(2007年春頃 アルツハイマー型認知症の診断から数ヶ月後)
(2007年春頃 アルツハイマー型認知症の診断から数ヶ月後)
*本日アップの貼り絵
2007年春頃の作品です。
本当の日付は分からないのですが、裏面にオネコさんの字で「2007年春頃」と書いてありました。当時、実家へ来た時にオネコさんがチェックして記入したのだと思います。
恐らく雑誌などに掲載されていた真紅のバラの広告写真を使ったのでしょう。
花の中心部を丸く切り抜いてメインピースにしています。そして、花弁部分も形に沿って切ったり、クラフトパンチで打ち抜いたりして周囲にあしらっています。
今回はオネコさんが育てているバラを特集しようと思い、テーマに合う貼り絵はないかと古いファイルを探してみました。
とてもオシャレな作品が見つかって、嬉しい❗️v(^O^)v
*オネコさんのバラ
ゴールデンウィークを目掛けたかの如く、実家の玄関脇にあるバラが満開になりました。育てているオネコさんもびっくりなくらい、どのバラも咲き誇っています。
土曜日にデイサービスの送迎に来たスタッフさんも
「うわぁ❗️綺麗❗️満開で素敵ですね」
と声を上げていました。
スマホのカメラですが、キレイに撮れたので、今回はまとめてご紹介しようと思います。
*プリンセス特集
輝くような白いバラ。その名は「プリンセス オブ ウェールズ」
故ダイアナ妃に捧げられたバラです。作出年は1997年、ダイアナ妃が亡くなった年でした。
その名の通り、気品を感じる美しさです。
(↓)こちらは当ブログで何度もご紹介している「プリンセス ミチコ」です。
1966年、イギリスのディクソン社から当時皇太子妃だった美智子上皇后陛下に献呈されたバラ。オレンジ色で可憐❗️私の大好きなバラです。(๑˃̵ᴗ˂̵)
(↓)こちらは見事な大輪のバラ。花弁は外側が濃いピンク、中心部に向かって軽やかな色調になり、中心部は少しオレンジがかった色味になります。
作出年は1971年。秩父宮勢津子妃殿下に捧げられたので
「プリンセス チチブ」と名付けられました。
*Tess of the d'Urbervilles
鮮やかなピンクがかった赤。色名で言うならば、クリムゾンです。
なんて綺麗な色なのでしょう。
「この薔薇はテス オブ ザ ダーバビルズって言うのよ。」
私はオネコさんからこの薔薇の名前を聞いた時、ふとある映画を思い出しました。
「それって、あの、ナスターシャ・キンスキー主演の
『テス』?」
ネットで調べたらすぐに分かりました。
このバラの作出年は1998年。
トーマス・ハーディの小説『ダーバビル家のテス』(1891年)に出てくるヒロインに因んで名付けられました。
このヴィクトリア女王時代末期に出版された古いイギリスの小説は1979年にイギリス・フランス合作で映画化されたので、私の勘もあながち見当違いでもないでしょう。
映画『テス』にはちょっとした思い出があります。
公開当時、私は13歳。中学生でした。金曜日の夕刊には映画の広告がたくさん載るので、私は別に観に行くわけではないけど、それを楽しみに眺めていました。
その中でも大きな面積の広告で、綺麗な女性の顔に心惹かれました。それが『テス』だったのです。
私が小中学生の時分では、たとえテレビでも、おママが許容する番組でないと見られませんでした。ましてや映画館に一人で行くなんて、あり得ない話です。
一応、観たいなと思う映画はそれとなくおママに打診はしていました。
「この人、とても綺麗で素敵ね。」
しかし、おママは『テス』の広告を一顧だにしませんでした。興味なかったみたいです。
『テス』は少女時代の私が観たくて観られなかった映画でした。
私は大学生になって、アルバイトをしてCDラジカセを買いました。そしてレンタル店で映画音楽を集めたCDを借りたら『テスのテーマ』が入っていたのです。
その曲がしみじみと胸に響きました。
(この映画、観たかったな)
と思いながら、何度も繰り返し聴きました。
(↓)予告編に流れている曲です。
子育て時代はすっかり忘れて、DVDをレンタルする事もありませんでした。
それが、50歳を過ぎた数年前に、ようやく観る事ができたのです。
NHKのBSの午後の映画の枠で放送されたのです。観ながら私は思いました。
(子供の観る映画じゃなかったな。大人になってからで良かった。)
別にR指定とかじゃないですよ。
描かれているのは、美貌のヒロインが翻弄される過酷な運命とその人生です。
舞台は19世紀後半イギリス、まだまだキリスト教の伝統や村の因習が人々の中には色濃く残っている時代です。女性は厳しいモラルに縛られ、庶民階級の子女は教育や自由な意思を持っての就職や結婚は稀だったでしょう。結婚して良き妻良き母として生きるのが至上命題だった。そんな時代背景を感じ取れなければ、真面目で気高いテスが必死に抗いながらも転落していく物語に,理解も共感できなかったと思います。
テスを演じるナスターシャ・キンスキーが悲しいくらい美しい。
そして映像は素晴らしく、最後のストーンヘンジのシーンも印象的です。
それらを思い出しながら、この「テス オブ ザ ダーバビルズ」というバラを眺めると、
「まさに雰囲気がピッタリ❗️」
*これもキレイ❗️
(↓)「トラディスカント」
ベルベットのような深いくて濃い赤黒のバラです。
(↓)こちらは「ディスタントドラムズ」
ピンクがかった淡茶です。微妙な色の変化も素敵です。
(↓)上の咲かけが翌日には満開になりました。うっとりするほどエレガントで綺麗です。
バラって種類も多いし、奥が深いですね。
今回の記事を書いていて、とても楽しかったです。
おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。