アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

連作の楽しさ 過去から今への伝言No.2

(2022年8月28日 アルツハイマー認知症の診断から約15年6ヶ月)

harienikki.hatenablog.com

久しぶりの「連作の楽しさ」

カテゴリーに「連作の楽しさ」と言う項目があります。

これは過去のおママが、同じ日に同じ材料で2作3作と制作する事がしばしばあったので、連作をテーマにシリーズ化してこのカテゴリーに分類をしていました。

昨年12月におママは貼り絵ができなくなり、今年の1月に特別養護老人ホームに入所したので、すっかりご無沙汰になっていたシリーズです。

今回の連作は丁度1年前の8月28日に制作されました。

この前の月(2022年7月)にジジ,おママ,私が相次いでコロナに感染したこともあり、私は「おママが貼り絵をできなくなる日は近い」と焦りを感じていました。
「『お題』にするなら、なるべく過去のおママが自分でセットした組み合わせを使って欲しい。」

そう考えて,私はおママの作業机の周辺や引き出しを漁っておりました。

良いもの見つけた❗️

すると、良さげなクリアファイルが見つかりました。

(↓)綺麗ですし、おママは貼り絵に使うことを念頭に帯状にカットしていました。

能装束でしょうか?一緒に入っている紙との相性も抜群です。v(^O^)v

「しめしめ、良いものを見つけたぞ❗️」

私は中身を出してみました。(↓)

おママはこれをいつクリアファイルにセットしたのでしょうか?

石山寺紫式部展」(銀座松坂屋)のチラシが一緒に入っていました。この展覧会はは2006年12月28日から2007年1月8日までだったようです。

丁度この時期はおママを認知症外来に受診させるべくジジと私達姉妹はあれこれ悩んでいた時期です。

恐らくセットされたのはこれ以降だったのでしょう。

因みに帯状の日本刺繍の写真は裏返してみるとカレンダーでした。

1990年代の何年かは不明です。きっとおママは10年近くカレンダーの写真を仕舞い込み、2007年以降に再発見して帯状に切断したのだと思われます。

再発見されても,再び仕舞い込まれて忘れ去られた…。

おママは認知症ですから仕方ないのですが、ちょっと気の毒な紙達ですね。

1作目

早速おママに見せたら、「きれいねー」と喜んでいました。

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<おママの貼り絵制作動画①>

2022年8月28日 10:40〜(35秒)

花と葉の連続模様の中から、おママなりに一塊となる部分を見つけて切断していきました。

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画②>

2022年月28日 10:42〜(1分01秒)

切った花のピースを画面に配置しています。多少はみ出すので苦心していました。

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<おママの貼り絵制作動画③>

2022年月28日 11:03〜(31秒)

小さな円形のシールを一生懸命に貼っています。小さいから少々苦戦しています。

でも、貼る位置にはおママなりのこだわりがありました。


1作目が完成しました。

こうしてみると、小さな円形のシールがアクセントになっていますね。(๑˃̵ᴗ˂̵)v

2作目

さてこの日のおママは気力もしっかりしていて、もう1枚制作できそうでした。

それで私は机の上を整理しました。そうなると、おママも1作目の記憶が失われて、心機一転再出発となりました。

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<おママの貼り絵制作動画④>

2022年月28日 11:08〜(37秒)

シールを貼るって楽しそうです。(^O^)

 

2作目はあまり細かいことは考えず、重ねて楽しんでいるようでした。

 

今回、動画や写真を見直して思ったのですが、シールを貼るって,とても楽しそうです。

私はずっと貼り絵の材料としてシールは全く考えていませんでした。

なぜなら、認知症のおママに「ハサミで紙を切る」「糊で貼る」作業を続けて欲しかったからです。だからシールのように「剥がして貼る」だけでは安直な感じがして敬遠していました。

でも、もっと活用しても良かったのかも。

もし,特養の面会がアクリル板越しではなく直接対面できるようになったら、綺麗なシールと紙を持参してみたいです。

おママと貼って遊べたら良いなぁ。(^O^)

 

(↓)同じ時期にこの連作もありました。

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おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。