アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

肩もみ

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(2019年2月1日 アルツハイマー認知症の診断から約12年) 

 

布団干しには御用心

悲しいかな…。

些細なことで、日常の歯車が狂ってしまいます。(T-T)

 

先々週、私は自宅のベランダで布団を干し、ひっくり返そうとした時、

「ぐえっ…❗️」

腰に違和感を覚えました。

でも、幸いなことにギックリ腰ではなかったようです。

私は過去2度ギックリ腰を経験しているので、これと普通の腰痛の違いは体感で分かります。

整形外科に行くほどでもないけれど、動くと痛いような…、辛いような。

ジジが余っている貼り薬を呉たので、貼って数日しのぎました。

それで、随分と軽くなりました。

 

しかし時折、何気ない動作で痛みが走ったりするのです。

腰に不調を抱えていると、全身で庇おうとするんですね。

妙に疲労感が強くて困りものでした。

 

 おママ、ありがとう

通常の活動でもヨタヨタしているのに、

先週、実家では少し片付けをしなければなりませんでした。

2階の和室にある天袋から、30年以上入れっぱなしだった物を 出して、整理と処分をするのです。重い物を動かす時は、ほとんどオネコがやってくれて、私は手伝うだけでしたが、その消耗度は激しく、終了後に疲れ果ててしまいました。

 

私がダイニングの椅子に腰掛けて放心状態になっていると、背後から肩を掴まれました。私は一瞬驚いて声を挙げそうになりましたが、すぐにそれを飲み込みました。

私の肩を掴んだ両手は温かくて、肩もみを始めたのです。

(あっ、おママだったのか…。)

よほど、私がボロ雑巾みたいにヨレヨレだったからでしょう。

おママは見るに見かねたのかしら?(^O^)

 

肩を揉んでくれたのは、ほんの1分弱の事です。

おママの手のひらの力を感じながら、私はふと思いました。

(おママに肩を揉んでもらうなんて、初めてかも…。)

肩もみは子供が祖父母や親にするものだと思っていました。

だから、娘時分には私がおママに肩もみした事もあったっけ。(^O^)

なんだか逆転したみたい…。

懐かしいような、不思議なような、でもちょっと嬉しかったです。

 

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本日アップの貼り絵

貼り絵の中央にある2つの三角と間にある長方形。

最初、おママはこの3つのパーツを白いコピー用紙の切れ端に貼っていました。

 

私がいつも台紙に使っている和紙のハガキを差し出して、

「お母さん、これに貼ってくださいよ」

と言ったので、急遽おママは3つのパーツを貼ったコピー用紙の形を整えて、ハガキの中央に配置しました。(^。^)

 

ドット柄の折り紙と⬇︎の染色紙も使っています。

これは恐らく20年以上前に、おママが舶来のマーブルペーパーと一緒に購入したのではないかと思います。

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 おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

認知症 初の数値目標⁉️

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(2019年3月11日アルツハイマー認知症の診断から約12年1ヶ月)

 

数値目標って⁉️

ご飯を作りながらテレビのニュースを聞いているとこんな話を小耳に挟みました。

「政府は認知症の人の割合を6年間で6%減らすとの数値目標を公表しました」

ですって❗️

人口に占める高齢者の割合は、今後もっと増えるでしょう。

そして、高齢者が増えれば、その中に含まれる認知症の人も増えるのだと思います。

増大する医療費、社会保障費、介護職員の不足などを考えると、予防策によって認知症になる人を減らせれば、それはそれで意義のある事だと思います。

 

でも、認知症のになる人を減らす数値目標って…。

なんだかなぁ。(°▽°)

 

各社デジタル版を見てみますと、こんな感じです。

⬇︎

「 六年間で、七十代前半の人口に占める認知症の人の割合を3・6%から3・4%に、七十代後半の10・4%から9・8%にそれぞれ引き下げることを目指す。」(東京新聞TOKYO Web より)

 

これが実現すれば、相対的に6年間で70代に占める認知症の人の割合を6%減らす事になるのですね…。(^_^;)

 

 

 では、目標を立てるなら、施策がなくてはなりません。

それは⬇︎です。

「予防の具体策は、運動や人との交流が発症を遅らせる可能性があるとして、公民館など身近な場での体操や教育講座を想定。他に、当事者視点でのバリアフリー推進など関係省庁の取り組みをまとめた。」(東京新聞TOKYO Web より)

 

(⬇︎朝日新聞朝日新聞デジタルより)

「<認知症予防に向けた主な施策>

*運動不足解消や社会参加につながる「通いの場」の拡充

保健師や管理栄養士による健康相談

*予防の取り組み事例集やガイドラインを作成

*予防に関するエビデンス(科学的根拠)を整理した活動の手引きを作成

*認知機能の低下を抑える機器・サービスの評価手法づくり

                                          ⬇︎     これらを通じて………

初の数値目標    70代の認知症の人の割合を2025年までも6年間で6%減らす。」

 

なるほどね…。( 'ω')

 

「政府は16日の有識者会議で令和7(2025)年までの新大綱素案を提示。「予防」を打ち出し、認知症の人が暮らしやすい社会を目指す「共生」とともに2本の柱と位置付ける。6月の関係閣僚会議で大綱を決定する。」(産経新聞Webより)

 

ふむふむ…………。(・・?)

 

www.tokyo-np.co.jp

www3.nhk.or.jp

www.sankei.com

www.asahi.com

 

私の個人的な危惧

認知症の人が暮らしやすい社会を目指す「共生」だけでなく、「予防」にも力を入れていくのは重要な事だと思います。ご尤もです。

 

しかし、予防策は色々研究されていますが、まだ完全に確立しているわけではありません。そして、その予防策が誰にでも有効とは限らないのではないか…。

そう考えると、数値目標を設ける段階なのかしら?

 

今後6年で…というのも気になります。

 

認知力が低下するのは50代くらいからで、その頃から20年ほどかけて徐々に症状が現れてくるそうです。だから予防は早い方がいいとか…?

6年後に70代の人といえば、今現在すでに64歳以上です。

果たして、その頃に「6%減らす」効果が出るのかしら…。

 

例えば、来月(2019年6月)に大綱が決定され、それから事例集やガイドラインなどが作成されるとします。その後、各自治体(?)に送られて具体的な企画をしていくとすれば、それが実現していくのに数年かかるかも知れません。

数値目標をを設けるには、6年では期間が短く感じます。

「予防」に力を入れるのは結構な事ですが、もっと長期的なスパンで考えた方がいいのではないかしら…。

 

それに数値目標を設けると、数値にこだわりたくなりませんか?

「こちらは認知症になる人の数を抑制出来て数値目標をを達成しました。」

「あちらはずいぶん下回ってますよ。」

自治体で数字の操作が行われないかしらね…。

認知症の人数削減競争みたいな事になったら、元も子もありません。(°_°)

 

国が国家戦略として認知症の予防に積極的に取り組むのは良い事だと思います。

でも、数値目標を掲げるのではなく、参加者にとって本当に有効、有益な対策になって欲しいです。

 

⬇︎こちらに認知症の予防や対策が色々記載されています。

具体的な事ばかりなので、私もこの中のいくつかを実践してみたいです。

kaigo.news-postseven.com

 

本日アップの貼り絵

 ⬇︎この貼り絵と同じ新聞広告を使っています。

harienikki.hatenablog.com

 ⬇︎この広告の部分写真です。貼り絵に使っているチョコレートが右下の方に見えています。

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www.belamer.jp

5月19日10時50分追記

私はあまり気に留めてなかったのですが、

中央のワンポイントに気がついてブクマコメントで教えて下さり、(id:shellbody)様、(id:munazouchan48)様、(id:URURUNDO)様、ありがとうございます。

WWFのパンダさんは⬇︎こちらから切り抜いたようです。(^O^)

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お得意のテッシュボックスからでした。トップの貼り絵の写真を見ていただくと、中央部分に貼ったり剥がしたりして紙が荒れた跡が見られます。

おママなりにかなり考えてパンダさんを貼ったのだと思います。(๑˃̵ᴗ˂̵)

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

結婚60周年

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(2019年3月29日  アルツハイマー認知症の診断から約12年1ヶ月)

 

 もう1つの…。

今年のゴールデンウィークはジジとおママにとって、楽しい出来事が2つありました。その1つは⬇︎こちらです。

ひ孫のモモちゃんとの写真同好会。

harienikki.hatenablog.com

そして、もう1つのが今日の主題です。

 

2組の夫婦を囲んで

令和元年5月1日。

まさに改元のその日。

ジジとおママは久美子叔母夫婦と共に、結婚60周年のお祝いの席についておりました。2組の夫婦の子供と孫で参加可能だった人達に囲まれて、総勢14名の幸せな会食会でした。

 

遡ること1ヶ月半。3月の中旬に私のスマホに従妹から電話がありました。

 

「母(久美子叔母)が突然言い出したんだけど、ウチの両親と伯父ちゃん(ジジ)とこは同じ年に結婚したんだって。それで60周年になるので、一席設けて欲しいって言うのよ。4人が皆いまだに元気だから、是非揃ってお祝いしたいと…。」

 

ジジと久美子叔母は仲のいい兄妹です。昨年の晩秋に叔母さんは心臓の手術をしました。回復して本当に良かったと思います。その頃はジジも随分心配していましたから、とても喜んでいます。

久美子叔母とおママは女学校(途中から学制が変わり新制高校)時代の友人で12歳からの長いお付き合いです。

 

勿論、オネコも私も異論はありません。

「へぇ〜、60周年?そうなんだ。知らなかった。」

ジジはすっかり忘れていたようです。(^O^)

場所は歩くのが大変なジジとアルツハイマー認知症のおママを気遣って下さり、

叔父さん、久美子叔母さん、従姉妹たちとその家族が実家の近くのお店まで来てくれました。

 

お料理を食べながら、久美子叔母さんとジジ、そして叔父さんはとても良い笑顔でお喋りしていました。

おママはもしかしたら、ジジ以外は知らない人に囲まれていたのかも知れません。し何の会食かも全く分かっていないと思います。でも、和やかな雰囲気に安心した表情を見せていました。叔母さんとは少女時代からの仲だから、おぼろげに誰だか分かっていたら良いなぁ…。

でも、おママがこうして今も親戚の集まりに同席できるのは幸せなことですね。

 

オネコと私も従姉妹達と積もる話に花を咲かせました。(^O^)

叔父叔母や従姉妹達にとても感謝した今年のゴールデンウィークです。

 

昭和34年(1959年)5月

結婚60周年のお祝いの席をイラストにしようかと思ったのですが、久しぶりに古いアルバムを開いて、ジジとおママの結婚式の写真を見たら、描きたくなってしまいました。(^◇^;)

2人が並んで立っている写真です。

それはモノクロームで、しかも色褪せてセピア色を通り越し、既に消えかかっています。でも、ちょっと照れたようなジジの隣で、微笑んでいるおママの姿が見えます。2人とも若かったなぁ。

今の年齢から60を引けばいいので、当時ジジは31歳、おママは25歳です。

この時、60年後の今を想像なんて出来なかったよね…。

でも、手を携えてここまで共に歩き、今も頑張っている…。

結婚60周年おめでとう❣️ 

 

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 朦朧としてしまった写真はそれはそれで趣があるから、イラストもその色合いで描こうかとも思いました。

でも、昭和34年5月のジジとおママを表現したくなりました。

色は私が想像で着けました。やはり、昭和っぽい新郎新婦ですね。

 

ジジとおママは結婚式を済ませたら、直ぐに転勤先の小樽で新婚生活を始めました。

「冬は雪が多くてね。あの当時はまだ駅から馬橇だったんだよ。」

ジジは笑いながら言っていました。

ふと、馬橇(馬そり)に揺られているジジとおママを想像すると、

なんだか楽しそうな様子が目に浮かびました。

 

本日アップの貼り絵

よく登場するティッシュボックスが使われています。一番奥のグリーンです。

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 台紙に使っているハガキの表面が少し荒れているのは、貼り直した跡だと思います。おママは元々器用なのですが、流石に最近は1度で思ったように貼れず、直しことも多くなってきました。

 

この貼り絵はを見ていると、私にはお城かな?なんて思ったりして…。

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おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

貼り絵制作へのサポート

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(2019年1月29日  アルツハイマー認知症の診断から約11年11ヶ月)

 

 やはり年月には勝てない

おママがアルツハイマー認知症の診断を受けてから、今年の2月で丸12年になりました。それ以前から続けてきたハガキに貼り絵をする作業は、この間ずっと続けてきました。

おママは今現在も、自発的に作業机に向かい、

自ら使いたい紙を選んで貼り絵を制作する時もあります。

されど12年。

夫であるジジが父親に思えたり、既に亡くなった兄さんだと勘違いしたり、オネコと私の姉妹については娘を産んだ記憶すらない有様です。

そんなおママですから…、

自分が長年何を続けて制作してきたかも、日常生活の中では全く記憶がありません。

 

それでも、昨年あたりまでは、あまり家族のサポートは必要ありませんでした。

しかし、今年に入った頃から、おママはボンヤリすることが増えてきました。

放っておくと、何日も貼り絵をせずにロックングチェアーに揺られているか、テレビを漠然と見ているようになってしまいます。

認知症歴12年の85歳高齢女性ですから、仕方がないと言えば仕方がないのです。

 

脳トレ

おママが貼り絵を続ける事に、私達家族はそれなりに拘っています。

おママが自分でお箸を持って食事をしたり、自ら感じ取ってトイレで排泄できる。

この暮らしの水準を保つためにも、貼り絵はおママにとって、唯一楽しめる脳トレだと思うのです。

 

紙を見て、どう切ろうか考える。

実際ハサミを使って切ってみる。

その切ったパーツと、他の紙や切れ端を組み合わせて構成を考える。

決めたら糊で貼る。

ところがパーツを持ち上げて糊をつけたら、どこに貼るはずだったか忘れる事もあり、糊付けしながら再構成していく。

出来たら家にいる人に見せに行く。

そしてその日の日付を聞きながら裏面に記入する。ファイルに収納する。

 

私は脳科学者ではないから確実な事は言えませんが、どの工程でも、それなりにおママの脳味噌はフル回転しそうです。

 

サポートはきっかけ作り

ともすると無気力になりがちなおママのために、ちょっとしたサポートをしています。

 

① 毎日、朝食の後に一段落をしたら、ジジがおママに声掛けしてくれています。

しかし、声掛けしても、おママはすぐお忘れになります。

それでジジは台紙となるハガキ1〜2枚を引出から作業机の上に出して、おママの目に留まりやすくします。

これがなかったら、おママはとっくに貼り絵が出来なくなっていたでしょう。

調子のいい時のおママは、白いハガキの上に貼り絵をし始めます。

集中できるのは30分〜40分くらい。目の前にある細かい色紙や包装紙の切れ端や、気になった紙からインスピレーションを得て制作をします。

 

しかし、どうもスイッチが入らない事もあります。

そんな時は、せっかくジジが準備したハガキを机にしまいこんで、またボンヤリさんに逆戻りとなってしまいます。

 

② 白いハガキを作業机に出しておくだけではダメでな事が3日間以上続いて、おママが貼り絵に向かわなかったら、もう1段階サポートしています。

 

かつておママが好んで貼り絵に使った千代紙や包装紙、おママが気を示しそうな紙をハガキとセットにして作業机に並べておきます。

こうしておいても、おママは全部引出しに片付けてしまう事もあります。

しかし、運が良ければ、おママは自分が制作途中で置きっぱなしにしたと思い、貼り絵を始めます。記憶がないのを逆手に取るようで気は引けるのですが…。(^O^)

 

実は本日アップの貼り絵もそんなサポートの末に出来たものです。

⬇︎1月28日の夕方。こんな風に並べて置き、私は帰宅しました。

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おママは翌日1月29日に完成させたのですね。

結果は私の思いもよらない仕上がりになりました。面白いなぁと思います。

 

不思議なことに、1回か2回このサポートをすると、おママは以後10日間くらいは自分で紙を選んで貼り絵をするようになります。適当な刺激になっているにかしらね…。(^O^)

 

おママがいつまで貼り絵を続けられるか、正直わかりません。

でも、しばらくは時々こんなサポートもしてみようと思います。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

 

記憶について No. 35 勿体ない❗️主義

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(2019年3月31日 アルツハイマー認知症の診断から約12年1ヶ月)

 

5月12日日曜日は母の日でした。

不肖、私も一応世間的には「母」なのですが、

まだ親世代が健在なので、私自身は未だに娘気分が抜けていません。

(^O^)

総じて行事、記念日に興味のない私なので、今まで母の日は何もしてきませんでした。

でも、考えてみれば義理母のクレバァがボケ知らずなのを良いことに、不義理ばかりしています。

私はごくごく近所(歩いて40秒)に住んでいる嫁なのに、実家へばかり行く今日この頃。σ(^_^;)

多少気が咎めるので、私のお気に入りのチョコレートを差し上げました。

取り敢えず、喜んでくれて良かったです。(^O^)

 

前記事ではご心配をおかけして申し訳ありませんでした。

大きな偏頭痛の発作はこなかったのでホッとしております。

ブクマやコメントでお気遣いくださった方々、ありがとうございました。

m(_ _)m

 

 何をしているかと思えば…。(^O^)

4月のまだ肌寒い昼下がりに、ダイニングから妙な音が聞こえてきました。

ゴシッ、ゴシッ、ゴシッ、ゴシッ…。

何かと思って私がリビングテーブルに向かうと、おママが一心不乱に何かやっていました。音の主はおママだったのね。

それで手元を見ますと、おママはハサミを逆さに持って何かしていました。刃が上を向いているから危ないわ…。

持ち手を私の残り少なくなったハンドクリームのチューブに押し付けて、下から上へ強く擦っているではありませんか❗️(°_°)  ⬇︎

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「おママ…。」

「あ、これね。こうしないとね。ダメなのよ。」

要するに少なくなった中身のハンドクリームを出し口の方に押し上げて無駄なく使えるようにして呉れました。

そして、おママは真っ平らになったチューブを下から折りたたんで、止めるものを探すために辺りを見回しました。

「クリップか洗濯バサミを持ってくるわ。」

「あら、いいわのよ。大丈夫だから。」

するとおママは手近にあった輪ゴムを使ってそれなりに止めてしまいました。

⬇︎こんな感じ。

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やっぱり器用ですね。

それに、おママはおママなりに良く考えたと思います。(^O^)

 

でも、その直後には自分でやった事も、ハンドクリームが何かも分からなくなり、駒のように回して遊んでいましたとさ…。( ^ω^ )

 

骨の髄まで?

 この時は、おママの行動が面白かったので写真を撮りました。

それをタブレットで眺めていると、「あれっ⁉️」と思いました。

私が子供の時から、よく見た光景です。

チューブに入っているものが少なくなると、おママはこれをよくやっていました。

 

まずはチューブをしっかり擦って中身を口お方へ寄せる。

そして下からクルクルとしたから丸めて、洗濯バサミやクリップ・テープで止める。

 

歯磨き、マヨネーズ、からし、わさび、コンデンスミルク。

セメダインや糊、ファンデーション、や日焼け止めなど…。

 

現在、アルツハイマー認知症のおママは、物の名前も自分の習慣も、記憶から抜け落ち始めています。

ところがこの日は、私のハンドクリームを見て、

(勿体ないから、最後まで使い切りたい)

という、昔ながらの精神に根ざした行動をとりました。

 

おママさん。「勿体ない!」は忘れないのですか?

それとも、戦中戦後の食糧難と物不足の時代を生き抜いた世代なので、

骨の髄まで「勿体ない!」が染み込んでしまったから、

脳の中でも記憶とは関係ないところで、「勿体ない!」を発動したのかも知れません。ほとんど本能レベル。

 

オネコに言わせれば、

「根が勿体ながりで、最後まで使い切らないと治らないという意識が強いから、自然とやってしまったのではないかしら…。」

そうかも知れない。そうなら無意識でやっているの?

おママの「勿体ない!」主義はどこまで記憶と関係するのかしら。

そんな事をあれこれ考えていたら、私の頭が混乱してきました〜。(^◇^;)

 

切るんです。

私のこのハンドクリームはカバンに入れて持ち歩いているものです。

(正直、おママに切られなくてホッとしたわ。)

 

私が20歳頃でしたが、冷蔵庫を開けると、残り少ないマヨネーズの容器が真ん中からバッサリ切られ、その半分だけラップに包まれているのを見つけました。

その時、私はちょっとびっくりしました。

「これって⁉️」

おママに訊ねれば、得意顔で笑っています。お友達の家でやっているのを見たのかしら?

以後、残り少なくなったチューブは擦ったり、下から丸めても出なくなったら、真っ二つに切られて、スプーンで最後の最後まで掻き出されるようになりました。

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⬆︎のようなケチャップはカットした後、上下それぞれにお湯を入れてソースやスープに使われました。

 

オネコはおママに習うまでもなく、結婚後は残り少なくなると、チューブを切っていたそうです。オネコも相当な「勿体ない!」主義ね…。(^。^)

私はその後おママの影響(⁉️)で、この「CUT方式」を踏襲しました。

 

そう言えば…、昨日の朝(5月12日)。

私は自宅の洗面所でこんなのを見つけました‼️

⬇︎

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洗顔剤のチューブをカットして執念深く最後まで使い切ったのは、アズキ(私の娘)の仕業です。

おママ…。あなたの「勿体ない!」はしっかり孫にまで受け継がれていますよ。

 

本日アップの貼り絵

花模様の赤い四角は、おママが昔から持っていた千代紙から切り出したようです。

銀色の菱形は包装用の銀色の平紐です。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

デュフィの青

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(2019年1月25日 アルツハイマー認知症の診断から約11年11ヶ月)

 

諸般の事情から、今回は殆ど写真とのみの更新となります。

私にとって諸般の事情とは…。

例の頭痛がやって来るような来ないような…。

怪しげな雲行きです。

昼間は軽かったのでコーヒーで頭の血管を締めていたのですが、それではダメだったようです。

でも、もう薬を飲んだから、多分大丈夫かな。(^O^)

今夜は早く寝ようと思います。(^◇^;) 

 

本日アップの貼り絵

1月25日に制作された貼り絵です。

私は昼前に実家についた時には、すでに完成していました。

風景画か⁉️

目の覚めるよな海の青が印象的でした。

私は一目で、

「これってデュフィ?」

と思ったのですが、証がない。

それで、作業机の上の紙の切れ端を丹念に探っていきますと、

ありました‼️ ⬇︎これです。

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下の方に署名があったのです。やはり「Raoul Dufy」ラウル・デュフィでした。

 

デュフィは(1877〜1953)フランスの画家。美術史的にはフォーヴィスム(野獣派)に分類されます。私はその鮮やかな色彩と軽やかで踊るような線が好きです。

まさに「色彩の魔術師」って感じですわ。(*^_^*)

おそらく、おママは何年の何月号かは不明ですが『銀座百点』の広告ページから切り出したのでしょう。

 

この美しい青。

おママも気に入ったらしく、この後2枚の貼り絵に使っておりました。

 

もう1種類の青いパーツは⬇︎こちらの包装紙を使っています。仙台の阿部蒲鉾店のかなり昔の包装紙だと思います。結構まだ在庫があるようです。(^O^)

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www.hyakuten.or.jp

www.abekama.co.jp

 

オネコさんのバラ

5月10日はとても暑く、東京では28度でした。

「暑いねー」と言いながらも、ジジとおママはいつものお薬が無くなったので、 かかりつけ医ののところに行きました。2人とも元気です。

暑かったので実家の玄関やベランダにオネコが置いた薔薇は一斉に咲き始めました。

⬇︎下は去年もブログに登場している「プリンセスミチコ

上皇后様に因んだバラです。

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⬆︎上の白い薔薇は「ブライダルホワイト」。

何枚も角度を変えて撮影したのですが、どれもこれも上手く撮れなかったなぁ…。

σ(^_^;) 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

写真同好会 (^O^)

 

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(2018年12月3日 アルツハイマー認知症の診断から約11年10ヶ月)

 

小さなお手手でパチリ❗️

ゴールデンウィークはデイサービスとほとんど在宅だったジジとおママ。

それでも楽しい出来事が2つありました。

 

その1つは…、

連休の終盤にひ孫ちゃん達に会えた事です。

5月4日土曜日にオネコの娘のユズちゃん一家(私にとっては姪の一家)がジジとおママに会いに来てくれました。可愛いモモちゃん(4歳)と弟君(もうすぐ2歳)に会うのはお正月以来なのでとても嬉しかったそうです。

 

モモちゃんのお父さんはカメラと写真撮影が大好き。

その影響か、モモちゃんはまだ4歳ですが、子供にも扱い易い手のひらに載るような小型のデジカメで、撮るんです❗️

パチリ、パチリと写すのは子供でも楽しいですね。

何よりお父さんと一緒に、同じように写せるのって、絶対に嬉しいでしょう。*1

ジジの趣味は写真撮影ですから、この日はモモちゃんと意気投合して、写しっこしました。

モモちゃんが小さなお手手でシャッターを切るのは実に可愛かった❣️

ジジは笑顔で語っておりましたわ。

 

連休明けに実家に行った私に、ジジはとても嬉しそうに話してくれました。

お昼はテイクアウトのお寿司を買ってきて、実家で一緒に食べたとか。

「モモちゃんも弟君も元気で良く食べていたよ。きっと大きくなるね。」

 

そして帰り際に2人は握手してくれたんですって。(^O^)

「モモちゃんと弟君の手が柔らかくてふわっとしていて、まるで羽二重餅みたいだったよ〜❣️」

 

おママは小さなお子さんが大好き。買い物に出掛けた時に、外で見掛けるだけで笑顔が溢れます。

おママはジジとは違ってすぐに記憶を失くします。

でも、たとえモモちゃんや弟君に会ったことを忘れてしまっても、会えたその時はとても嬉しかったでしょう。これはこれで幸せな事だと思います。(私はそう思いたいです。)

ジジもおママも小さい2人から元気をもらいました。

子供は生命力に満ち溢れていますもの。

ユズちゃん、ありがとう❣️

 

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⬆︎モモちゃんの手の中にすっぽり収まるくらいの小さなデジカメですって❣️私も今度会った時に見せてもらいたいです。楽しみ〜❗️(๑˃̵ᴗ˂̵)v

 

あら?

楽しい事の2つ目ですか?

それは又、別の機会にでも…。(o^^o)

 

 本日アップの貼り絵

 何度か登場しているスマイルさん(私は勝手にそう読んでいます)です。

化粧品メーカーのHABAが発行している冊子『ハーバーの美術手帖』2018年11月号の表紙から切り抜きました。

スマイルさんはおママの制作意欲を掻き立てるのか?

今のところ4枚の貼り絵になりました。どれも暖かくて優しい感じの作品ばかり。

このスマイルさんを描いたイラストレーターの方はとても素晴らしいと思います。

ありがとうございます。m(_ _)m

 

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www.haba.co.jp

 

⬇︎仲間です。

 おママはこのスマイルさんがよほど気に入ったのだと思います。(๑˃̵ᴗ˂̵)v

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 おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

*1:o(^∇^)o