(2021年12月24日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年10ヶ月)
*家に帰りたくない❗️
デイサービスにご機嫌で通ってくれると、娘としては本当に安心だし、有難い事だと思います。
勿論、その有難いと思う相手は、その環境を整えてくださっているデイサービスでもあるし、元気で通える両親でもあります。
親御さんがデイサービスに通っていらっしゃる方も多いと思いますが、
途中で「家に帰りたい」と言い張られることもあると思います。
ところが、ところが、おママの場合はその逆だったのです。(^。^)
ジジは週3回火曜木曜土曜にデイサービスに通っています。
おママも週3回なのですが、火曜木曜はジジと同じ通所施設、土曜日は一人で認知症専門の所に通っています。
おママは認知症専門のデイサービスにとても楽しく通っていました。回想法を取り入れたプログラムや毎回お散歩も兼ねて公共の博物館や資料館、公園などに連れて行っていただいてます。
ところが、今月に入ってケアマネージャーを通して、ちょっとお話がありました。
実は、帰る段になって、おママは帰りたくないと言い張って送迎のマイクロバスに乗せるのも大変、家の前で降ろすのも困難なほど、頑なになり、スタッフの方々を困らせているそうなのです。
「施設側としては、ご家族の声掛けやご協力があればなんとかなるかも知れませんが、このままだと、とても困っているそうです。通所していただくのも難しくなるかも知れません。」
ケアマネジャーさんからこのお話を聞いて、私はびっくりしました。
「家に帰りたいと言って困らせる話はよく聞くけど、家に帰りたくなくて困らせるなんて、珍しいんじゃないですか❗️」
それだけ、おママは認知症専門のデイサービスが好きだったのですね。
そんなに良くして下さって、本当にありがたい事だと思いました。
土曜日の夕方はジジの方がおママより15分ほど早く帰宅します。しかし、齢94歳です。流石に草臥れて玄関で待機して待っているのも難しい…。
土曜日は私は実家へ聞かない日です。オネコがその時間帯に実家へ行って待機できればいいのですが、彼女は在宅仕事をしているし、仕事がない日でも用事があったり、孫の世話に行く事だってあります。
「土曜日の夕方に来ましょうか?」
私がジジに申し出ると、ジジは「いや、いや、そこまでしなくても」と首を横に振りました。
これって事象的にはおママが「家に帰りたくない」という事案だけど、「家に帰りたくない」訳ではないと思います。
おママは自宅にいても「家に帰りたい」ということがあります。
つまり、もう家なのか? どこなのか? あまりよく認識できません。
記憶が数十秒しか保たないおママには、その時その時の「今」しかないでしょう。
居心地の良い場所から移動させられる。
それに強い不安と拒絶感があるのだと思います。
「私としては、本人がそんなに居心地が良いと感じる施設なら、なるべく通い続けさせてあげたいよ。」
心からそう思いました。
(↓)認知症専門のデイサービスに通い始めた頃のことです。
*誰を優先するべきか
しかし、結果として、この認知症専門のデイサービスをやめる事にしました。
以前から土曜日に別々のデイサービスに通う事が、ジジの心身に負担になっていました。朝もおママを慌ただしく送り出してから、自分は別の送迎バスに乗るのです。帰宅の際も、交通事情などから万一帰宅がおママより遅れたら困るので気が気ではありませんでした。オネコも私も同居ではないので出来る事に限りがあります。
そして認知症専門のデイサービスはお風呂がありません。ジジは週3回同じ施設に通っているので入浴サービスを週2回受けられますが、おママは1回でした。だから、ジジとしてはおママも週2回と入れるように通所日数を増やして上げたかったのです。
「もう、同じところに週三回通う方が楽なんだよ。そうしたい。」
それもそうだ…、ジジの気持ちは尤もです。
おママのためには認知症専門のデイサービスがいいのだと思います。
しかし、そのおママは今年の2月で認知症歴15年になりました。症状もずいぶん進んでしまって、意思の疎通が難しいレベルになってきました。
介護やサポートのあり方は、被介護者本位で考えるのが一番だと思います。
しかし、それと同時に長くなる事ですから、ある程度、主たる介護者を主体に考えた方が良いのではないかと思いました。
きっとおママには残念な事で、申し訳ないです。
今回はジジを主体に考えての決断です。
本日がそのデイサービスに通う最後の日となりました。
家族一同、2年半に亘り大変お世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。
施設のスタッフ皆様に心から御礼申し上げます。
2020年5月の母の日に描いたイラストをアレンジしました。
*本日アップの貼り絵
「お題方式の貼り絵」です。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
◉お題その1
(↓)2021年12月20日制作作品の残りを使っています。
(↓)早速カットを始めました。(^O^)
<おママの貼り絵制作動画①>
2021年12月24日 15:45〜(2分10秒)
◉お題その2
(↓)今までも何度か貼り絵に登場してきた洋風モダンな柄の千代紙です。
一昨年亡くなった義母クレバァが持っていた物です。案外おママとクレバァは好みが似ていたのかも知れません。(^◇^;)
実は遡ること10日余り前、今回使用したピースをおママは切っておりました。
<おママの貼り絵制作動画②>
2021年12月13日 16:21〜(1分21秒)
紫地の花柄を思いつくままハサミで切っています。おママなりに考えてはいますが、どう切っても不思議な面白い形になりそうです。
ちょっとした合間の時間でも、おママはハサミで紙を切るのが大好きなので、こうして楽しむことができるのは幸せな事だと思います。
この動画で出来上がったピースが(↓)こちらです。今回使われております。
おママの左手親指と人差し指の間にあるオレンジ色の花は、12月24日の貼り絵を制作中に分割され、一緒に使われています。
(↓)構成や配置を検討中。
大きなピースの組み合わせなので、直ぐにデザインはまとまりました。
そして,即❗️糊付けに移行しました。
おママは昨年ごろから、「こうするわ」と余り考えずに貼ってしまう事が多くなりました。そして、途中から気が変わって剥がすこともしょっちゅうです。(^◇^;)
(↓)今回はピースの数が少ないので、迷うこともなく仕上げることができました。
そして,完成しました。(^O^)
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。