(2020年3月13日アルツハイマー型認知症の診断から約13年1ヶ月)
*長崎の鐘
10月23日金曜日の昼頃。
朝の連続テレビ小説『エール』では山藤太郎(モデルは藤山一郎)を演じる俳優の柿澤勇人さんが『長崎の鐘』を歌唱しました。
その前奏部分を台所で聞いていたおママはいきなり言い出しました。
「私はずっと前から、この曲大好きなのよ。」
そして、柿を剥きながら「ふんふん♪ふんふん♪ふんふん♪」とハミングした後に、
あのクライマックスがくると、包丁の手を止めて、
「あゝ,長崎の、鐘はなる〜♬」
と絶唱したのでありました。
おママ、『長崎の鐘』がそんなに好きだったのか…。知らなかったわ。
*ひ孫ちゃんと歌う
10月の下旬、ジジ愛用のパソコンが満足に起動しなくなりました。
「寿命かね…。」
「かもね…。」
ジジは一応ネットでニュースや当ブログも見ますし、趣味の短歌は「一太郎」で書いています。ですから、すっかり肩を落としていました。
それで、10月25日、日曜日にオネコの長男ユウゴ君(私の甥)が様子を見に来てくれました。それも息子のイッセイちゃんを連れていたので、ジジもおママも嬉しかったでしょう。
彼はもうすぐ2歳の可愛い盛りですもん❣️
恐らくですが、おママにとってイッセイちゃんが自分の曾孫であるという認識はないと思われます。
しかし、おママは外で出会す見ず知らずの子供でも可愛くて仕方ありません。直ぐに声を掛けてしまうくらいですから、自分の家に遊びに来てくれたイッセイ君は目に入れても痛くないはず‼️(←実際はかなり痛いわ)
ユウゴ君とジジがパソコンに掛かりっきりになっている間、イッセイちゃんはオネコとおママと遊んでいたそうです。
オネコが孫を抱っこして古いピアノの前に座り、
『きらきら星』を弾くと、
「きや、きや…きや、きや…♬」
と舌足らずではありますが、イッセイちゃんは可愛く歌ったそうです。
(保育園で習ったのかな?)
とオネコが思っていると、台所からおママの歌声が聞こえてきました。
「きらきら光る お空の星よ…………きらきら光る お空の星よ♬」
(おママが歌ってる‼️)
恐らく、途中は「ふんふん♪ふんふん♪ふんふん♪ふん♪」とハミングだったのでしょう。
でも認知症の診断から13年です。夫も娘たちも名前はおろか家族かどうかも怪しくなっている状態なのに、曲を聴いて『きらきら星』が出たのには、私もちょっと驚きました。
オネコは嬉しそうにこの話をするのを聞きながら、私はふと思いました。
デイサービスでも、おママはよく童謡などを歌唱に参加するそうですから、元来、歌が好きなのでしょう。
それでも、歌は音楽に合わせて声も出しますし、脳に良い働きかけをするのかもしれません。思い起こせば、おママが突然歌う事は以前もありました。
かなり朧げではあっても、歌や音楽が記憶に残りやすいのかしら?
それとも、音楽は海馬の奥に沈んだ記憶を呼び覚ますのでしょうか?
「もっと、家でも歌を聞かせたいね。」
ジジの言う歌とは童謡や唱歌でしょう。
「CDもプレーヤーもないしね…。これから買うのもね…。」
ジジも新たなお買い物は気乗りしないみたいです。パソコンはユウゴ君がお古を譲ってくれるとか?そんな話もありますが、まだ未解決状態ですしね。(^◇^;)
でも、考えてみれば‼️
今の世の中、YouTubeという強い見方があるじゃないの‼️
子供向けの童謡のチャンネルも、高齢者向けの歌詞を大きく見せている唱歌のチャンネルもあるみたいです。
最近では、すっかり休眠状態のジジのスマホを使ったらいいのよ。
おママの脳味噌を刺激してやろうと画策中のチャーコであります。(^O^)
*本日アップの貼り絵
きらきら光る、記憶の欠片のように感じて、この貼り絵を選んでみました。
これも「お題方式の貼り絵」です。
「お題方式の貼り絵」とは…。
昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。そして、他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
「お題」はこちらです。(↓)
実はもママはこの前にこちらの貼り絵も制作していました。(↓)
夕方、私は翌日にでも(おママがやってくれたらいいなぁ)と思い、 この日の残り物を作業机の上に広げておいたのです。
そうしたら、気が向いたのか、直ぐに取り掛かっていました。
夕方だったので、私も忙しくてほとんど写真が撮れませんでした。(^◇^;)
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。