(2021年8月20日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年6ヶ月)
*寒い日はうどん
2021年10月22日金曜日
肌寒い日でした。私は実家へ向かう電車の中で両親を思い浮かべました。
骨と皮のようなジジは、さぞかし寒かろう。
寒くなると途端に欲しくなるのは温かいうどんです。
最寄りの駅で降り、実家に電話をかけて提案してみました。
「お昼は久しぶりに温かいおうどんにしましょうか?」
案の定、ジジは二つ返事でした。
しかし、ここで問題なのがおママです。
今年の夏は料理の食べ方が分からない事も多かったので、本当に温かいうどんをズズズッと啜って食べられるか分かりません。食べ慣れたおにぎり(スーパーの)でさえ、
「困ったわ…、どうしたらいいの?」
と、途方に暮れる日もありましたから。ジジの話によるとデイサービスの昼食でも、かけうどんのようなお汁に浸ってる麺類は全く出ないそうです。
でも、ダメもとでやってみましよう。
「うどんが食べられなければ、朝の残りのパンを食べればいいじゃないのぉ❗️」
どこぞの王妃様のように高笑いをしながら…、いえ、苦笑いをしながら、私は作り始めました。
*気合充分
この日のおママは妙に積極的でした。
私が2階の台所で慌ただしく用意をしていると、おママが台所にやってきました。
「あら。すみません。そんなのいいのよ、アナタなさらなくていいわ。私がやりますから。」
完璧な敬語モードで、かつての自分の城をとりかえそうとしました。でも、その侵攻を許すと昼ごはんが出来ません。
そこで、お汁に入れたばかりのうどんを見張ってもらうことにしました。
(↓)の減りを菜箸でポンポン叩きながら、鼻歌まじりにご機嫌なおママさんです。
*おママの喜び
そして出来上がって、盛り付けて、いざ、食卓へ❗️
滑るといけないから、この日は各自のお箸ではなく割り箸にしてみました。
おママの目の前に紙の袋に入った割り箸を置くと、何気に袋を破って中から出しました。
そして、いきなり割り箸をパチンと割って、おママはケラケラ笑いました。
その微笑ましいこと❗️
はっきり言って初めて割り箸というものを知った幼児のようです。
私はおママが割り箸の使い方と、その用途を覚えたいたことに感動しましたが、おママ自身はパチンという音に感動したようです。
それで、私とジジの分もやってもらいました。(↓)
(↓)割り箸パチン動画です。
2021年10月22日 13:21〜(22秒間)
テレビの音量は大きいので聞き取りにくいかもしれませんが、おママが割り箸を割っている時の音が入っています。
割る→→音がする
そこに面白さを感じているようでした。最後の方でジジが余計な事を言ってますが、聞かなかった事にしてくださいませ。
幸い、この日は説明しなくても、ズズズッと啜れました。
因みにこの日の昼食の献立はこんな感じでした。
うどん(グリーンアスパラ・ワカメ・もやし・アサリ)
胡麻豆腐(既製品)、シュウマイ(冷凍)、チキンカツ(スーパー惣菜)、キャベツ(カット野菜)、柿
相変わらず手作り率が低いです。手作りはうどんだけでした。柿は剥いただけですものね。
(↓)この日のおママは本当に冴えていました。こちらの作品を制作した日です。
*本日アップの貼り絵
「お題方式の貼り絵」です。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
「お題」はこちらです。(↓)おママは既にいくつかの紙片を袋の中から出しています。
今回の赤い2枚のメインピースは、
(↓)この作品を制作したときの残りです。
<貼り絵制作動画①>
2021年8月16日 16:25〜(2分59秒)
今回のメインピースを切り抜いています。おママは少しきついカーブに少々難航していましたが、なんとかハサミを取り回して切り抜きました。
同じく8月16日に、おママはもう1つの赤いピースも切り抜いていました。(↓)
さて、8月20日に制作開始です。
<貼り絵制作動画②>
2021年8月20日 16:11〜(2分08秒)
構成編です。
(↓)糊付け中です。
紫地に金の花菱亀甲文様の千代紙もクレバァの千代紙でした。
クレバァ(私の義母)とおママは好みが似ていたのかもしれません。使わせてもらっているので、クレバァに感謝してます。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。