(2019年8月2日 アルツハイマー型認知症の診断から約12年6ヶ月)
今週の月曜日はクレバァ関連の用事があり、実家に行けませんでした。
その代わり、13日水曜日に行ってみると、ジジもおママも元気そうでホッとしました。
今回ほどジジとおママの元気に勇気付けられたことはありません。ありがたや…。
前回から引き続き、クレバァの自宅療養について書いていこうと思います。
ジジとおママの話題でなくて、申し訳ありません。m(_ _)m
*登場する病院を整理してみる
A医院
歩いて3分の掛かり付け医のクリニック。胃癌(ステージ4)の診断後、クレバァは丸山ワクチンの注射の為に週3回通っている。
B病院
昨年7月、A医院の紹介でクレバァは極度の貧血のために入院した大規模総合病院。この時の各種検査の結果、ステージ4の胃癌と肺への転移があると診断された。しかし、クレバァは抗がん剤治療を拒否し、緩和ケアのあるC病院にお世話になる事を決めた。一度は縁の切れたB病院だったが、今回のコロナウイルスによる新型肺炎でC病院が閉鎖されたので、4月中旬に癌がどれだけ進行したか確認するための検査をお願いした。
C病院
地域中核病院。こちらの緩和ケアの医師がクレバァの主治医である。なるべく自宅でゆったりと療養し、それが難しくなったら入院する事になっていた。しかし、今回のコロナウイルスによる新型肺炎のクラスターが発生し、現在は外来も入院も受け入れていない。
*出口が見えるのか⁉️
今週はちょっと嬉しい事がありました。
C病院緩和ケアの主治医であるE先生の診察を受けられる事になったのです。
E先生は以前から週1回、クレバァの掛かり付け医のいるA医院で、診察をなさっていました。それがC病院のクラスター後、かれこれ1ヶ月半以上中止になっていたのです。
(ようやくE先生が出ていらっしゃる❗️C病院の再開も近いのではないか⁉️)
それで、月曜日にクレバァとダンナ、私の3人で行ってきました。
まずは再会を喜び合い…。全くこの御時世です。先生も私共も無事で良かった❗️(^O^)
先生のお話では、この調子で行けば、C病院は来月にも一部再開となり、緩和ケアは患者の受け入れが出来そうな感じだそうです。(しかし、まだ不確実性も残る。)
久しぶりにクレバァを診察したE先生は訪問看護サービスの記録も見て、この1、2ヶ月の進行を目の当たりになさったようです。
「こちらのA医院に車椅子でいらっしゃるのも体力的に大変だから、差し支えなければ、週に1度私が往診をします。」
「是非お願い致します❗️」
先生はもう往診ができるのだ❗️本当にクラスターは収束して再開に向かっているんだ❗️
私は胸を撫で下ろすと同時に、張っていた気が脱力していくのを感じました。
「昨年の秋から2月頃まで、わりと穏やかに過ごせていらっしゃったので、まだ入院の時期を考える段階ではありませんでした。それで、症状の進み具合を1ヶ月単位で判断していましたが、ここにきてもう少し短いサイクルで考えていかなければいけないと思います。私が1週間ごとに往診して、入院の時期を判断します。」
そうなんです。
これが昨年9月の段階で決めた方針でした。
QOL(クオリティオブライフ)を尊重し、出来るだけ自宅でゆったりと過ごす。
それが難しくなったら、緩和ケアの病床のある病院に入院する。
ダンナと私の顔は安堵で明るくなりましたが、クレバァは表情を曇らせました。
*E先生との話の内容
①気温が高くなってきたのに、クレバァは寒くてしょうがない事について。
先生のお話では、心臓が血液を全身に巡らす力が衰えているので、血流が悪くなって冷えに繋がるとのこと。本人が寒さを訴えるなら温かくしておくのは大事だが、熱中症にならないように気をつけなければなりません。少しづつ水分補給には気を配ること。
(後日、看護師さんから、体温は平熱でも浮腫で身体にたまっ水分で本人は体感温度が低くなるとも言われました。)
②最近のクレバァはあまり食事が取れません。おおよそ少食の女性が食べる1食の3割を食べられれば上出来な方です。液体の栄養ドリンク(エンシュア)も処方されてますが、イマイチ口に合わなくなってきたようです。バナナやチキンラーメンなどは少し口にできるのですが…。
先生のお話では、食べたい物を食べられるだけ口にする様にとの事でした。味覚が変わってくる事も多く、味が分かりづらくなりカップ麺ばかりを欲しいと思う患者さんもいるそうです。勿論全部は食べられないのですが、御本人の満足が得られれば、それも良し。
ただ、無理に食べると、胃に癌細胞があるから、出血の原因になるかも知れない。
浮腫があるので、炭水化物は少なめに。タンパク質を多めに摂って下さいとの事でした。
クレバァによると、処方されている漢方約(ツムラ43番、六君子湯)は飲むと気分が良くなるので、これは続けていこうという話になりました。
③鎮痛剤について
クレバァはいつも胸やお腹に不快感があるのですが、日に何度か激しい痛みもあります。
鎮痛剤は2種類処方されていています。トラマールを朝晩1錠づつ。それでも痛みが強く出たらカロナールを服用するようになっていました。
しかしながら…クレバァにとって、痛み止めとは、
「痛くなってから飲むものよ、
こんなに幾つも痛み止めを飲んだら身体がおかしくなっちゃうわよ❗️」
と言い張り、このところダンナや私、そして訪問看護の看護師さんにも諭されていますが、頑として痛い時にカロナールだけ服用していました。
「鎮痛剤は頭痛でもそうですが、本格的に痛くなってから飲むのでは遅いのです。痛くなる前から飲んでおきましょう。癌の激しい痛みが来ないように飲んでください。」
クレバァは先生にのお話を聞いても今ひとつ納得できなかったようですが、今週は不快感や痛みが以前よりはあるので、処方通り服用しています。
④先生の考える入院を判断する時期とは…。
「家庭ではもう難しくなったと思われる時期、1つの目安はご自分で御手洗いに行く体力がなくなってしまった時です。」
クレバァ❗️頑張ろう。
なんとか少しでも食べながら、今まで通りにおトイレに行き続けようね。
*「そして、これは重要な事なのですが…。」
先生はそう前置きをしておっしゃいました。
「今は都内の病院、どこでもでしょうし、全国的にそうだと思います。
入院をしたら、面会は出来ません。
これはコロナの感染予防のためです。
タブレットを使っての面会を検討中です。なんとか院内にご家族がいらっしゃらなくても顔を見てお話ができるようにしていきたいです。」
嗚呼、またしてもコロナの影響‼️
私は出来れば直ぐにでも入院をと考えていましたが、
クレバァにとって、それは退院はできない入院です。
入院する時が、実際の今暁の別れになると思うと、私は迂闊に入院をさせられないと思いました。
帰宅して、すぐに義姉に電話をしました。
「緊急事態宣言中とはいえ、お義姉さんの気の済むように何度でも会いにいらした方がいいと思います。」
*分かっちゃいるけど…。
「あの先生くらい、はっきりいうのもいいけど、
私はもうダメだって言われているような気がしたわよ。」
帰宅後、さすがにクレバァは少々荒れ気味でした。頭では分かっていると思うのです。
ステージ4で胃癌が見つかり、現在85歳。転移もあります。
体力的にもたないと思うから、抗がん剤治療も手術もしない。そう言って、自分で緩和ケアを選んだのですから。
でも、入ったら生きて出られない事が薄々分かっていて、おまけに家族とも実際には会えなくなるのです。やりきれないし、絶望感しかないと思います。
2度目の告知。死の宣告と感じたのでしょう。
今日(5月14日木曜日)、訪問看護サービスの看護師さんがクレバァのむくんだ脚をマッサージしてくれている時、薬の話題の後でクレバァったら…。
「あの先生は『私が引導渡します❗️』って言ったのよ‼️」
いやいや…。
入院時期の判断は先生がしますとは言っていたけど、『引導を渡す』なんて言われてないよね…。(^◇^;)
「私には、そう言われたのと同じなのよ❗️」
人の心とは…。いえ、人の心も元々は頭です。脳にあるのです。
その脳の中で理性的な部分では理解はしている。でも感情の部分では理解したくない思いに捉われている。
日頃、アルツハイマー型認知症を患うおママの脳内をあれこれ考えている私ですが、
クレバァのこの状況を考えれば、
真に人間の脳とは一口には言い表せない、複雑で難しいものだと思いました。
*今後について
私はなるべく週に2回実家に通いますが、しばらくクレバァの方も予断を許さぬ状況です。それで、ブログはたまっているおママの貼り絵を紹介するだけの内容になる事も多くなるでしょうし、更新回数も少なくなるかも知れません。
でも、続けていきたいと思います。
今後もよろしくお願いいたします。
*本日アップの貼り絵
昨年、夏の作品です。バラが今の季節にぴったりなので選んでみました。
同じ日か翌日に、おママはこの貼り絵も制作しま
(2019年8月2日又は3日 アルツハイマー型認知症の診断から約12年6ヶ月)
バラは下の写真の中にあります。(↓)スコッティの空箱です。(^O^)
上野風月堂の包装紙も使っています。(↓)
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。