アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

おつかい

   先週の水曜日の事です。

ジジの体調がイマイチなので、午後のおつかいには「私が御一緒します!」と志願しました。久しぶりにおママとお遣いに行きたかったのには理由があります。

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           (2017年3月13日  診断から約10年1ヶ月)

 

  私なりに、
おママが買い物をする時の様子と、
駅前から家まで帰れるか?
1人で帰れなくとも、せめて自分の家の外観はわかるか?確認したかったからです。

 

  往きは下り坂だから楽に思えますが、おママの歩みはのろくなったと思います。

 

「あれからこっちが、もっと小さければいいのにね〜。」

と…。

アルツハイマー認知症のおママは言葉が出にくい時があります。
訳しますと、
『家からスーパーまでもっと近ければ良いのに』ですね。
一応、『近い』ですよ
と、訂正しておきました。

 

  歩いている時から
「なにを買うんだっけ?」
を連発していました。それを覚えているのは難しいようですが、レジのお支払では小銭もバッチリ使えます。

買物袋は少し重いですが、
「私、持つわ〜」
と言うので、どうぞどうぞ。おママよろしくね。私はひどい娘ですわ。

 

   帰りはなるべくおママに、前を歩いてもらいました。曲がり角も悩む様子はありません。

 

  難所は途中の上り坂。
おママは荷物を抱えてとぼとぼ歩きながら言うのです❗️


「このくらいなら良いけど、もっと重くなるようなら、あの押して歩く車を持って来たのにね〜。」
えっ‼️
ジジのシルバーカー‼️今年買った新参ものを覚えているのか⁉️

 

harienikki.hatenablog.com

 

  坂を上がり切って、家が見える頃。流石のおママも息を切らしているので、私は言いました。
「持ちましょうか?」
すると、おママは笑って、

「なにを今更!もう、家がそこにあるっていうのに!」
おママの指先はしっかり自分の家を指していました。

 

良かった‼️
ミッション、クリア❗️
まだ、おママは我が家が分かるのだわ。

 

   それに少しオマケ付きだから尚更嬉しい。

 

  この話をオネコにしたらシルバーカーの件に反応していました。(笑)
「娘だって、娘かどうか分かんなくなるのに❗️

まだ買って日の浅い手押し車が記憶に残っているなんて❗️どういう事かしらね。」
不思議ですよ。本当に。

「きっと記憶はまだらで、分かっている時と、分かってない時があるのね〜。」
しばし、オネコと2人で笑い話に花を咲かせました。