(2022年9月5日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年7ヶ月)
*なかなか会えない
さすがコロナ禍。一旦、親を特養に入れたらなかなか面会できません。
1ヶ月に1度くらいで、面会はガラス越し、家族は原則2名までです。
地域差があるとは思いますが、東京23区はそんな感じなのでしょうか?
コロナウイルスが感染法上の「5類」になったら、もう少し緩和されるのでしょう。
1月にオネコと私が面会してから半月後、流石にジジも痺れを切らしておりました。
「いつになったら、フキコさんに会いに行けるんですか❗️」
そうですよね。
2月に入って、キーパーソン・オネコは面会の予約をしようと施設に電話をかけました。
すると❗️
コロナ陽性者が出たので、2月下旬まで面会は中止との事❗️(°_°)
「それでも、陽性になった人はおママとは別の階らしくて、『フキコさんはお元気にしていらっしゃいます』と言われたの。」
あらら、残念。でも,おママが元気でいることがわかってホッとしました。
2月の末に、キーパーソン・オネコは再度トライしました。
そして、晴れて3月上旬の予約が取れました。(^O^)
*やはり顔を見ると安心
ジジを連れていくには、車椅子が必要ですから、やはりタクシーが一番楽です。
それでも、その乗り降りを考えると、オネコさんと私の2人が付き添った方が良いように思います。でも、面会家族は2人までですから、
「私が施設の玄関で待ってますから、オネコさん、どうぞ」
「いえいえ、チャーコさん、どうぞ」
と、現地に着いても姉妹の奥ゆかしい(?)譲り合いが繰り広げられました。しかし、
「それはあくまで原則で、お父様は介助が必要ですし、皆さん全員で面会なさってください」
と施設側が言ってくださり、晴れて3人共、面会する事ができました。
ロビーの面会室に現れたおママは、元気で満面の笑顔でした。1月同様に小綺麗にしてもらい、スタッフさんと手を繋いでいました。
ガラス越しなので、耳の遠い高齢者同士の場合、会話が聞き取れないことが多いようです。それで、施設は小型の(スマホくらいの大きさ)トランシーバーを用意していました。しかし、おママはやはり理解できず、トランシーバーから声が聞こえるとびっくりしてしまい、うまく利用できませんでした。
ジジは大きな声でおママに問いかけました。
「フキコさん❗️私が誰だかわかる?」
ジジ、それはあまりにも不毛な質問ですよ。
「え?なになに?」
悲しいかな。おママは全く理解できませんでした。
ジジは耳が遠く、おママは相手が何者で話している事も理解できないという、全く噛み合わない面会でした。(^O^)
それでも、お客さんはとても嬉しいようです。おママは終始ご機嫌でした。
しかし、5分ほどすると、おママは椅子から立ち上がり、
「もう、うちにかえります」
と言うではありませんか。
「うち」って、どこのことだろう。
私は一瞬、おママが元の家に帰りたいと言っているかと思いました。しかし、おママの身振り手振りを見ると、どうも自分の居室のようです。
時計はちょうど、15時でした。
「おやつの時間だから戻って食べましょうか?」
スタッフさんに言われると、おママは嬉しそうに頷きました。
そうだよね。
おやつに替えがたいものなんて、おママにはないでしょう。
そそくさとエレベーターに乗り込むおママの背中を、私達は見送りました。
「元気な様子が分かって良かった。」
ジジもホッとしたようです。でも、一抹の寂しさを滲ませながら…。
*スタッフさんから聞いた話
「いつもニコニコしていらして、フキコさんは可愛らしいです。」
面会の様子からしても、おママは笑顔で暮らしているのだと思います。
良かった…。
そして、預けた貼り絵作品のファイルや紙のファイルはよく見ているようです。自分で作ったことは忘れているようですが、
「ちょっとした合間の時間でも,開いて見ていらっしゃいます」
との事でした。退屈しのぎにはなっているようです。
そして、驚いたことに、おママはお友達ができたそうです。
「同じ階の、やはり認知症の女性なのですが、いつも一緒に過ごしていて、お食事も2人で仲良く召し上がってます。何をお話しされているかは,私たちにも分からないのですが、2人の間では波長が合うようで、楽しいようです。」
認知症同士でも、そんなことがあるのですね。
おママは気の合う友達もできて、孤独ではないようです。
5月下旬から、面会はガラス越しではなく,直接会えるようになるそうです。
ジジ、又、おママに会いに行きましょうね。(^O^)
*本日アップの貼り絵
2022年9月5日の作品です。
この日、私はまったく「お題」のプランがなかったので、おママにファイルから好きな紙を選んでもらいました。
(↓)こちら、義母クレバーの遺品から出てきた千代紙、紗綾紋様(さやもんよう)です。
次に紗綾模様に何を合わせましょうか?
おママは紙片を貯めた缶から綺麗な菱形のピースを2つ選びました。
これは6月27日に(↓)こちらの作品を作った時の残りです。
日本博のチラシです。
<おママの貼り絵制作動画 再掲載>
2022年6月27日 14:33〜(47秒)
おママは同じ大きさの菱形を複数枚作りました。
チ「何枚出来たかな?」
マ「いち、にい、さん、しー、ご、や❗️」
しっかり数えられました。(^O^)v
(↓)両端に何か追加したくなったおママ。
手直に目についた市松模様を使いました。
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年9月5日 11:37〜(3分48秒)
少し長い動画です。途中作業をしている手元が画面から見切れてしまってますが…、編集なしでアップロードしました。
記憶が7秒くらいしか保てないおママにとって、単純そうな構成でも仕上げるのは大変です。自分がやっていることがわからなくなってしまうのですから。
そんな様子が映っています。
おママは一生懸命2枚の台形を切りますが、切った後再び重ねると、1枚しかないように感じてしまいます。そして、更に分割していくのですが、おママは自分が今切ったことも忘れているようです。
(↓)糊付けは順調でした。
(↓)関連作品です。
*おまけ(実家のお花)
3月に入って、オネコさんが植えたクリスマスローズが綺麗に咲きました。
俯き加減で可愛いです。
沈丁花も満開で、とても良い香りがします。
春ですね。(^O^)
おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。