アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

連作の楽しさ 招き猫をフル活用

(2022年1月24日 アルツハイマー認知症の診断から約14年11ヶ月)

 

キラキラは見えますか?

おママと一緒に貼り絵に使う紙を選ぶ時、私はあれこれ考えてしまいます。

本当のところ、柄や写真のついた紙がおママの目にはどう見えているか、私にはよくわからなくなっています。

 

昨年1年を通して私が感じてきたのはこんな事です。

 

はっきりした模様でないと、よく見えないのではないか?

模様と地の判別が難しくなっているのではないか?

金が使われてキラキラしていると、模様自体が見えにくいのか?

ツルツルしている広告写真は照明の光の当たり具合では反射して見えないのか?

 

そんなこんなの理由から、私は昨年この(↓)赤と金地の招き猫を敬遠していました。

模様は判別しやすいのですが、鮮やかな赤に金の細かい模様がキラキラしていますから。(2020年11月に小津和紙で購入しました。)

でも、今年の1月におママに見せたところ、大変喜んだのです。

可愛いですものね。(^○^)

おママは思わず招き猫を切り抜きたくなるようで、幾枚もの貼り絵が出来上がりました。

光の反射に気をつければ、まだ金を施した千代紙も大丈夫なのかもしれません。

 

harienikki.hatenablog.com

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(↑)これらの関連作品を制作する流れから、本日ご紹介した2枚の連作が生まれました。

 

残り物には福がある

「お題方式の貼り絵」です。

*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について

一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。

 

2022年1月24日。

この日の「お題」は招き猫です。

猫が可愛いから、そして鮮やかな赤に魅せられるのか。おママはこの千代紙を見るとテンションが猛烈に上がります。早速切っております。

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<おママの貼り絵制作動画①>

2022年1月24日 14:41〜(4分19秒)

楽しい切り抜き作業です。おママは招き猫の持っている小判にも興味があるようです。

 

しかし、一通り招き猫を切り抜いたら、おママの意識からその可愛い猫ちゃんがすっぽりと抜け落ちてしまいました。

おママはむしろ招き猫が居なくなった背景の切り落としの方が気になったのです。(↓)まぁ、これも実に綺麗です。

パパッと配置して、以前使った残りの小鼻をあしらおうと考えていました。

白い花模様はたった2つでおママが我慢できるはずもありません。

新たに切り抜いて、画面に追加していきました。(↓)

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<おママの貼り絵制作動画②>

2022年1月24日 15:11〜(2分36秒)

だいたい配置が決まったので、糊付けを始めました。

中央の3つの小花については更に考えております。

 

そして、1枚目が完成しました。(↓)

招き猫を切り抜いた時に生まれた思いがけない偶然の形が面白いですね。

(2022年1月24日 アルツハイマー認知症の診断から約14年11ヶ月)

 

主役登場

さて、2作目に取り掛かりました。

本来の「お題」で言えば、招き猫が主役なのですが、やはり真打は後から登場するのでしょうか。

早速、おママは3匹の猫ちゃんを配置しました。

「これからどうしますか?」

「そうねぇ…。」

おママは紙を入れている缶から上野風月堂の包装紙を選びました。

しかし、この紙の模様は魅力的すぎて、おママは切って遊んでいるうちに、何の為に切っているか忘れてしまうのです。

 

チャーコに軌道修正を促されて、何とかおママの意識は招き猫の所へ戻ってきました。

そして、更に鮮やかなブルーの紙が気になったようです。この紙の弧を描く線の通りに弓形の形を作っています。(↓)

 

そして、完成しました。

招き猫の千代紙は、おママに猫も地もフル活用されて、きっと本望だったろうと思いました。

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おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。