(2022年11月13日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年9ヶ月)
*ちょっと怖い
これは11月の下旬のことです。
私は実家に泊まっている晩のこと。
ジジの寝室は1階ですが、私が実家に泊まる時は2階にあるベッドを使っています。
一応、ジジはまだ一人で寝室に置いたポータブルトイレを使えますから、私は安眠のため距離を置いて寝んでおります。
しかし,なにせ築90年以上の古い木造家屋ですから、割と物音はよく響きます。
その晩、午前1時頃です。
就寝したばかりの私の耳に、階下でバタバタする物音が聞こえました。
それはジジが歩行器を使ってトイレに行く音でした。たいてい夜間は寝室のポータブルトイレを使用するのに、
(どうしたことだろう?)
トイレから無事に戻ってくる物音がするので、そのまま目を瞑っていたのですが、ジジはベッドへは戻らず、なにやら不穏な物音が聞こえました。
(転んだか?)
私は寒いけど,仕方なく起き上がって階段を降りてみました。
すると、ジジはソファに座ってぼんやりしているではありませんか。
「どうしたの?寝るならソファじゃなくてベッドで寝なさいよ。」
「あ,あぁ、そうなんだけど、トイレから戻ってきたら、
ベッドの前に見知らぬお婆さんが立っていたんだ。」
ジジったら、幻覚を見たのね。
「知らない人なの?」
「うん、全く知らない人で、それが、情けないような草臥れたような顔で恨めしそうに、こちらを見ていたんだよ。だから、『ベッドは使っていいから』と言って、ソファで寝ようと思ったんだが…。」
私が寝室の電気をつけると、もうそのお婆さんの姿は見えなくなたそうです。
確かに、自分の枕元に知らないお婆さんが立っていたら怖くておちおち眠れないでしょう。
それでも私は薄情者ですから、
「気分が落ち着いて,大丈夫だと思ったら、早めにベッドで寝てね。」
ジジにそう言って、さっさと2階で就寝しました。
翌朝のジジは思いの外ケロリとしていました。
(さては昨夜のお婆さん騒動は忘れてしまったのか?)
しかし,意外にもジジは覚えていて、
「あれからまもなく大丈夫そうなのでベッドで寝たよ」
との事でした。
*今回は新手だ
実は数年前からジジは極たまに、幻覚のようなものを見ることがありました。
たいてい夜中にトイレに起きた時に遭遇するので、私は幻覚というより、夢に見た事と起きている時の事が混乱しているだけのような気もします。
例えば、過去にジジが語ったのはこんな話でした。
「大きな蝶なのか、蛾なのか分からないけど、20センチくらいの大きさだったんだ、それが部屋の中を飛んで白い壁に止まったから、叩き潰そうと思ったけど逃げられた。」
「夜中に目を覚まして天井を見たら、部屋の隅の床間の角から黒い虫が無数に湧き出して押し寄せてくるんだ。(大きさは3センチくらいだったらしい)怖かった。」
今までは昆虫系統だったので、ジジの苦手なものが悪夢として出てきたのだと思っていましたが、今回はお婆さんですか…。
本当のところ幻覚なのか、夢だったのかは定かではありません。
しかし、最近ジジの認知機能が衰えてきていることを考えると、今後もこういう事は増えてくるかもしれません。
幻覚なのか?
夢なのか?
そのうち現実との境もなくなったら…。
ジジ本人、結構、怖いと感じる事が増えていくのでしょう。
*本日アップの貼り絵
2022年11月13日の作品です。
おママは同じ日に(↓)の作品を制作しました。連作です。
おママがペーパーナイフで切った、同じ三角形を使用していました。
(↓)綺麗な紅葉の写真はこのチラシを使っています。
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年11月13日 10:26〜(59秒)
おママは紅葉のメインピースに小さな長方形の和紙を合わせようと考えました。それを2分割しようとしています。斜め対角線に折り目をつけて、ハサミを入れましたが、最後まで切れずに少し戸惑っているところで、おママの手元は画面から外れてしまいました。(^◇^;)
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年11月13日 10:28〜(24秒)
無事に鋭角三角形が2つ出来ました。それをおママは画面に配置しています。
(↓)糊付け中です。
<おママの貼り絵制作動画③>
2022年11月13日 10:32〜(1分32秒)
これまでに配置した4つのピースを糊付けし終わりました。さて、まだ余白がありますが、おママはどうするのでしょう。(^。^)
(↓)カット中です。
(↓)どのように置くのか?
制作動画③の時に考えたプランは忘れてしまったので、再びお悩み中です。
そして,完成しました。(^O^)v
他に使用した紙です。
(↓)認知症になる前、おママが製本を習っている頃に、自分で気に入って購入した小津和紙の友禅紙。
(↓)チャーコが2020年2月に小津和紙で購入した友禅紙です。
おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。