(2018年1月10日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年11ヶ月)
*ジグゾーパズルのアプリ
最近、iPadに 「ジグゾーパズル-パズルを解く」というアプリをインストールしました。それほどジグゾーパズルが好きかというと、そうでもないのですが、ソリティアばかりでは芸がないと思ったからです。(^。^)
このアプリは対象年齢4歳からというだけあって、9ピースから400ピースを選択できます。私は数分で完成させたいので現在36ピースでやっています。お子ちゃま並みですね。でも、仕上がると妙に達成感があって快感…。
*昔のおママは
このアプリのジグゾーパズルをやりながら、ふと思い出しました。
「そういえば…、おママは昔ジグゾーパズルが好きだった…。」
おママが初めてジグゾーパズルに挑戦したのは、私が小学校高学年くらいの頃でしょうか。ジグゾーパズルが日本でも売られ始めて間もない頃だと思います。
最初は300ピースから、そして1000ピース。
「3000ピースもやりたい。」
そうは言っても当時のおママは40代。家事に子育てに、そして革工芸の勉強もあって大忙し。頻繁には出来ませんでしたが、気に入った絵や写真のパズルがあると買っていました。
当時、子供だった私には、ジグゾーパズルを好んでやるなんて、気がしれませんよ。めんどくさそうで…。(^。^)
でも、パーツの袋を開封する時は好きでした。
何故かというと…。(^。^)
開封してザザッとパーツを出した時に立ち上る香り(匂い)が好きだったのです。
厚紙を切った時の切り口の匂いなのでしょうか?一般的にいい匂いかというと疑問ですが、紙の匂いが好きな人にはたまりませんわ。
そして、パーツの山に手を突っ込んだ時の感触が好きでした。
そんなこんなで悦に入っていると、私は大抵おママを手伝う羽目になります。
「最初に4つの角を探して。」
山の中からたった4つですよ…。1000ピースとなると至難の技です。もしかして、おママは私に手伝わせようとして、学校から戻った頃を見計らっていたのかも。
「次は直線の入った端っこのパーツを分けておく。」
全部拾い出すんですか…?(笑)
私は早々に逃げ出す準備をしたものです。
おママはその後、更に大まかな色分けをしてから組み始めていました。
*今のおママは
実家にiPadを持って行ったので、ちょっとおママとやってみようと思いました。
私の感触では今のおママは9ピースでしょう。
「お母さん、ジグゾーパズルって知ってますか?」
「ヒクソーぺズル? 私はそうゆうのはあまりやったことがないのよ。」
しかもピースを見て、
「どうして全部こんな変な形をしてるのかしら」
と笑うおママ。ジグゾーパズルが好きだった事はお忘れのようね。(溜息)
でも、画面の鮮明さと色の綺麗さにおママは声を上げていました。
正方形の画面に9ピースだと、角と端の合計が8ピースで、残りは真ん中の1ピースだけです。すぐ出来てしまいます。
時々、画面を元絵となる写真に切り替えながら、
「4つの角をまず納めましょう。色はこんな感じだったかな?次に端っこ。」
おママは私がやるのを見ているだけですが、真ん中のピースが嵌って完成した時は歓声を上げていました。
あまり嬉しそうにするから、私は調子に乗って立て続けに3枚やって見せました。おママは相変わらず指でピースを動かす気はないようでしたが、4枚目からは
「ここ、ほら、ここよ」
と言いながら、親指と人差し指でネジを回すような真似をしました。
ピースを回転して嵌めろと言いたかったようです。そして最後の真ん中のピースはおママに嵌めてもらいました。
かつては1000ピースや3000ピースをやっていたおママが今は9ピース。
仕方ないです。おママはアルツハイマー型認知症歴11年ですから。
ほとんど見ているだけでしたが、それでも色合わせ形合わせは能動的に楽しんでいました。
また、そのうち一緒にやろうかと思った矢先…。
「あなた、こういう物を長く見ていると目が疲れて良くないわよ。」
おママ、ごもっともです。急に正論をお見舞いされて、私は認知症患者の侮れない底力を感じてしまいました。(((°▽°)))
⬆️ こんな感じです。
*本日アップの貼り絵について
少ないピース(パーツ)で構成された作品です。たったの5パーツですね。
ピンクのツバキのイラストは何度か登場していますが、出処がまっったく不明です。
過去にはこんな作品も ⬇️
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。