(2020年4月6日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年2ヶ月)
*シルバーカーのジジ
5月の初旬の事。
私はジジとおママと3人で近所に買い物に出掛けました。
ジジはいつもの通りシルバーカーがないと外出できませんから、お天気は選ばないとね。
ジジは昨年よりもゆっくりゆっくり進むようになりました。
一歩、一歩、慎重に、確実に歩むのです。
それでも、たまには歩かないとね。
これ以上弱くなりたくないし、歩けなくなったら余計に辛いもん。
シルバーカーは杖よりも安定感があるから優れものですが、
押して歩いていると、ついつい視線が下を向いてしまうのが難点です。
腰が曲がってくると、余計にその傾向があります。
*スタスタのおママ
かたやおママは認知症歴13年で家族も認識できない状態ですが、
足腰はとても丈夫。
この日、おママは上機嫌で、鼻歌まじりに歩みは軽やかでした。
シルバーカーのジジとその横を歩く私を残して、サッサと先を歩き始めたのです。
(いやだな…、この状況。)
そう思った瞬間です。
ご機嫌でスタスタ歩くおママが小さな交差点を渡ろうとしたら、右から原付が現れたのです。
「おママ、危ない❗️」
幸いな事に、原付はスピードを落としていましたから、大事には至りませんでしたが、危なかったです。肝を冷やしました。
当のおママは後にも先にも全く感知していなかったのです。高齢者の多い町ですから、原付のドライバーさんが十分危険予測をしてくれたおかげだと思います。
私はもっと気を配らなければいけませんでした。
ふと、私は隣を歩いていたジジに聞いてみました。
「今、おママ危なかったよ。タイミングが悪ければ原付に当たっていたよ。1人で先に歩かせない方が良いね」
「え…、気づかなかった。」
嗚呼、ジジは全く気付いていなかったのね。
シルバーカーを押すジジの視線は下向きだから、前を行く人や左右の状況は気付けないことが多いのでしょう。
3人でも、こんなことがあるんだもの。
やっぱり、2人だけでの外出は、もう、危ないと思った…。
*本日アップの貼り絵
制作日の4月6日に、おママは同じ材料から3枚の連作をしています。
(↓)これとこれです。
(2020年4月6日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年2ヶ月)
(2020年4月6日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年2ヶ月)
使った紙は(↓)こちらの記事の作品の材料と同じ広告冊子の別のページでした。
(↓)表紙です。
(↓)今回使ったページです。
「あら、キレイね〜。」
おママはやはり綺麗なものが好きなのね。(^O^)
まずはモチーフを切るところから始めましょう。
今回は貼る事より、切る方に主眼を置いて取り組んでもらいました。
「こんなの切れないわよ。」
なんて言いながらも、結構上手に切り抜いております。
アイシャドーも切り抜いてもらいました。
(↓)色が綺麗だから心惹かれていますが、おママはこれがお化粧品の写真だという認識はありません。
「これは何かしらね。」
「アイシャドーの写真ですよ。」
「へぇ……。」
(↓)切り抜いたモチーフを配置しながら、画面構成中。
やりだすと、連作になりました。
でも、考え過ぎたのかしら?
脳がいっぱいいっぱいになってしまうのか?
随分、おママは疲れてしまいました。(^◇^;)
(↓)こんな連作もあります。
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。