(2017年11月23日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年9ヶ月)
遂に2023年も残り1ヶ月❗️(°_°)
*「今月のイチ押し❗️リターンズ❗️」とは
おママが特別養護老人ホームに入所したので、もう、新しい貼り絵作品は生まれません。
昨年まで、「月末企画❗️今月のイチ押し❗️」は当ブログの月末恒例行事でした。
オネコと私は「イチ押しミーティング」をして、特に印象に残る作品を選んできました。
それはすぐに意見が一致することもありましたが、紛糾する(大袈裟です)こともしばしば…。
しかし、それも出来なくなりました。寂しいものです。
「今月のイチ押し」は今見ても素敵な作品が多いです。当時を思い出して、今、感じることもあります。
そこで考えたのが「リターンズ❗️」。
6年間72枚の中から、私が特に好きな作品を再びご紹介する企画です。
*黒革のバックとクマちゃん
この作品、パッと目に入るのは中央にある黒革のバックだと思います。
素敵なバックですね。
きっとおママもそう思いながら丹念に切り抜いたのだと思います。
6年前の作品ですから元の写真は不明ですが、恐らくおママは『銀座百点』の広告ページを使ったのでしょう。
あくまでメインピースは黒革のバックなのに、おママが小さなクマちゃんの顔を付け加えた瞬間に、黒革のバックは主役の座を追われてしまいました。
おママさん。どうしてここにクマちゃんの顔を貼ったの?(^O^)
今、この作品を見返しても不思議でなりません。
でも、この小さなクマちゃんの顔があるからこそ、
ユーモラスで楽しい作品になったのです。
おママはそれを意図していたのか?それともいなかったのか?
おママは認知症ですから記憶がないので、聞いても答えは得られません。
真相は闇の中です。(^◇^;)
*6年ぶりに考えてみる
そしてここからは、私の想像のお話です。
きっと,おママは切り抜いたバックをハガキの中央に配置して、その周囲を小さな紙片で飾ろうとしたのでしょう。
彩よく、そして左右対称になるように、おママは紙片をお行儀よく付けていきました。
そして、最後に小さなクマちゃんの顔をバックの持ち手の上に貼ろうと思いついた時、
おママはクスッとと笑ったに違いない…。(^O^)
いや…、もしかしたら順番が逆かも知れません。
おママは黒革のバックを中央に貼って、直ぐにその持ち手部分の上にクマちゃんの顔を貼ろうと思いついたのか?
クマちゃんは黒いクマちゃんだものね。
まるでクマちゃんが同じ色のバックを持っているかのように、おママさんには見えた?
そしてくまちゃんを起点として左右対称に小さな飾りを配置していったのか?
6年前も考えていました。
オネコ曰く。
「まず、バックを貼って、周りを額縁のように配置して、最後に中央上に何か貼りたくなって、クマの顔を貼ったのかもね。」
私は次のように思います。
「バックの取っ手の上に少し被さるようにクマの顔を貼っているから、取っ手部分をクマの身体に見立てているんじゃないか?」
真相は分かりません。制作者のおママに記憶がないのですから。
結局、考えても分かりませんね。
すみません。くだくだと書いてしまって。m(_ _)m
当時のおママは一人の時間を貼り絵制作で埋めていました。
階下でジジと私が損保代理店の仕事におわれている間、
おママは自分の作業机の周辺にある紙類から、気の向くまま材料を選んで、切り貼りを楽しんでいました。
既に認知症の診断から10年が経っていましたから、記憶力はかなり落ちていましたし、娘達の存在も怪しくなっていましたが、貼り絵は認知症になる前からやっていたので幸い続けられていました。
そのおママが、クマちゃんの顔をちょこんとバックの取っ手の上につけた時、
きっと、クスッと微笑んだに違いない。
それだけは確信が持てます。
(↓)クマちゃんの正体はこちらです。
(↓)当時の写真です。楽しそうに包装紙を切り分けていました。
きびだんごは美味しゅうございましたね。(^O^)v
*おまけ
久しぶりにチャーコは展覧会を観に行きました。
国宝・重文クラスの絵巻物がたくさん出品されていて、見応え満点でした。
「三大装飾経」と言われる「久能寺経」「平家納経」「慈光寺経」を一部分だけでも観られたのは嬉しかったです。銀はやはり黒ずんでいましたが、金の砂子や金泥で描かれた紋様は今も金でした❗️(←我ながら何を言っているやら…)
ただ、絵巻物や経典に書かれている絵画は本当に細かい…。(^◇^;)
私は眼が悪いので、拡大して観るために単眼鏡を持っていって本当に良かったです。
(↓)晩秋の東京国立博物館
おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。