(2018年1017日 アルツハイマー型認知症の診断から11年8ヶ月)
*おママ不安ですね。
10月中旬のデイサービスでの事。
ジジがマシーンや体操の合間にのんびりしていると、おママが話しかけてきたそうです。
「あなたは誰なんですか…。」
「私はあなたの亭主の田中太郎ですよ。」
「へぇ〜。私は?私はなんだか分からなくなったわ。」
「あなたは田中芙貴子ですよ。」
「もう、分からなくなったから、誰だか書いてあるものを下げておきたいわ。」
おママは不安げに言ったそうです。自分が誰だか分からないって、私が想像できないくらい不安なのだと思います。
それで翌日ジジは私とオネコにその話をしてから、こう言いました。
「おママが自分で見て分かるように、首からぶら下げられる名札があるといいね。」
「会社とかでスタッフが付けているようなので良いのでしょう。」
「そうだね…。」
御本人は名札が欲しいと言った事などお忘れでしょうが、一瞬でも名札が欲しいと意思表示をしたので、検討してみましょうか…。
*デコレーションしましょう。
そこで私は100円ショップで名札ケースを買ってきました。ただ白いカードに名前と住所を書いただけでも良いのですが、名前の周囲を綺麗に飾ったらもっと楽しくなりそうです。それなら、おママに貼り絵をしてもらいましょう。
しかし、おママはいつもと違う大きさで少々当惑気味でした。
「なんで名札を作るの?私は要らないわよ、誰のよ」
当然ながら、おママは名札のことなどお忘れです。
「お父さんんから作ってくれって頼まれたのよ。」
「そうなの?よく分かんないわ。」
イマイチ気は向かないようですが、取り組んではくれました。
⬇︎どうも名前を書く所にも何か貼りたくなるようです。(^O^)
そして仕上がったのが、トップの写真の名札です。
上下を飾る緑のツートンカラーの三角は中央に白いラインが印刷されています。それをキッチリと上下揃えるのにだいぶ苦心していました。
ジジの要望で表に名前、裏に住所と電話番号を私が記入して出来上がりです。
*思ったのと違うって⁉️(°_°)
しかし、名札って個人情報ばかりですね。
おママは名札を首にかけていたら、鬱陶しくなって自分で取って何処かへやってしまうでしょう。
「デイサービス内なら良いけれど、もし、おママが何処かに置き忘れることも考えられるから、外出する時は気を付けてね。付けない方がいいと思うわ。」
すると、ジジったら…、
「こういうのではなくって、もっとさりげなくて小さいのが欲しかったんだよ。もし、おママが外出中に迷子になったら自分では何処の誰とも答えられないから、そういう時のための、首からぶる下げる名札。」
えぇ…。(°_°)
デイサービスでおママが自分の名前が分からなくなった時に見せる、もしくはつける名札じゃなかったの? 私の思い違いですか…? 話の内容がすれ違った?
それとも、ジジの頭の中で、迷子・徘徊した時用の名札に転化してしまったの…⁉️
想定が拡大してしまったのね…。(°_°)
*どんな名札が、今のおママに良いのか?
ジジが考えるような、おママが迷子で身元不明になった時に役に立つ名札って、どんな物が良いのかしら?オネコとも話してみました。
ネットで調べれば、高齢者用の名札は幾種類もあり、手軽に買えそうです。
*金属に名前を刻印した小さく軽量で洒落たペンダント型もありました。
しかし、おママは肩が凝りやすく、首や肩から下がっているペンダント型は絶対自分で取ってしまうと思います。たとえペンダント型の名札を下げていられたとしても、それに名前が書いてある事を記憶していられないから、自分で見て読んで答える事はないと思います。(ジジ…、これはどうしようもない現実よ。) (T_T)
つまり迷子になった時のおママは、保護してくださった場所で、その時に身に付けている名札を発見してもらうしかないと思われます。
*バッチやブローチ型の場合、おママが見える胸などに付けたら、
「何よこれ、どうして名札をつけるの?」
とやはり自分で外してしまいそうです。
見えない所に付けても、おママは結構神経質な面もあるので、違和感を感じたら自分で外してしまうでしょう。
*それならいっそ、お財布や手提げなどに、名前と住所を書いた紙を入れておくか…。ストラップ式の名札をバックにつけるか…。
でも、おママは公衆トイレに手提げごと忘れた事は今まで数知れず。迷子になって何処かに置き忘れたら意味ありません。
*そうなると、衣類や下着の目立たない所にアイロンでお名前シールを貼り付けましょうか…。迷子になって警察やどこかの施設に保護されたら、きっと身元がわかるでしょう。
「まるで保育園みたいね。(園児は)衣類の全てに名前を入れてるのよ。」
オネコの孫は保育園児です。(^O^)
「おママはデイサービスでお風呂に入るから、下着にマジックペンで名前を書いてしまったらどう?取り敢えずフルネームが分かるだけでもいいのではないかしら?」
それも一理ありますね。現時点で、一番現実的なのはこの方法かもしれません。
まぁ…。兎も角、おママを迷子にしないように気をつけます…。(^O^)
*デイサービスで作りました!
ブレスレットです。
私は以前、趣味で天然石ブレスレットを作っていました。その時の経験から言うと、穴に通すだけなのですが、目が悪いと骨の折れる作業だと思います。しかも、ビーズの順番を間違えるとデザインがグダグダになります。このデザインは大して細かくありませんから、あまり高齢でなければ簡単ですね。でも、おママは慣れない作業だから、かなり骨が折れたのではないかしら?
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。