな事を考えながら実家に向かっていると、小田急百貨の入口の前に面白そうなチラシがありました。

節分に向けての恵方巻きフェアです。

見た目も綺麗で、切り抜きやすそうな写真ばかり。

(よし❗️おママには恵方巻を切ってもらおう❗️)

 

それで、早速昼食後におママに見せますと、綺麗なのですぐに興味を示してくれました。

「2枚あるから、1枚は切り抜き遊びをしましょう。」

勧められると、直ぐにハサミが動くのですから、本当におママは紙を切るのが好きです。 

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 「お母さん、これ何でしょう。」

「さぁ?わからないわ。」

嗚呼、食いしん坊のおママさんでも、太巻寿司は分からなくなってしまったか。

やはり、チラシの写真ではなく、実物を食べてもらわないと…いけませんね。(^O^)

 

(↓)大きい太巻の写真はどこまでカットしていくか、かなり考えていました。

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 (↓)チラシの端っこも丁寧に切り抜いていました。

この端っこは、下の写真ではオレンジ色ですが裏面は青です。おママは貼り絵には青い面を使用しました。

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 太巻は3個を大胆に配置するようです。

小さい海苔巻きは大雑把に切り分けてから、形に沿って丁寧に切り整えます。

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2021年1月18日 14:30〜 おママの貼り絵制作動画①

<制作動画①>14:30〜

直角の青いラインの配置を決めたおママは、桜赤系市松模様の千代紙を加えようと思いました。桜の入った四角形を切ってみるも、おママはつぶやきました。

「これじゃぁ、おおきいね。」

「こういう小さいところもあんじゃん。」

と私が指し示しても、おママは結局自分の思うようにしています。(^◇^;)

 

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2021年1月18日 14:42〜 おママの貼り絵制作動画②

<制作動画②>14:42〜

動画が始まる時点で糊付けされていたのは青いラインだけです。

当初、小さい海苔巻きは6個ありました。しかし、動画の最初の方で、おママはあれこれ吟味の末に1個を取り除いていました。

おママは海苔巻きの配置に余念がなく、あれこれ工夫を凝らしましていました。

「余白に他の紙を使っても良いのよ。」

こんなチャーコの言葉もおママには不要ですね。おママの意思に任せるのが一番です。

ようやく動画の最後で全て糊をつけ終わり、おママ本人も「完成」と納得したはずなのに‼️

動画終了後に「おっ⁉️」という事件が発生。

何と❗️

おママは自ら取り除いた6個目の海苔巻きを再発見し、完成作品の一部分を剥がして追加、貼り直すという荒技を発揮しました。

その痕跡が完成作品に見えていますね…。

私も綺麗に剥がす手伝いをしたので、このシーンは撮影出来ませんでした。(^O^)

 

(↓)動画の最後の方の1シーン。

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動画や写真を撮っていたからだと思いますが、 小さい海苔巻バージョンが完成した時は、おママより私の方がぐったり疲れておりました。

だからと言うのもなんですが、太巻の方は写真もろくに撮っていませんでした。

 

おママは『鬼滅の刃』の炭治郎が着ている羽織の市松模様がとても好きです。

目にすれば、必ず手にします。

若干青みを帯びた鮮やかな緑と黒の配色は、派手なのに不思議と汎用性が高くて、配色し易いようです。

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華やかな作品ができて、おママも満足のようでした。

今回はチラシ以外は全て小津和紙で購入した千代紙を使っています。

 

www.ozuwashi.net

www.odakyu-dept.co.jp

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。