(2022年3月28日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年1ヶ月)
*連作でした。
今日ご紹介した作品ですが、なんか見覚えあるなぁと感じた方もいらっしゃると思います。
実は前回の作品とは同時進行で制作された連作です。(↓)
(↓)おママは同じ「お題」からこの作品を作成しました。
この三角形はまだ何枚もあるので今後も登場するかも知れません。
「お題方式の貼り絵」です。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
(↓)ハガキの中央に2枚の三角形を配置して、ささっと構成を決めてしまったおママさん。微妙に三角の位置をずらしただけで、印象はずいぶん変わりますね。
おママは2枚の中央部分を相前後して糊付けしました。
さて、その左右の空間をどう埋めるのか。
それが問題です。(^◇^;)
*お宝は缶の中に
さて、中央に配置された赤と青の三角形に、おママはどんな紙を合わせるのでしょう。
こんな時、私は紙類を入れた缶の蓋を開けて、おママに見てもらっています。
一枚一枚眺めながら綺麗な紙を見れば、おママはいつも楽しそうです。選ぶというより、その時に興味を持った紙を取り出しています。
しかし、おママの記憶は5秒から8秒ほどで消えてしまうので、何枚もの紙を見ているうちに、いったい何の為に選んでいるのか全く分からなくなる事もしばしば。
そのため、おママは全く合わない色彩の紙を選んでしまう時もあります。
私の目から見て「絶対に合わないだろう」という紙をおママが選んで組み合わせても、それはそれで、そのまま見守る事にしています。
実際,貼り絵の作業に戻ったら、おママ自身が「こんなのダメよ」と言い、他の紙を選び直す事はよくあります。
たとえ、おママが軌道修正をしなくて、私が色彩的にも構成的にも調和しないと考える紙同士の組み合わせであっても、意外や意外。
おママの手にかかると「これもいいんじゃないか」と感じることが多くあります。
今回の作品ではゆっくりと紙を選んでいる動画があるので、それをご紹介しようと思います。延々6分間、おママは缶の中の紙を見ています。それは今までに使われてきたものばかりで、私は動画を見ていて、
(あ、これはあの作品の、これはこの作品に使われた)
とか、
(これはずいぶん使ったな)
などと思い出し楽しかったです。
それで、フルバージョンと、今回作品に使われたマーブルペーパーを選び出すところに絞った短縮版を両方載せました。もし、お時間がありましたら、ご覧くださいませ。
<おママの貼り絵制作動画①>紙選び。全編
2022年3月28日 15:06〜(6分22秒)
<おママの貼り絵制作動画②>紙選び・短縮版
2022年3月28日 15:10頃〜(1分48秒)
(↓)おママは結局この印象深いマーブルペーパーを選びました。
赤と青に黄色系ですから冴えた配色だと思います。
*カットから完成へ
(↓)マーブルペーパーのうねる様な流れに沿って、おママの気の向くまま鋏を動かしました。
(↓)分割したピースを更に切り分けていきます。
そして配置へ。
ピースが切り分けられたので、チャーこはおママに勧めてみました。
チ「ハガキの上に載せてみて。」
しかしおママに通じない様でした。おママはさらに切るのかと思ったらしく
マ「こっちも?(切るの?)」
それでも4つのマーブルペーパーのピースは良い具合に画面に収まりそうです。
おママは貼り絵に夢中だったので、あまり感じていない様ですが、鼻水が垂れてきたので、チャーコが拭いてあげる一コマも。
(↓)糊付けは順調でした。
おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。