アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母が作った貼り絵たち。

遠近法は御存知ない?

f:id:harienikki:20191213225100j:plain
(2019年10月21日 アルツハイマー認知症の診断から約12年8ヶ月)

 

細くなだらかな坂道で

おママと一緒に道を歩くと、いろいろ発見があって面白いです 。

相変わらず「どこへ行くの?」のリピート再生ですが、時々思わぬことがあります。

 

これは今週の水曜日の話。

私達は細くなだらかな坂道を降りて、駅の方に向かっておりました。

 

するとママは突然、道の遠くの方を指差して言いました。

「あら!向こうから小さい子が来るわよ。

かわいいわね。」

確かに、おママが指差す先に、小さく人が見えます。

 

「でも、小さい子かなぁ?少なくとも中学生くらいじゃない?」

だって、小さいのよ。ほら小さい❗️」

私は納得がいかなかったけど「まぁ、いいや」と思いました。

だって近くなれば、分かる事だし…。(^O^)

 

どう考えても、おママは遠くのものが小さく見えるっていう事が分からなくなったのでしょう。これも見当識障害の1つなのかしら?

 

おママと私は、向こうからやってくる人物が、子供かな?違うかな?と話ながら歩き続けました。

「やっぱり、学生さんじゃない?子供にしては大きいわよ。」

「そうかしら。小さく見えるわ。」

 

目と鼻の先の十字路までその人がやって来た時、私は大人だと確信しました。

大人も大人、どちらかというと若くない男性でしょう。

そしてサッとすれ違う時、おママは「あっ!」声をあげました。

振り向いてその男性の背中を見送った後、おママはカラカラと笑ったのです。

 

「いやだわ、私ったら。小さい子供かと思ったら、

お爺さんだったわ❗️」

 

遠くに小さく見えた人影を、おママは小さいから子供だと思ったのです。

遠近感が存在しなければ、間違ってはいません。でも、残念ながら私達の現実世界は3次元なのです。

それにね。おママ…。

お爺さんと言うけれど、おママより10歳は若いと思うよ。あの人…。

するとママは笑いながら、

「私だってお婆さんなんだから、そんな事を言っちゃいけないわね。」

 

あら、おママ。自分もお婆さんだって自覚はあったのね。

その点については正解ですよ。よかったわ。(๑˃̵ᴗ˂̵)v

f:id:harienikki:20191214215944j:plain

 

本日アップの貼り絵

 2ヶ月前の作品ですが道路とか道を感じさせるので選んでみました。

そう思うのは私だけかしら?

どうでしょう? (^O^)

 

今年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。

それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 

本日アップの貼り絵はこの「お題」⬇︎から生み出されました。

f:id:harienikki:20191213225137j:plain

 

⬇︎おママは試行錯誤を繰り返しております。この無心な時間が大事だと思います。

f:id:harienikki:20191213225200j:plain


 おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。