(2021年月日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年)
前回の記事にあたたかいお言葉や励ましをくださり、有難うございました。
その続きでございます。
*メニューを必死でこなした…(°_°)
しかしながら、尿採取は健康診断のごく入り口にすぎません。
「田中富貴子さーん、心電図です。」
看護師さんに呼ばれて、私は気持ちを立て直そうとしました。そして、おママと一緒に機械のある小部屋に入りました。
まずはこの先のレントゲンの為にも検査着に着替えます。
下半身はズボン下だから、今回脱ぐのは上半身だけでよかったのですが、それでも、多少おママの抵抗に遭いました。
「なんで、そんなことしなきゃいけないの?」
私はすでに心身ともに疲労困憊です。
説明してもすぐ忘れるから、もう説明したくありません。
無言で手だけ動かしていますと、看護師さんがおママに言い含めてくれました。
「心電図を撮ったらすぐにレントゲンですから。検査着になって下さい。」
「そうなの…?」
着替えが済んだら、私は間髪入れずに、おママをベットに寝かしつけました。
「心電図取りますよ」
看護師さんがベットをカーテンで仕切ったので中は見えませんが、手首足首に器具をつけられる度におママは声を上げていました。
訳が分からずにベットに寝かされ、得体の知れない器具を付けられたら、きっと怖いと思います。
「富貴子さん!手を動かさないで、すぐに終わるから。あーー足も動かさない!」
「なんなの〜。」
「喋らないでください。」
「えーー。」
しかし、今回は看護師さんの気迫に飲まれたのか、おママは順調に心電図を取る事ができました。
同じ部屋で身長と体重を計測。
因みにおママの体重は53キロ。
昨年が54キロですから、ほぼ横ばいです。
そして、他の患者さんの診察の合間に先生が声をかけて下さいました。
「準備できましたから、どうぞ。」
そして、おママは一人、難関のレントゲン室へ連行されていきました。
不安そうに振り向くおママが、ちょっと可哀想っだったけど、レントゲン室に付き添いが入る訳にもいきませんから、「がんばってね」と声をかけて見送りました。
今年のおママは先生の指示に従えるか?理解できるか?
しかし、私の杞憂だったようです。
おママはすぐにレントゲン室から解放され、自分の服に着替えることとなりました。
*もう一度なんて、言わないで(涙)
全てのメニューが終わったら、私はホッとしました。気が抜けた感じです。
得てしてそういう時に頭痛が起きたりするのですから厄介です。頭の芯が鈍く痛み始めていました。
「田中富貴子さん、1番の診察室にどうぞ。」
先生に呼ばれて、私は徐におママと立ち上がりました。これで終わりです。おママも私もよくがんばりました。
しかし、レントゲン写真を見つめる先生の目が険しい…。
何か怪しいものでも写っていたのでしょうか。私は不安になりました。
「あー、ダメだ。側面の写真がちゃんと撮れていない。」
え?
「仕方ない。撮り直しましょう。」
え⁉️ええっ⁉️
また、検査着に着替えるの?
私の死んだような目が泳ぐのを、先生は感じたのでしょう。
「上半身に金属はついていませんか?」
「ズボンのファスナーくらいです。」
「それなら大丈夫です。そのまま行きましょう。」
「えーーーーっ。もう一度レントゲンを撮るんですか。」
「さっき、両手をあげてくれるようにお願いしたのですが、若干、腕を下げるのが早かったようです。」
そんな…。早かったなと思ったら、そんな事があったなんて。(涙)
それに、検査着に着替えなくても大丈夫なら、最初から着替えなくて良かったじゃないの。それなら、おママも抵抗なかったし、私も楽だったわ。
ぶつぶつ…。
それでも、もう一度レントゲン室に行きました。
もう頭痛なんて吹っ飛んでしまいましたわ。
今度は私も一緒に入って、おママをレントゲン台に立たせて、
「ほら、お母さん。こうやって私の真似をして。両手を上にあげるの」
と身振りで説明しました。おママは体操と思ったのでしょう。とても素直にやってくれました。
「はーい。田中さん、そのまま息を止めて。」
「お母さん、息を吸って、そのまま止めて。」
「はい、撮ります。」
あーーーーーーっ。私がいたら不味い。
「娘さん❗️早く出て❗️」
私は両手を挙げたまま後退りして、パッと扉を閉めた瞬間に先生の声がしました。
「はい、終わりました。」
私、うっかりしていたら余計な放射線を浴びたところでしたわ。
危なかった。
今回の健康診断は散々でした。
もう散々です。悲惨としか言いようがありません。
そして、夕方にやってきたオネコにことの次第を話すと呆れていました。
「そんなに何度もレントゲンをかけるなんてひどいわ。それに、もう来年からやらなけくても良いんじゃないの。」
ウォシュレットの件より、そちらなのね…。
来年はどうしましょうか。
そうね。でも、ジジがやると言ったら、やると思うわ。(^◇^;)
因みに、尿採取ができなかったジジは、翌朝に家でやったそうです。丁度デイサービスに行く日で、送迎バスはクリニックの前を通ります。それで、帰りにちゃっかり寄ってもらって提出したとさ…。(°▽°)
*結果は
後日結果を伺いに行くと、
二人ともレントゲン、心電図の結果は良好で問題はないそうです。
おママは中性脂肪が高い。でもこれは今までもそうでした。それなのに不思議と コレステロール値はHDL(善玉)LDL(悪玉)ともに正常範囲です。
ジジは腎機能が弱まっているとのこと。
「93歳だし、年齢ですね。なるべく塩分は控えて下さい。それと、血圧の薬は腎臓に負担の少ないものに変えましょう。」
と言われました。
ジジの体重は46.8kg。今年に入ってご飯を多めに食べるようにしたので、3キロほど増えました。それは良かったです。
次回の健康診断はどうするか?
また、その時の様子で考えようと思います。
私としては、もう少し陽気の良い秋ごろにしたいものです。(^。^)
「おママ❗️こうやって、息を止めるのよ。動いちゃダメよ。」
*本日アップの貼り絵
両腕を上げているイメージがあるので,選んでみました。
夕方、私が「お題パック」を作っている時、おママが興味を持って始めた作品です。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
過去の作品の残り物を集めたような貼り絵です。
黄色の元はカレンダーの写真です。モイーズ・キスリングの『花瓶のミモザ』
過去にはこんな作品もありました。(↓)
切り子細工はこちらの広告冊子の写真でした。
この広告を使った過去の作品はこちら(↓)
ブルーは仙台の「阿部蒲鉾店」の昔の包装紙です。
おママの貼り絵を見てくださり、有難うございます。