(2015年4月24日 アルツハイマー型認知症の診断から約8年2ヶ月)
*チャーコの夏休み
ジジがショートステイに行っていたので、私は思いがけず10日間も実家通いをお休みしていました。
さぁ❗️チャーコの夏休みです。
しかし、更年期の体調不良と夏バテで、ほぼ出掛けることもなく自宅に引き篭もっておりました。せっかくの夏休みだけど、外食もせず(ダンナは外食嫌いのため)どこにも行かずに過ごすのは残念無念。
今週は少し元気になったので、思い切って映画を観てきました。
話題の宮崎駿監督の『君たちは どう 生きるか』です。ダンナは全く興味がないので、一人で観てきました。TOHOシネマズは水曜日は1300円。私って,本当に安上がりね。
いざ、「ぼっち、ざ、シネマ」❗️(^O^)
*ザックリ感想
本当にプロモーションや情報のないままに公開された本作。これはある意味、本編より冒険じゃないか?私はそう思いました。
宮崎監督の記憶に残るかつての日本を舞台に、自らの少年時代を重ねた、自伝的要素を含むファンタジー
若い時から子育て期を通して、宮崎駿監督の長編アニメーションに親しんできた私ですが…。
まず、この「自伝的ファンタジー」が、私の理解の範疇を超えています。
ですから、完全にストーリーを追うとか、描かれている世界を理解しようなどという考えを捨て去って、私はスクリーンの前に座りました。
話の筋は案外単純でした。
戦時中、病気で入院中の母親を火災で亡くした真人という少年は、その一年後に疎開をしました。疎開先には父親の後妻となる叔母(死んだ母の妹)が居て、身重の身体でした。
文章にしたらそれほどでもないけど、想像するとかなりグロテスクな状況です。でも不思議とそこに諍いの火種はない。それがまた不穏なのです。
新しい母と暮らす青鷺屋敷には不思議な塔があって、少年はヘンテコな青サギが気になっていました。そしてある日、謎の塔に迷い込んだ新しい母を助けに行くために、真人は青サギに導かれて塔の奥底に入り込んでいくのでした。
不思議な塔の奥底は、生と死の世界が幾層もおり重なっているような幻想世界です。
そこで起こるあれこれは、何かの比喩や暗喩的な表現なのかもしれませんが、私にはさっぱり分かりませんでした。YouTubeなどで考察を見るのも面白いかもしれません。
でも、敢えて私は理解する事を放棄していますから、どうでも良いです。
ただひたすら、スクリーンに映し出される映像のなんと美しいことか❗️
今まで観てきたジブリ作品を彷彿とさせるシーンがあったり、真人と青サギのやり取りが面白かったり、上映時間の124分はあっという間でした。
取り立てて大きな感動に包まれることもなく、淡々と画面に釘付けになってラストを迎えた時でした。
私は不思議な事に涙を流していて、自分でもびっくりしました。
「え? 私はなんで泣いているのか分かんない。」
それが正直な感想です。
でも、スッキリ腑に落ちた感覚があるのです。
その正体が分からないので,私はそれを文章化できません。
もしかして、宮崎駿マジックに引っかかったのかしら?
*観てよかった
私は滅多に映画のパンフレットを買いません。でも、涙を拭きながら財布を開いて820円を出していました。
2023年夏の、ちっぽけな行楽の思い出のためです。そして、少し解説でもあるかと思ったのですが、見事なまでに文字の少ないパンフレットでしたよ。でも,満足してます。(^◇^;)
パンフレットを開いて分かったことが一つありました。この長編アニメは2016年に企画が立ち上がり、2019年に完成予定だったらしい。でも、実際は完成まで7年を要したそうです。
「7年か…。」
宮崎駿監督も高齢ですしね。でも、たとえもう少し若かったとしても、この作品の制作期間は7年がかかったと思います。画面から感じられる美しさと、細かいところまで行き届いた作画の素晴らしさ、そして全編の構成の良さは、7年間の真摯な積み重ねの成せる技でしょう。
ええ、とても贅沢な長編アニメでした。
極上のスイーツに少し苦味の効いたコーヒーのような満足感。
やっぱり、私、泣いても不思議はないかも。
良いとか悪いとかではなく、好きか嫌いかでいえば、
私はこの作品が好きです。
お子さんが見ても楽しめると思います。
(↓)自分でも「そこかっ❗️」と思わないでもないのですが、この登場人物が印象深く好きです。
*本日アップの貼り絵
2015年4月24日に制作された貼り絵です。
1ヶ月ほど前に古いファイルから見つけて撮影しました。
今回の記事にテーマにも合うかな? そう思いながら選びました。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。