アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

小津和紙に行きました。

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(2018年4月18日 アルツハイマー認知症の診断から約12年2ヶ月)

 

越前 耳付きはがき

おママはいつも「越前 耳付きはがき」という和紙の葉書を台紙にして、貼り絵をしています。

いつからその葉書を使っているかというと、恐らくおママが認知症になる前の、貼り絵を始めた頃だと思います。

選んだのは勿論おママ。

分厚くて和紙の風格を感じさせる、しっかりとした葉書です。

 

中年期から革工芸やルリユール(ヨーロッパの伝統的な川による製本技術)を学んでいたおママにとって、当初、この貼り絵制作は手慰みだったでしょう。

洋紙のもっと安価な葉書でも良かったはずではないか…。

 

でも、あえてこのしっかりとした和紙の葉書を選んだところに、おママの矜持があったのかも知れません。

たとえ今までの手仕事と比べてお手軽なお楽しみだったとしても、

しっかりと取り組みたい。

そのモチベーションのためにも、良い葉書を台紙に使いたかったのではないかしら?

 

この「越前 耳付きはがき」日本橋小津和紙で購入しています。

1箱100枚入りで3080円。

思いっきり高価ではありませんが、1枚30円強ですから、安いとも言えませんね。

(^O^)

 

貼り絵を始めた頃、おママはこの葉書を日本橋のお店に買いに行っていました。そういえば、私もおママと一緒に行った事があります。

認知症の診断を受けてしばらくは、箱に残り枚数が少なくなると、おママはオネコやジジと買いに行きました。

しかし、日曜日が定休なので、仕事をしていたジジはなかなか付き合えません。

それで、いつしかジジが小津和紙に電話を掛けて1度に2箱をお取り寄せで購入していました。

 

一昨年に私が仕事を辞めてからは、時間ができました。それで、私が日本橋のお店に直接買いに行くようにしたのです。

何故か…⁉️

何故って、小津和紙のお店に行くと綺麗な和紙がいっぱいあって、楽しいんですもん。

 

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 やはり買ってしまう…。

100枚入りの葉書が、残り10枚くらいになると買いに行くのですが、

前回はいつだったかしら?

でも、そこはブログをやっている強みでしょう。直ぐに分かってしまいます。

 ⬇︎2019年10月9日でした。

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このところ、おママは月に25枚から30枚くらい 制作していましたから、

4ヶ月後の今は丁度良い時期だったのですね。

 

小津和紙の店内で私はどうしても大判の千代紙の棚に吸い寄せられてしまいます。

よくよく目を凝らすと、おママが持っている千代紙の色違いや同じ物が見つかりました。

(これも、あれも、やはり千代紙は小津和紙で買ったんだね。)

そんな新発見と共に、 私の楽しみは「おママが好んで使うんじゃないか?」と思う千代紙を探すことです。それは紙好きにとっては至福の時。

 

⬇︎今回はこの3枚を買いました。

大判の原紙を4分割している千代紙の棚から見つけたのです。

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 これらがおママの貼り絵の材料になるかどうか分かりませんが、

自分で持っていたいなぁと思った柄です。素敵❗️(^O^)

 

これからも又、「越前耳付きはがき」を買いにいきたいものです。

おママ、ボチボチでも良いから、貼り絵を続けてね。

 

 ⬇︎おママが最後に小津和紙に行った時のこと。

認知症の症状が進んで、なかなか連れて行ってあげられません。ごめんね…。

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 本日アップの貼り絵

昨年4月ですから、だいぶ前の作品です。

昔、おママが小津和紙で購入した大きな原紙の千代紙を2019年4月17日に切り出して、翌日制作しました。

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 おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。