アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

「おママの貼り絵を」最晩期(2) 嬉しいよ〜&真似っこは上手

(2022年11月26日 アルツハイマー認知症の診断から約15年9ヶ月)

harienikki.hatenablog.com

2年前

おママが特別養護老人ホームに入所したのは2023年正月明けです。

貼り絵制作はその直前の2022年12月19日まで続けていました。

しかし、この年の11月から12月、認知症の症状が進んだおママは、ハサミを持つのも糊をつける事も、直ぐに判らなくなっていました。

そのため作業中、一回一回、私はハサミの持ち方使い方をおママに教えていましたが、思うようにできないとおママ自身ハサミを持とうとしない日もありました。

(あんなにハサミで紙を切るのが好きで、上手だったのにね。)

そう思うと、私は悲しくて仕方がありませんでした。

私がもう少し粘れれば、もう数日可能だったかも知れません。

でもこれが限界だったと、今でも思っています。そんな「おママの貼り絵」の最晩期で、まだブログに掲載していなかった貼り絵が5枚ほどあります。私としては印象深い作品でした。

それらをこの11月と12月でご紹介していこうと思います。

harienikki.hatenablog.com

 

うれしいよ〜

今日ご紹介する貼り絵は2022年11月26日に制作されました。

まさにちょうど2年前ですね。

この頃のおママは前述の通り、ハサミの使い方もわからない時が増えていました。

それで,私が考えたのは「今までおママが好きだった紙を見せて、おママの気分を揚げてみよう」作戦でした。

おママは認知症ですから記憶はほとんどありません。しかし、好きなものはいつ見ても好きなようです。
そのおママが繰り返し好んで貼り絵に使ったのが、このハワイの包装紙です。

この日も見るなりテンションが上がって、ハサミを持つ気になったおママさん。(๑˃̵ᴗ˂̵)

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<おママの貼り絵制作動画①>

2022年11月26日 9:30〜(1分39秒)

おママは大好きなハワイの包装紙を切りながら言っています。

「うれしい〜、うれしいよ〜。」

この包装紙を見ると気持ちが高まるのでしょう。

そして、おママは今回のメインピースをきりはじめました。

 

(↓)まるで腕時計のようにメインピースを配置しました。

切れ端を集めた箱から、私が小さな紙片を幾つか出しておきました。

(↓)おママは構成を考えています。同じ包装紙から小さなピースを切り出しています。

(↓)ハワイの包装紙で作ったピースは貼り終えました。あとは他の色の紙を付けようとしています。

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<おママの貼り絵制作動画②>

2022年11月26日 9:56〜(2分20秒)

おママはクリスマスリースの絵のついた桃色の四角形を貼り付けています。

しかし、その位置が若干中央からズレたので、綺麗に剥がして貼りなおしました。その作業の途中で私チャーコが手を出しましたが、おママの位置感覚の方が正確だったようです。

最後に、おママは青いマーブル染めの三角形をどうするのでしょうか?

中央円形の、背後に貼りたかったらしく、動画終了後にまた上部分だけ剥がす作業をしました。

(↓)動画の直後に、おママと私は慎重に円形の上部を剥がし、糊付けをしました。

 

真似っこは上手

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<おママ、上手に日付を書く>

2022年11月26日 10:01〜(54秒)

認知症専門クリニックの先生は

「かなり認知症の症状が重くなっても、真似っこなら出来る方が多いです」

と仰っていました。

直前に私がペンを持って書く動作をおママに見せれば、案外見本通りに数字が書けていました。

(↓)他に使用した紙です。

ブルー系の紙はおママが昔自分で染めたマーブルペーパーです。

www.lupicia.com

(↓)関連作品です。

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おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。