アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

真夏はホラー

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 (2018年 8月22日    アルツハイマー認知症の診断から約11年6ヶ月)

 

身体も頭も付いていけない…。

  10月7日(日曜日)

台風25号が過ぎて、関東は真夏日が戻ってしまいました。

前の晩は熱帯夜です。(涙)

私の身体はもう秋仕様なんですよ。いきなり真夏日になっても対応できません‼️

 

  10月入って3連休の中日の日曜日ですから、本来なら気持ちのいい陽気のはずです。

美術館へ展覧会を観に行き、文化芸術を堪能しようというものを‼️

更年期の私は真夏日に耐えられず、廃人状態で家に引きこもっておりました。(笑)

 

  オネコに電話したところ、暑いのにジジとおママは意外と元気だったそうです。おママに至っては、午前中にオネコが実家へ行ったら既に貼り絵に取り組んでたらしい。

高齢になると寒暖を感じにくくなるからでしょうか?

熱中症の危険性は高いけど、こんな陽気には暮らしやすいのかも⁉️

 

  高齢の親に負けて、私の脳味噌はグダグダです。。

サッパリ文章も思いつかないので、ネタ帳(出来事やおママとの会話をメモしているノート)を見返しておりました。それで、まだ書いていない8月の話を見つけました。季節外れで申し訳ありません…。(^。^;)  

 

8月22日の正午

  この日の午前中、私とおママは買い物に行きました。暑いのに「歩きたい、外に出たい」おママの思いが強く、行ってはみたものの案の定…。

戻るとおママは汗だくで相当草臥れてしまいました。すぐに水分を摂ってもらいましたが、

「頭がいたいわ〜」

と、愁訴も予想通りです。私は軽く「あら、、大丈夫?」なんて受け流していましたが、おママは真剣そのもの。一生懸命症状を説明しようとするのですが、言葉が見つかりません。

「あーーー、もうダメ。頭が……。」

「どうしたの?痛いの?」

「なんか出てきちゃうの…。」

「えーーっ⁉️」

何が?何が出てしまうの?( ゚д゚)

「な、中身が出てきちゃうの⁉️」

 

耳から鼻から眼からも脳味噌が溶けて出る❗️

そんなグロテスクな映像が脳裏をよぎりました。

おママ、ホラーだわ‼️

 

でも、灼熱の舗道を歩いてきた私達ですから、確かに暑くて脳味噌も溶けるわ。

私はおママの発想力にたじろぎました。

何かが出てきそうで、私は思わず自分の鼻を押さえました。

 

そんな私を他所に、おママは冷静な顔で言い放ちました。

「そんなわけないでしょ‼️痛みが出るのよ‼️」

ですよねぇ…。

言葉は圧倒的に足りないけど、

この日この時のおママはある意味私よりマトモだったかも…。(^。^;)

 

本日アップの貼り絵

⬆︎上のエピソードと同じ日に制作された貼り絵です。実は前回アップした貼り絵もこの日だったのですね。

「脳味噌が出ちゃった」ではなく「痛みが出ちゃって」頭が辛かった日ですが、

おママ…、冴えてましたね。(^O^)v

 

harienikki.hatenablog.com

 ⬆︎前回アップした同じ8月22日制作の貼り絵です。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

ブラックホール 眼鏡の巻

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(2018年8月22日  アルツハイマー認知症の診断から約11年6ヶ月)

 

またもブラックホール

  このところ、立て続けにジジの眼鏡が行方不明になりました。

「眼鏡が無くなったんだよ。」

私にも言うくらいですから、ジジは相当気にしているようでした。

「耄碌(もうろく)したよ…。」

 

眼鏡が行方不明いっていうのは、割と若い人でも有るように思います。私からすると無くなった事が実感できるから大して耄碌したとは思いません。(^。^)a

それに、私は遠い所専門眼鏡、近い所専門眼鏡、遠近両用眼鏡の3つを使い分けしているので、しょっちゅう「あの眼鏡はどこ?」って、やらかしてますもの。

 

「そのうち出てくると思うけど、見えなくて困るでしょう。」

「もう1つ、古い眼鏡が有るから何とかなるんだけど…。」

やはり、不便ですね。

 

こんなところから‼️(その1)

  今週火曜日の朝、ジジがデイサービスへ行く用意をしていると、おママは自分の手提げ袋を下げていたそうです。財布やハンカチ、ティッシュなどを持参しようと考えたのでしょう。

しかし、デイサービスには財布などの貴重品は絶対に持って行きません。だからジジとしてはバックなど必要ないのです。下手におママが何か持っていくと、忘れたり無くしたりするから、

「そんな物を下げていかないの❗️」

ジジはその手提げを取って片付けようと中身を探ってみると…。

(あ!有った‼️)

ここ数日探していたジジの眼鏡が入っているではありませんか。

ジジは確信しました。

自分自身がわざわざおママの手提げに自分の眼鏡を入れることはない。

つまり、おママが入れたのだろうと…。

 

こんなところから‼️(その2)

  昨日(10月5日)の昼に、実家にいた私はテッシュペーパーを1枚取ろうとしました。しかし、よく有る事ですが、テッシュボックスの口から白いテッシュが見えていません。

(残り少ないのか?)

私が手を突っ込んでみると、カチャカチャッと乾いた音がしました。

それで中を探ってみますと、眼鏡が1つ出てくるではありませんか❗️

 

「ありゃ!これ誰の眼鏡⁉️」

「あ、私のだ…。」

 

ジジによると、眼鏡が見つかった(その1)日から、予備で使っていた古い眼鏡を出しっ放しにしていたそうです。それが、気が付いたら行方不明になっていたとか…。

「なんでこんなところに入ったのかしら?」

前回(その1)の事もあるので、ジジは確信を持って言いました。

「きっと、お母さんが入れたんだね。(笑)」

「私はそんな事していません❗️」

当然、おママは断固否定しました。(^。^)ゝ

 

たぶん

  私も(その1)(その2)の両方ともおママの仕業だと思います。

でも、おママは気の毒ですよ。身に覚えのない事を言われるのですから。

そして、恐らくおママにはちゃんとした理由があって、悪気もないのですから。

 

これは私の想像です。

(その1)の場合、お買い物に行く時に、おママはテーブルの上にあったジジの眼鏡を自分の物と思い込んで手提げ袋に入れたのではないかしら?

 

(その2)の場合、

「あら眼鏡が出ているわ」

気が付いたおママは無くなるといけないと思って、目立つようにテッシュボックスの上に載せたのではないか?ところがその眼鏡をうっかりテッシュの取り出し口から中に落とし込んでしまいました。

そして、その事をすぐに忘れてしまったから、ジジに伝えようもなかった…。

 

  おママは認知症で記憶障害や見当識障害はかなり進んでいます。

それでも、理由のない行動はないのではないかと思うくらい、いつもその時々で考えを持って行動しています。

 

その理由や考えが最近相当トンチンカンになってきたから、私達は予想外の事に驚かされるのですね。

「えーーーっ❗️」と叫ぶ前に、おママの行動の理由を推理できるようにならなきゃと思うこの頃です。これがなかなかムズカシイ。(^O^)

 

 ⬇︎これもブラックホールのお話です。

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おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

 

生信玄餅

 

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(2018年9月16日 アルツハイマー認知症の診断から約11年6ヶ月)

 

 台風24号が通り過ぎて…。

  猛烈な勢力を保って列島を縦断すると言われた台風24号でした。

JR東日本は午後8から順次全面的に計画運休に入るとの事。

風速50メートルと聞いて、私は心底こわいと思いました。

「そんな風速体験したことない‼️」

我が家は雨戸が無い…。物が飛んできてガラスが割れるのは仕方ないとしても、破片が飛び散るのは避けたい。

それで私は生まれて始めて窓ガラスに養生テープを貼りましたわ…。

 

   実際、我が家の周辺は風速39メートルで、50メートルにはなりませんでした。でも、まぁ激しい暴風に家が揺れること揺れること…。外はバリバリガタンガタンと音がして、なかなか怖かったです。

台風のピークが過ぎ、家が持ち堪えた時にはホッとして力が抜けました。

 

   10月1日の朝、私は恐る恐る実家に電話をしてみました。なにせ築80年以上の古ーい木造家屋です。

「お父さん無事? 屋根飛んでない?ベランダちゃんと付いてる?」

「大丈夫だよ。随分揺れたけどね。」

結果、実家も我が家も目立った被害はなかったのですが、未だに停電が続いていたり、被害の大きかった地域もあります。もう台風はこりごりです…。

我が家の窓に貼った養生テープをいつ剥がそうか?思案中です。

 

お出掛けしました。

10月2日、私は甲府へ行きました。用事は数時間で済むし、勿論日帰り。でも、新宿から特急あずさに乗った時には、ちょっとした旅行気分で嬉しかったです。

 

私は出掛ける前にジジに確認しました。

「お土産だけど、信玄餅は食べる?」

私、桔梗信玄餅が大好きなんです。甲府駅で絶対買うからお裾分けするかどうか…。

でも、気になるのはジジが頻繁にむせる事…。

きな粉たっぷりでしょう。

ひどくむせ返って気管や肺に入ったらと思うと不安ですわ。誤飲性肺炎は命取りになりかねません。

「あーー、いいや、要らない。面倒だ。」

うむうむ。了解です。

 

  それで、お土産ですが、私はやはり桔梗信玄餅買いました。でも、ある方が先月教えてくださったのです。

信玄餅なら桔梗屋さんが有名だけど、金精軒さんも美味しいから試してみて。」

それで帰りに甲府駅売店で物色しますと、金精軒の「極上  生信玄餅」なるお菓子を見つけたのです。私は急いで購入し、特急あずさに飛び乗りました。

 

これが、うめぇ❗️

  帰宅して食べてみると、この「極上  生信玄餅」、見かけは地味なきなこ餅です。

でも、柔らかなお餅自体の甘さが、きな粉や黒蜜の風味と相まって実に美味しい…。ダンナにもアズキにも大好評でした。

 

お餅って、硬くなるのを防ぐためには砂糖を加えるのが有効なんですって。

でも、この信玄餅は加える砂糖をギリギリまで排除して、餅米の本来の甘さと風味を生かそうとしたから日持ちがしないのです。その為、「生」と銘打っているとの事。

 

  厳選した地元の餅米、自家製のきな粉、甲斐駒ケ岳の伏流水、お砂糖は従来の50%、日持ちしないから通販出来ないんですって。駅で買ってきて良かった❣️

 

⬇︎ご興味ある方はこちらのページの下の方に写真あります。

kinseiken.co.jp

 お二人さんは

  従来の信玄餅よりきな粉の分量も少ないし、もしかしたらジジも食べられるかしら?

それで、元々5個入りを買ったので、残り2個を実家に持って行きました。

 

小袋を開けてお皿に出し、きな粉と黒蜜をかけて付属のヘラを添えてあげました。

(⬆︎めちゃくちゃ親切じゃないか私…。)

 

おママは小袋に書かれた文字をじっと見て、おもむろに口を開きました。

きんせいけん。しんげんもち、だって…。」

おママ、どうした?今日は読めちゃったのね…。「なま」は飛ばしちゃったけど…。(^。^)

 

それで、ジジもおママも美味しい」と喜んで食べてくれました。

幸いジジはむせずに済みました。

おまけに2人とも、お餅を美味しそうに食した後に、残ったきな粉と黒蜜も惜しんでいるではありませんか。

特におママは、付属の小さなヘラでお皿についたきな粉と黒蜜を綺麗に掻き集めて、完璧なまでに堪能していました。黙々とヘラでお皿に向きあっているその姿は神々しいくらいです。

とにかく器用なおママ。最後はまるでお皿を舐めたかのように綺麗にしていました…。(断じて皿を舐めてはいません。笑)

美味しいものには、まだまだ集中していられるのね。

おママ…、それとも執念ですか?(^O^)v

 

   これだけ美味しい‼️と御紹介しておきながら、「生信玄餅」の写真を1枚も撮らなかった私…。

自分の家では食べるのに夢中で思いつかず、

実家でお2人さんが皿を舐めんが如く舌鼓を打つ様を見るまで、ブログに書こうと思っていなかったからなのです。

 

それと…、オネコちゃん。(私、猫なで声で)

残りの数の関係上、オネコちゃんが食べたのは「生信玄餅」ではなく従来の信玄餅でした…。こめんなさいね…。

 

本日アップの貼り絵

信玄公のとは言いませんが、戦国武将の兜に似ているような、似ていないような?

(^O^)

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 ⬆︎こちらの包装紙を使っています。⬇︎はお仲間です。

harienikki.hatenablog.com

 

おママの貼り絵を見て下さりありがとうございます。

 

月末企画❗️今月のイチ押し‼️(2018年9月版)女の幻・深まる謎

 

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 (2018年9月17日  アルツハイマー認知症の診断から約11年7ヶ月)

 

幻の女 

沈みゆく太陽をその唇に差し、

あなたは微笑んだ。そして吐息交じりに囁くのだ。

これはうたかたの恋。すぐに消えてしまうわ。

あなたは赤い唇を噛んだ。そして幻の船を漕ぎだすのだ。

 

月に1度の「月末企画❗️今月のイチ押し‼️』の日です。

と言っても日付が変わってしまいました。m(_ _)m

いま、台風24号の暴風雨の音を聞きながら、書いております。((((;゚Д゚)))))))

 

 この企画はその月におママが制作した貼り絵の中で、私やオネコが1番気に入った(面白いと思った)作品をご紹介するものです。

 

判断基準は⬇️こんな感じ…。。

綺麗もしくは興味深い作品。

制作エピソードがある。

制作途中の写真があれば尚良し。

おママの独自性が強い作品。

 

 今月のおママは9月28日現在42枚の貼り絵を制作しました。

夏を乗り越えて、おママも少し気力を取り戻したようです。

実家へ行き2階に上がると、作業机で貼り絵に取り組んでいるおママの背中が、私を迎えてくれる。そんな日も多くなりました。

総じて色彩豊かな綺麗な作品が多かったと思います。

 

私が当初「今月のイチ押し」に選んでいたのはこの作品ではありませんでした。

でも、(この貼り絵もアリだな…)と思っていたのです。

オネコは言いました。

「やはり他の作品とは違う印象だから、これが良いわよ。」

ジジもきっぱり言いました。

「それ良いね。出来上がった時に、わざわざ見せに来たんだよ。印象的だった『良いじゃないか❗️』って言ったら、お母さんは喜んでいたよ。」

私も2人の意見に異論はなく、今回の「イチ押しミーテイング」はさして紛糾もせず終了しました。

綺麗もしくは興味深い作品です。おママの独自性が強い作品です。

そして極めて幻想的で謎の多い貼り絵です。

 

深まる謎

9月17日月曜日の夕方、おママは静かに作業机に向かっていました。夕食を作り終えた私は挨拶してから帰ろうと思い、声をかけました。

「御精が出ますね。お手元暗くありませんか?」

「…ん? 大丈夫よ。」

その時おママが取り組んでいたのは⬇︎ この貼り絵です。珍しく写真を使っていました。

「面白いデザインですね。出来上がりが楽しみだわ。」

「そうかしら。」

おママは小さく微笑みました。

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⬆︎この貼り絵はまだ糊付けをしていませんでした。

(どんな風に完成するんだろう。)

私はとても楽しみでした。

 

ところが‼️

9月19日の水曜日、実家についた私は直ぐに貼り絵のファイルを開きました。

ありゃ⁉️  ない‼️

⬆︎の貼り絵がないのです。ここまで構成していたのですから、多少の変化はあっても全く止めてしまうことはないんじゃないか⁉️

私はファイルの中だけでなく、作業机の引出し、本の間に挟まっていないか、思いつくところを探しましたが有りませんでした。

作りかけの貼り絵は忽然と姿を消し、貼り絵のファイルに有ったのは似ても似つかない不思議な作品。謎です。

 

後日、写真撮影した時に、貼り絵の裏面に記入している日付をみれば、トップの貼り絵はまさに9月17日。

「えーーーっ❗️仕上がったのはこれだったのか⁉️」

私はしばし言葉も出ませんでした。(°_°)

おママはどうして直線的なデザインを止めて、曲線中心の幻想的な構成に切り替えたのでしょう?

記憶のないおママに確認する術はありません。

 

謎は他にもあります。

「どうして女の人の顔をここ(唇の直ぐ上)で切ったのかしら?」

左のパーツを撫でながら、オネコは首を傾げました。

1つ言えることは、おママはその時々で何か考えなり理由があってパーツを切り抜くのです。

 

オネコと私の想像ですが…。

使ったのは雑誌の広告ページかも知れません。

おママは市松模様の服を着た女の人が写っているページの何かを切り抜いていた。

それはおそらく市松模様の服?

しかしうまく使いこなせず、ひっくり返して裏を見ると、深くて上品な赤が有った。

切れ端をいくつか裏返せば、結構綺麗だった。

モデルの顔は変な風に分割されてしまったけど、ちょっと面白いかも…。

そして、表裏の写真を組み合わせて、おママは完成させたのではないか?

 

この市松模様の服を着た女性の写真の裏面が何だったのか⁉️

私は制作途中写真を撮った9月17日の夕方に、しっかり確認するべきでした。

今となっては後の祭りです。

 

そうは言っても、今年最も幻想的で異彩を放つ作品です。

この『幻の女・深まる謎』を、「今月のイチ押し」に決定‼️👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏

 

なんだか、サブタイトルがドロドロのサスペンスドラマみたいでしたね。(^O^)

 おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

カニカマ⁉️

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 (2018年8月1日  アルツハイマー認知症の診断から約11年6ヶ月)

 

9月30日から10月1日にかけて台風24号が列島を縦断する見通しです。

気象庁から緊急会見をして「特に紀伊半島から東日本太平洋側を中心に、記録的な暴風が吹く恐れがある」と厳重な警戒を呼びかけています。

全国的に大きな被害が出ませんように。祈るばかりです。

 

影響されやすい私

  ジジは最近筋力が衰えて、ちょいとお悩み中です。

酷暑を避けるためにあまり買い物にも出なかったせいでしょう。

涼しくなって歩き始めているのですが、イマイチ自信が持てないようです。

 

  そんなジジに良いかと思って、私はカニカマを買いました。 

カニカマってかに蒲鉾です。あ、ご存知ですね。あのまがい物感たっぷりな…。

でも、⬇︎の番組を見たら、筋力増強に良い食材なんですって‼️

www.tv-asahi.co.jp

9月25日火曜日の放送は「ご長寿の冷蔵庫で発見  腸・筋肉・血にイイ  長生き3大食材SP  ①キムチ②カニカマ③玉ねぎ」でした。

 ②カニカマのパートしか見られなかったのですが、

(こりゃ〜、いまのジジにぴったり❗️)

そして私は実家に持参したのであります。

 

なぜ筋肉増強に良いのか…。(忘備録)

  番組では、お元気な高齢者の方はよくカニカマを召し上がっているとか…。

高齢の方が筋肉をつけるためには、肉や魚自体を食べるよりカニカマの方が効率的なんだそうです。

<良い点>

◎高タンパクである。

カニカマと言いますが、カニに似せているだけで、カニの成分は含まれていません。原材料はスケトウダラのすり身と卵白と調味料です。カニではないけど、とても高タンパク

◎そのまま食べられる。

火を使わないで食べられるので手軽。運動後の間食に最適。

◎消化に良い。

カニカマは本物のカニに近づけるために3回も漉します。(他の蒲鉾は1回)ます。

そうすると軟骨などの不純物が取れて、他の練り物より消化いい。

そして、カニに見せかけるために、細い繊維状にすると、表面積が増えて胃液にふれるので消化が良い。

◎低脂肪

スケトウダラをすり身にする時、水にさらすので脂肪分がかなり抜けている。

◎筋肉倍増効果

繊維の食感を良くするためにデンプンを加えている。デンプンは糖質で、筋肉を合成する時に必要なインスリンが出る。特に運動後30分以内くらいでカニカマを食べるとより効果的。 

◎赤い色素も良い

現在カニカマに使われている赤い色素は自然由来のものばかり。特にトマト・パプリカ色素は抗酸化作用のあるリコピンを含んでいるから身体に良い。

<残念な点>

◎塩分が多い

 

  私はジジにカニカマの長所短所を説明して、さらに付け加えました。

「1日の適量は、大きいスティックなら1本。小さいのなら5、6切れだって。手軽に食べられるし、良いんじゃないかしら。」

するとジジは大層喜んで、

「それは良いね。カニが筋肉増強に良いとは知らなかったよ❗️」

ジジ……。(°_°)

ちゃんと 聞いていなかったのね。それとも説明を聞いているうちに混乱したか⁉️

「だから❗️カニ蒲鉾はスケトウダラと卵白なの。カニは含まれていないのよ‼️」

「あ、そうか❗️」

 

赤い色

  多少、カニカマについて誤解があったようですが、お野菜に添えたら彩もよく、ジジもおママも「美味しい」と食べてくれました。

 

しかし、おママはお箸でカニカマを摘みながら、得も言われぬ表情をしました。

「きれいな色ね…。」

おママ、きれいな色はお好きでしょう。

でも染めたような色が食品につけられていると、やはり警戒気味です。

これって、記憶より本能的な警戒心からくるのかしら…。

 

短期記憶も長期記憶も言葉もなくしつつある現在のおママですが、まだこのような野生の(⁉️)警戒心が残っているのは感慨深いです。

(おママはあの頃と変わってないな…。)

 

 

   あの頃とは、私が小学校高学年でしょうか、中学入りたての頃でしょうか。

丁度カニカマが一般的に流通し始めた頃の事です。

珍しくおママはカニカマなるものを買ってきました。

酢の物かサラダに使おうと思ったのでしょうか。おママは調理しながら摘み食いをして、私にも少しくれました。

「へぇ〜、美味しいわね。これってよく出来てるわ❗️でも、この赤い色が毒々しくって考えものだわ。」

以後、カニカマは滅多に我が家の食卓に上る事はありませんでした。

 

 

「お母さん。最近の赤は自然の色なんですって、これはトマトとパプリカの色から作られた色なのよ。」

「あら、そうなの?私は全然知らなかったわ。」

おママは笑顔で完食してくれました。

 

今のおママに、私が子供だった頃のおママを見たようで、

ちょっぴり嬉しい昼食でした。v(^O^)v

 

 おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

記憶について No.30(いつもの…。)

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 (2018年8月17日  アルツハイマー認知症の診断から約11年6ヶ月)

 

かわいい❤️

  今日アップの貼り絵は本当に可愛いと思います。

今までもおママの貼り絵にキャラクターは登場していますが、

こんなに洗練された(…ん⁉️センスが良い) 使い方はあまり例がないのではないか。

オネコは一目見るなり、きゃーと歓声をあげて、「これカワイイ〜」と叫んでいましたもの。(^。^)

   

   キャラクターはキャラクター自体の可愛さと力がありますから、使い方が難しい面もあると思います。しかし、上手く構成できたら、貼り絵とキャラクターの魅力は相乗効果で更にますような気がします。

この貼り絵は成功例なのでしょう。(^O^)v

 

台紙の大きさはかなり重要だった⁉️

   この貼り絵を制作した前日の8月16日、ジジとおママはデイサービスに行きました。

ジジの話だと、この日、スタッフさんが何となく退屈気味だったおママに可愛い包装紙と台紙にする紙を下さいました。貼り絵をするように勧めてくれたのです。

「一生懸命、あーでもないこーでもないって、悩んでいたんだけど、結局帰る時間になったんだよ。それで包装紙を貰ってきたんだ。」

 

⬇︎こんな感じで持ち帰りました。切り分けてはみたのですね。

『スカイベリーラングドシャですって❣️美味しそう‼️  

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   なぜ、

デイサービスでおママは貼り絵ができなかったのか?

これは私の想像ですが…。

おママはいつも白いハガキに貼り絵をしています。このハガキ大というのがミソ。

面積が小さいからこそ、デザインをお手軽に、短時間でまとめられるのだと思います。

台紙が大きいと、今のおママには手に負えないのかも知れません。

何となく台紙の大きさに違和感があったのかも知れません。

(このおママが持った違和感って、何なのだろう…。)

 

いつも私は不思議に思うのですが、

普段のおママは自分がハガキに貼り絵をしている事を覚えていません。

「あら?貼り絵?私はそんなこと何もしてないわよ。」

このセリフ…、おママは貼り絵を仕上げてから15分以内で言いますもの。

 

  それでも、作業机に座って、今までストックしてきた綺麗な紙の切れ端に心を動かされたら、自然とハガキに制作を始めるのです。ハガキが見当たらない時は同じくらいの大きさの紙に貼ります。

 

   記憶障害の激しいおママにとって、自分の生活スペースの中にある今までの環境が一番重要なのでしょう。

 

自分の作業机、我が家のダイニングテーブル、

慣れた自分の道具、普段の材料。

これらは制作の上で必要不可欠な物になっているようです。

 

作業机に座ったり、紙を手にとって切るのは本能?

無意識に近い記憶?

 

環境が変わると貼り絵の制作は出來なくなるのかも知れません。

今のおママの環境を大事にしていきたいものです。

 

 

せっかくだから家で続きを…。

  見れば良さげな包装紙です。

「お母さん、せっかく貰ったのだし、切り抜いて遊びましょうよ。」

「そうね〜。」

でも、どう切ったら良いか?おママは結構悩んでしまいました。

 

*おママとしては、可愛い『とちまるくん』をうまく切り抜きたい。

*特にスカイベリーの幟を持った『とちまるくん』をそのままの形に沿って切りたいのですが、台紙のハガキより大きくなってしまうから、どのように分割するか?

*『とちまるくん』を優先すると綺麗なイチゴ(スカイベリー)が欠けてしまう…。

 

それで私は

「『とちまるくん』とイチゴをセットにして切り抜いたら?」

「『とちまるくん』の形に沿って切るのが大変なら、周りを残して丸く切れば。」

とアドバイスしました。(⬅︎常に私はアバウト。そこがおママは気に入らないようだわ。)

おママはそれでブツブツ言いながら、ハサミを動かし始めました。⬇︎

結局、形にこだわって切っていました。(私のアドバイスは却下された)

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⬇︎波模様やピンクの市松模様はおママが好きそうな柄です。

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⬇︎ピースが大きいから構成決めるのも割と早かったです。

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 ⬇︎一気に2枚仕上げてしまいました。緑の三角は以前使った紙の切れ端です。

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   この2枚を仕上げた直後、オネコが実家に来ました。それで私はオヤツにしようと思い、包装紙や道具一式をおママの作業机に移動させました。

 

ところが、おママはときたら…。

まだ包装紙に気持ちが残っていたのか…?

オヤツより、作業机でもう1枚貼り絵を始めてしまいました。

おママをそっとしておいたら、20分もしないうちに食卓へやってきました。

「ほら、これ❗️」

見せてくれたのは1番上の本日アップの可愛い貼り絵でした。

 

 

⬇︎割と有名なお土産のようです。

www.oricon.co.jp

 ⬇︎『とちまるくん』について。

tochimarukun.jp


おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

おママなりに…。

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(2018年8月25日  アルツハイマー認知症の診断から11年6ヶ月)

 ちょっと語らせて…。(涙)

  本題とは関係ないけど…。

心がざわざわして落ち着きません。ショックです…。

9月25日、貴乃花親方の引退会見をテレビで見ました。

私は去年の秋から薄々は感じていましたが、日本相撲協会パワハラ体質をハッキリと思い知らされました。

  昨年からの一連の問題では、貴乃花親方にも説明不足だった面はあると思います。貴ノ岩の時の頑なさも、貴公俊の問題が発生して軟化した時も、貴乃花親方が一貫していたのは、弟子に相撲を続けさせる為という点で、今回の引退も同じ思いからでしょう。そこはブレていない。弟子達の活躍と育成を願っただけの事ではないか?

  その親方がここまで追い込まれた現実を見せられた時、私は思いました。日本相撲協会公益社団法人ですよね…。子供達だって相撲は見るでしょ。これではこの社会から、いじめやパワハラは無くならないね…。

   私は子供の頃、先代の貴ノ花貴乃花親方のお父さん)が大好きでした。小学生の時に祖父(父方、ジジの父)と蔵前国技館で観戦できた時の嬉しさよ…。ずっと大相撲は好きだったわ。

でも、今は悲しい…。(T_T)

 

痩せましたね

  ここからが本題です。

  痩せたのは私ではなくおママです。(残念‼️)

お腹周りはともかくとして、上半身からふくよかさがなくなってきました。元々食いしん坊のおママですが、春くらいか若干食が細くなったように思います。オヤツも減ったかな…。

   それでも、私が昼ご飯を用意して出すと、

「こんなに食べられないわ。減らして〜」

なんて言いながら、見事に完食してくれています。

昨年や一昨年の「食べられません」アピールは口だけ(?)でした。食いっぷりはガッツリな完食でした。でも最近は頑張って食べている感じです。

 

先日の家庭訪問で

8月下旬、デイサービスのスタッフが家庭訪問にみえた時、家庭での食事の様子などを質問されました。 

「食欲は落ちているね。家では残すことも多くなったよ。」

ジジがそう答えているので、私は少し驚きました。

「昼は頑張って食べているじゃない。」

「朝と夜、2人だけの時は『こんなに食べられない』って残すんだよ。」

そうなんだ…。私が作っている夕食は多かったのかしら⁉️

するとスタッフの方も言いました。

「デイサービスでも、ほとんど残す事なく召し上がっています。」

つまり、ジジと2人きりの時はお残しをしているようです。

 

よその人

  この件を考えてみました。

  おママはジジと自分の続柄がハッキリしていません。でも、朝晩一緒にいるという事は、やはり一番身近で家族という認識なのでしょう。だから、つい甘えが出てしまい「ご飯を残す」のだと思います。

そして、ジジの拵えた朝食も、私が夕方作っておく夕食も、その料理している様子が記憶に残らないから、おママは自分で用意した食事だと思うでしょう。

 

一方、デイサービスでは明らかに他所で他所の人が作って提供してくれるお食事

そして、私が実家に行って拵え一緒に食べる昼食も、おママにとっては他所の人が作って提供してくれるお食事だと思います。私の事は他所の人という認識ですね。(^。^)

 

他所の人が作ってくれたんだわ。➡︎残したら申し訳ない。➡︎残さず食べる。

 

おママはおママなりに、他人の前ではしっかり気を遣っているのですね。

 

それで私は作り置く夕食は少し量を控えるようにしました。

でも、あまり食が細くなると体力も落ちてしまいそうだから、昼食の分量を減らすのはやめました。

せっかく私に遠慮して気を遣って食べてくれるのなら、そこを逆手にとって、昼食はボリュームたっぷり、夕食は軽めにしちゃいましょう。v (^O^)v

 

本日アップの貼り絵

  主役は真ん中の正方形の日本画でしょう。

山種美術館蔵  野々村直入『百花』の一部分です。おママはこの絵が好きなようで、過去にも何度か貼り絵に使っています。

というか…、野々村直入の『百花』が印刷されている山種美術館のチラシを過去にも手にして、その都度「良いわ、これキレイ。使ってみようかな」という気になったのでしょう。おママの心の琴線に触れる絵なのだと思います。

 

 ⬇︎この展覧会のチラシです。

【企画展】花 * Flower * 華 ―琳派から現代へ― 〔過去に開催された展覧会〕 - 山種美術館

 ⬇︎このページの2017年のところにチラシの全体画像があります。

過去に開催された展覧会 - 山種美術館

 

⬇︎もう1部分だけですが、このチラシから切り抜いたと思われます。

山種美術館蔵  野々村直入『百花』

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 ⬇︎こちらの過去記事には、山種美術館の2008年の企画展チラシが使われた貼り絵をアップしています。絵はやはり『百花』でした。

harienikki.hatenablog.com

 

 ⬇︎お馴染みのティーパックも使っています。

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ピンクの 正方形の元はよくわからないのですが、企業もしくは団体からの郵便物が入っていた封筒の裏側だと思われます…。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。