アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

不在連絡票

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(2021年4月4日 アルツハイマー認知症の診断から約14年2ヶ月)

 

なぜ在宅なのに❗️

私が実家へ行くと、必ず最初に郵便受けを確認します。

放置すればポストインされたチラシや広告が溢れますし、

大事な郵便物は速やかにジジに渡して開封してもらう必要があります。

 

7月初旬のある日、私が実家へ着いたのは12時30分ごろでした。

いつものように郵便受けを探ると、1枚の不在票が出てきました。

「これ、いつのーーー?

もしかしたら昨日のか?一昨日のか?」

ジジとおママがデイサービスに行っている間に宅急便が来ることだってありますもの。

日時を確認してみると、7月2日12:15分。

「今さっき来たんじゃん❗️」

ほんの15分前でした。

正午を少し過ぎた頃、私は最寄駅からジジに電話をしました。それで買い物を頼まれて、あちこち寄りながら12時半に到着したのです。

居るのにどうして受け取れなかったのでしょう。

 

早速、チャーコの詰問タイムが始まりました。(昼飯の支度の方が大事なんだが…)

「ねぇ、どうして家にいたのに、しかも玄関の近くの部屋にいたのに、受け取れなかったの?」

「全然、気がつかなかったし、知らなかったよ。」

「15分くらい前だよ。」

「全然、聞こえなかったよ。届けに来た人がピンポンを鳴らさなかったんじゃないか?」

「「置き配」指定の荷物でなければ、彼らは必ずピンポンを鳴らすわよ。」

「そうか?」

ジジは首を傾げていますし、ボケているようには見えません。

「なんでだろう…。」

 

考えてみると、想像してみると、

最近のジジは煩わしいのか、また補聴器をあまりつけていません。

だから、1階に居てもトイレに入ったり、縁側にいたら聞こえない可能性もあります。

 

「トイレに入っていたの?」

「どうだっけなぁ…。全然覚えていないよ。」

おいおい…ジジよ…。

15分前の記憶がないのか?

私はちょっと、目眩を感じました。

 

まぁ、その件はちょっと置いておいて、

ジジがトイレ中で気がつかなかったとしても、

同じ部屋におママが居たのです。

おママはとても耳聡い人ですから、今までなら、玄関で音がすればすぐにジジに知らせるでしょう。電話だって、ジジに先んじて受話器を取るくらいなのですから。

 

(そのおママの耳が機能しなかったって、どういうことなんだろう。)

 

ここからは私の想像です。

ジジがトイレに入った。少々時間がかかる人です。

おママの視界から、ジジが居なくなって数分後、

おママの認識から、ジジの存在が消滅してしまった。

そして、玄関で気配がして、ピンポンが鳴った。

独りぼっちのおママは、どうしたらいいか分からずにオロオロしてしまう。

さらにピンポンが鳴って、恐る恐る玄関へいけども、

ドアには内側からでも暗証番号を押さないと開かない鍵があって、絶対におママにはドアは開けられません。

どうしよう、どうしよう。

これはおママにとって、ちょっとした恐怖かも?

困っているうちに、得体の知れない人物(宅配の人)は去っていった。

やれやれ、ホッとした。

その瞬間におママの記憶から、この一連の出来事が消滅してしまった。

 

もしくは、

独りぼっちのおママは、玄関でピンポンが鳴っても、全く認識する事が出来なかったのかも知れない。

 

想像を逞しくして考えてみましたが、私にはこの2通り以外には思い当たりません。

今までなら、ジジという同居人の姿が見えなくても、玄関に誰か来たら、おママは「同居している誰か」を呼ぼうと行動しました。しかし、それが出来なくなり始めているのですね。

到来物は「ナマモノ」ではなさそうです。

不在連絡票を見ながら、次回私が実家へ来る日を指定しておきました。

 

最近は、ジジが通販で何かを注文する時は、オネコが代行して、オネコの自宅へ届くようにしてくれています。

そろそろ、実家で両親が宅配を受け取る事は難しくなってきました。

 

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なにがなんだかわからない❗️

 本日アップの貼り絵

「お題パック」を使って、おママが一人で取り組んだ作品。

私が居なかった時なので、制作風景写真や動画もなくて残念です。

 

*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について

一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。 私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。

 

 「お題パック」はこちらです。(↓) 

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の写真で、2枚のお花の写真があります。

この写真はずいぶん前からおママの作業机の上にあった物です。

私がブログを始めた4年半前には目撃しています。

恐らく、おママは自分で貼り絵に使おうと取って置いたのだと思います。

しかし、長い年月の中で、現れては消えを繰り返していました。

この時、丁度見つけたので、貼り絵のメインに使えるのではないかと「お題パック」にいれてみました。

おママ、ようやく使えて良かったね。

綺麗に配置してくれたので、まるで贈り物のようだと思いました。(^O^)

 

(↓)認知症になる前におママが小津和紙で購入した千代紙です。

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 (↓)クレバァの遺品から出てきた千代紙です。

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おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございました。